話し方・伝え方

問題解決型、感情フォーカス型、支援型……「5月病」「6月病」を6つのタイプ別に乗り切る

疲れが溜まり、気分の落ち込みや無気力、不安感などが出る5月病。近年ではもう少し遅いタイミングでやってくる6月病という言葉も出てきています。このような不調をどう乗り切ればいいのか。代表的な6つのタイプのストレス対処法をご紹介します。

藤田 尚弓

執筆者:藤田 尚弓

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連休明け、仕事が億劫に感じますよね

連休明け、仕事が億劫に感じますよね


新学期や新年度の始まりから1カ月、気持ちを新たに気張ってきた人はそろそろ疲れが溜まる頃。またGWが終わったことで憂鬱になる人も多いのではないでしょうか。

この時期に感じがちな不調を指す「5月病」とどう付き合い、仕事をこなしていったらいいか、対処のタイプを確認しておくといいでしょう。
 

「5月病」と「6月病」とは

5月病とは、主に日本で新学期や新年度が始まった後の5月頃に感じる、気分の落ち込みや無気力、不安感などの状態を指す言葉です。新しい環境への適応によるストレスや疲れ、GWが終わった疲れや憂鬱が原因で慢性的な不調を感じるケースが多いといわれています。医学的な病気ではありませんが、認知が広まっています。

特に新入生や新社会人が感じることが多いようで、期待とは裏腹に現実の厳しさに直面することや、新しい生活リズムに慣れることの難しさが原因ともいわれています。また、ベテランの社会人でも、新年度に部署が変わった、業務が変わったなどで、この季節に不調を感じる人もいます。
 
近年「6月病」という言葉も聞くようになりました。疲れが溜まってきた6月に症状が出ることから「6月病」と呼ばれていますが、ほとんど5月病と同じで「やる気がでない」「疲れやすい」「なんとなく不調を感じる」といった不調が指摘され、対処も、ほぼ5月病と一緒だと理解してよさそうです。
 

あなたに合うのはどのタイプ? 6つのストレス対処法

5月病、6月病の基本的な対処法として「生活習慣の見直し」「十分な休息」「ストレス管理」があげられます。その中でも重要なポイントになるストレスについて、今回は代表的な6つのタイプの対処法をご紹介します。

普段自分がどのタイプの対処をしているか、今後試したいタイプの対処法はあるかチェックしてみてください。
 
ストレス対処法(1)問題解決型
ストレスの問題となっていることを解決しようとするタイプです。例としては、月曜日までに完成しなければならない企画書が気になって、ストレスになっているといったケースで、気晴らしでストレスを解消せずに、仕事を片付けようとするタイプの人です。
 
ストレス対処法(2)感情フォーカス型
問題の解決よりも、感情に対処しようとするタイプです。例としては、失恋したことがストレスになっているときに、悲しくならないよう思い出の品を処分するといったことがあります。
 
ストレス対処法(3)切り替え型 
捉え方を変えて、気持ちを楽にしようとするタイプです。例としては会社に行くことがストレスになっているときに、会社の近くのおいしい店でランチを食べようと考えるなどがあります。
 
ストレス対処法(4)支援型
ストレスを感じたとき、人の力を借りて乗り切ろうとするタイプです。例としては、仕事がうまくいかないことがストレスになっているときに、先輩に相談してアドバイスをもらうなどがあります。
 
ストレス対処法(5)気晴らし型
趣味、レジャー、好きなことなどをして気分を紛らわせようとするタイプです。例としては、仕事にストレスを感じているとき、帰りにお酒を飲んで発散するなどがあります。
 
ストレス対処法(6)我慢・先延ばし型
ストレスになっていることを我慢する、もしくは問題解決を先延ばしにするタイプ。例としては、ストレスになっていることを我慢してやり過ごす。やらなければいけないことがストレスになっているときに「後でやればいいや」と考えて先延ばしにするなどです。
 
皆さんは、普段どのストレス対処法を使うことが多いでしょうか。「ちょっとした仕事のトラブル」といった解決が比較的容易なものであれば、(1)の問題解決型が選ばれることが多く、
「親しい人が亡くなった」というような解決が難しいものであれば、(2)の感情型や(5)の気晴らし型などが選ばれることが多いようです。

この記事を読んでいる人の中には、いくつかを組み合わせて乗りきっている人もいると思います。もちろん組み合わせるのもアリです。

職場では、問題解決型のストレス対処をするべきだというような風潮がありますが、問題解決型の対処は、負担感や人間関係にもよい効果がある反面、疲労などのコストも多くかかる選択です。憂鬱な気分が強い場合には、気力と体力が必要な問題解決型対処を目指し過ぎないようにしましょう。

私たちは急激な心身の変化には気づきやすい反面、じわじわと長期に渡って変化しているものには気づきにくいものです。不調を感じたときには、すでに症状が強いケースもあると思います。急に頑張ろうとせず、少しずつ調子をあげていくようにしてみてください。
 

「気晴らしのつもりが逆に疲れた」という失敗を減らすには

調子がでないから「早く切り上げてお酒を飲もう」「甘いものをたくさん食べよう」といった気晴らしを考えている人もいるかもしれません。しかし、このような気晴らし型の対処には、身体に負担をかけがちです。
 
不調が強めのときには「軽い運動」「マッサージ」「いつもより多く寝る」といった身体の負担を軽減するような気晴らしを選ぶようにしましょう。

買い物をしてストレスを解消したいのであれば、普段は買わない入浴剤やいつもよりいいお茶を選ぶなど、家でもゆっくりできるような買い物で気晴らしするなどの工夫をするといいでしょう。

外に出かける気晴らしをしたいときには余裕をもったスケジューリングをしましょう。時間だけでなく、気持ちに余裕がもてるように予定を調整することで「気晴らしをするつもりが逆に疲れてしまう」といった失敗を減らせます。行楽などのお誘いも多い時期かと思いますが、ときには断る勇気も必要です。
 
ストレス対処は自分に合ったものが一番ですが、できるだけ心が喜ぶ「身体に優しい気晴らし」を探してみてください。それでも不調が続く場合は、周囲の人々に支援を求め、環境を調整することも必要です。
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