Q. 「こたつで命を落とす」ことは実際にあるのでしょうか?
安全そうなこたつで、命を落とすケースがある? 気づきにくい意外なリスクとは
Q.「冬の間は、ずっとこたつを使っています。こたつも安全に使わないと危険と言われたことがありますが、本当ですか? ストーブやヒーターなどよりもずっと安心して使えると思うのですが、何に気をつけるべきなのでしょうか?」
A. 死者が出る火災が毎年起きています。慣れで安心せず、使い方をチェックしてください
こたつは安全性が高く、手軽な暖房器具のひとつですが、身近な危険としては「低温やけど」「脱水」「事故」に気を付ける必要があります。乳幼児や高齢者、また成人でも飲酒後にこたつで眠ったりした場合、低温やけどや脱水のリスクがあります。事故の危険性は見落とされがちですが、天板がずれたりコードが絡まったり、こたつ布団が顔にかぶさってしまったりすることで、乳幼児の怪我や事故につながることもあります。そして、実際に毎年命を落とす方もいます。最も注意していただきたいのは、こたつが原因で起こる住宅火災です。2004年度から2009年度までの5年間で、こたつによる火災などの事故は179件も発生しており、これにより27名の方が死亡しています。死亡者の70%が60歳以上と高齢者が多いことも報告されています(独立行政法人の製品評価技術基盤機構(NITE、東京)による報告)。消費者庁による、令和3年の「火災種別及び出火原因別火災件数」を確認すると、1年間の建物火災のうち、47件はこたつが原因で起きています。
基本的なことではありますが、火事になると命にかかわりますので、安全だと過信しすぎず、安全な使い方ができているかをぜひチェックしてみてください。
- こたつの中に座布団や衣類などが入っていないか
- 家具などがこたつの電源コードを敷いていないか
- こたつのヒーターにほこりがたまっていないか
- こたつを使わないときにも電源を入れっぱなしにしていないか
さらに詳しく知りたい方は、「こたつで寝ると風邪を引く?命に関わる?健康効果と注意点」もお読みください。