年金・老後のお金クリニック

もうすぐ64歳。特別支給の老齢厚生年金が支給されますが、高年齢雇用継続給付は支給停止となるのでしょうか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は特別支給の老齢厚生年金をもらう場合、高年齢雇用継続給付は支給停止となるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、特別支給の老齢厚生年金をもらう場合、高年齢雇用継続給付は支給停止となるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:高年齢雇用継続給付をもらいながら、働いています。特別支給の老齢厚生年金をもらうと、高年齢雇用継続給付金は中止になるのでしょうか?

「もうすぐ64歳(昭和34年生まれ、男性)になります。私には特別支給の老齢厚生年金(約7万8000円)が支給されますが、今、高年齢雇用継続給付をもらいながら働いています。特別支給の老齢厚生年金をもらうと、高年齢雇用継続給付金は中止になるのでしょうか? 現在の給料は、支給額約33万円です。よろしくお願いします」(はたはたさん)
特別支給の老齢厚生年金と高年齢雇用継続給付は同時に受け取れる?

特別支給の老齢厚生年金と高年齢雇用継続給付は同時に受け取れる?

A:特別支給の老齢厚生年金をもらっても、高年齢雇用継続給付は支給されます。ただ特別支給の老齢厚生年金額が調整されます

高年齢雇用継続給付とは雇用保険に入って働いていて60歳以降、60歳時から賃金が75%未満に下がってしまったとき、最高で月額賃金の15%を最長で65歳まで受けられる給付金です。たとえば60歳時の賃金から74.5%に低下したら、支払い対象月(低下した月)の月額賃金の0.44%の給付金、60%に低下したら月額賃金の15%の給付金が支給されます。

高年齢雇用継続給付を受けている期間は、特別支給の老齢厚生年金の金額が調整されますが、同時に受けることはできます。特別支給の老齢厚生年金は、高年齢雇用継続給付金と在職老齢年金の両方で調整されるので、賃金額によっては全額支給停止になることもあります。

相談者「はたはた」さんの60歳時の賃金が仮に月額46万円で現在の月給が33万円なら、約71.5%減額したことになるので、月給33万円の3.2%、月額1万560円の高年齢雇用継続給付金を受けることとなります。低下率が約71.5%なら年金の停止率は月給33万円の1.09%、月約3597円が支給停止となるため、特別支給の老齢厚生年金は月額約7万4403円になるでしょう。高年齢雇用継続給付金と特別支給の老齢厚生年金、両方とも受け取ることができるでしょう。

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