妻はとにかく細かくて神経質
「うちの妻はとにかく細かい。コロナ禍では衛生面に尋常じゃないくらい気を遣っていました。もちろん、それはそれでありがたかったけど、帰宅時、玄関で毎日全裸にさせられて洋服をビニール袋に入れないと上がらせてもらえなかったのはつらかった」ヨシトさん(42歳)は苦笑しながらそう言った。ふたりの子どもたちも厳しい管理下にあったが、それでもヨシトさんは感染してしまい、心配と迷惑をかけたことを今でも怒られるという。
ヨシトさん夫婦は共働きなので、彼もキッチンにも立つし家事もする。ところがそこに逐一、ダメ出しが入るそうだ。
「包丁は用途別に5本くらいあるんですよ。まな板も肉用と魚用と野菜用が違う。そんなの洗えばいいじゃんと言っても、妻はダメだと言う。料理中に『あ、それは包丁を代えて』と言われるとイラッとすることもありますね。
僕が料理している間、妻は他の家事をやるとか子どもたちの世話をするとか、いろいろやることがあるのに、まるで監督みたいに座って見ていることもあるんですよ。管理されているみたいですごく嫌なんですよね」
妻の完璧主義が「息苦しい」「監視されている?」
もちろん、妻にその気はないのだろうが、夫は監視されていると感じてしまうものなのかもしれない。洗濯物もきっちり畳まれ、アイロンがけも完璧。家の中もいつもきれいだが、妻は寝る間を惜しんで家事をしているため、いつもため息をついているし機嫌がいい時間は短い。そのくらいなら家事など適当でいいから、家族で笑っていられる時間が長いほうがいいとヨシトさんは感じている。
「神経質なのはもちろんだけど、妻は完璧主義なんですよね。それがちょっと息苦しいと思うことはあります。とはいえ、彼女は一生懸命だから、それを非難するわけにもいかないし……」
完璧にすべてやることが周りを幸せにするとは限らないと、ヨシトさんはいつかそれとなく妻に伝えたいと考えている。
>笑えないほど「大雑把」な妻も