Q. 春になると眠くてたまりません。気持ちの問題でしょうか?
春になると寝ても寝ても眠たくなる原因は、気持ちの問題ではなく体の変化?
Q. 「毎年、春になると強い眠気におそわれて困っています。暖かくなるから、気持ちがたるむのでしょうか? やる気の問題でしょうか? 春の眠気をなくす方法があれば、教えてください」
A. 春の眠気は、体の中でさまざまな変化が起こるせいです。うまく対処しましょう
春に眠くなるのは、科学的にもある自然なことです。「ポカポカと暖かく心地よいから」だけではなく、実はいくつもの原因が関係しています。以下で春の眠気の原因を挙げてみましょう。■快眠しやすい心地よい気温になるため
まず最初は、「暖かくなる」から。冬は寒さで眠りの質が落ちていたという人も、寝室の温度が15~20℃ほどの適温になるため、気持ちよく眠れるようになります。
■冬よりも総睡眠時間が短くなり、一時的に睡眠不足の状態になるため
実は人間の睡眠の長さは季節によって変わります。ある調査によると、冬よりも夏の方が、就床時刻と起床時刻が早まり、総睡眠時間は短くなると報告されています。睡眠時間が短くなる過程で、睡眠不足のような状態になり、朝や日中に眠気が強くなることがあります。
■メラトニンの分泌量や体温低下のピークの時間帯が変わるため
「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニンは、冬から夏にかけて、分泌量のピークが早い時間帯に移動していきます。睡眠に影響を与える体温も、同じように、一日の中で最も低くなる時刻が早まります。自律神経も、冬は交感神経が活発ですが、暖かくなるにつれて、副交感神経が優位になっていきます。
以上のように、冬から春にかけて体の中ではさまざまな変化が起こるので、春には強い眠気やだるさを感じやすくなるのです。
科学的にも、春の眠気は仕方のないこととも言えます。眠気をなくすことは難しいので、
- 目が覚めたら、カーテンを開け、太陽の光で体内時計をリセットする
- 適度にコーヒーやお茶などでカフェインを摂る
- 胃腸が目覚めるように、朝食を食べる
- 日中の眠気は、軽い運動や短い昼寝で解消する
さらに詳しく知りたい方は、「春眠いのはなぜ?春の眠気・だるさの対策法・解消法」をあわせてご覧ください。