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映画『次元大介』、玉山鉄二&真木よう子が「すさまじい銃撃戦」を見せる! 壮絶アクションの裏側とは(2ページ目)

Amazon Original映画『次元大介』の次元大介を演じる玉山鉄二さんと、オリジナルキャラクターのアデルを演じる真木よう子さんにインタビュー!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

情に厚い、新たな次元大介の顔

玉山鉄二、真木よう子

撮影:髙橋明宏

――この作品の次元には“情”が垣間見られました。特に精神的ショックで声を失った水沢オト(真木ことか)との出会いによる変化を感じましたが、演じるにあたって気を付けたことはありますか?
 
玉山
:次元としてのキャラクターの軸をしっかり持ちつつ、オトちゃんとの触れ合いで引き出された「次元の新たな一面」はあると思います。それが物語の中で次元のキャラクターとして、グラデーションのように展開していけばいいと思いながら演じました。
次元大介

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――真木さんは、漫画マニアだと聞いていますが、いろいろな漫画を読んでいる真木さんから見て『ルパン三世』、次元大介の魅力はどこだと思いますか?
 
真木
:アニメーション映画『ルパン三世 カリオストロの城』のワンシーンで、確か次元がタバコをくわえながら逃げているシーンがあったんですが、今はそのシーンしか思い出せない(笑)。
 
でも『ルパン三世』はコミカルなシーンもありつつ、世界をまたにかけて活躍しているので、かっこいい存在ですね。
 

かっこいい男は「引き算の美学」を知っている

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撮影:髙橋明宏

――玉山さんは今回、再び次元を演じて改めて次元の好きなところ、魅力はどこにあると思いますか?
 
玉山
:ムダを削ぎ落としていくところが好きですね。かっこいい男になるために、みんな、何かを足していこうとするじゃないですか。次元は逆なんですよ。「引き算の美学」がある。そこが魅力だと改めて思いました。
 
――次元大介のイメージは、アニメーションの影響が大きいと思うのですが、その点について、気を付けたことなどありますか?
 
玉山
:アニメーションの声に寄せようとは考えていなかったので、あまり意識はしていませんでした。自分の声は変えようがないですし、キャラクターの個性は声だけで決まるわけではないので。力まずにスマートに行動を起こしていく次元らしさなどに気を配っていました。
 
ただアニメーションの次元から役作りのアイデアやヒントは得ていたと思います。
次元大介

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――アニメーションの次元を演技に生かしていったのですね。
 
玉山
:具体的なヒントではなく、無意識のうちに受けていた影響が芝居に生かされているという感じですね。“無意識の影響”だからこそ、それが正解なんだと思います。さっきの話じゃないですけど、あれこれ足していったら、うっとうしく見えてしまうかもしれないし、逆に次元ではなくなってしまうと思うので。
 

実話じゃないからこそ、壮絶なアデルの人生を楽しんだ

次元大介

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――真木さんが演じたアデルは壮絶な過去の持ち主ですが、彼女の背景をどう受け止めて演じられていましたか?
 
真木
:足を失わざるを得なかったり、声を失ったり、とても苦しい幼少期を過ごした女性ですが、オトに出会って、彼女の不幸に自分の過去を重ねていくんです。複雑な背景を持つ役ですが、演じる方としては意外と分かりやすかった。
 
それに不幸な生い立ちとはいえ、実話ではなく作品そのものはファンタジーなので、そこは切り離して楽しみながら演じていました。
 
――最後に玉山さんと真木さん、それぞれご自身の出演シーンで「ここを見てほしい」というアピールをしていただきたいです。
 
玉山
:やはり次元のガンアクションシーンはぜひ見ていただきたいです。あと次元とオトが行動を共にしながら信頼関係でつながっていく展開は、映画『レオン』のような雰囲気もあるので、そこにも注目していただきたいですね。
 
真木:私が演じたキャラクターはオリジナルキャラクター。『ルパン三世』シリーズが好きな方は、次元大介の前に突然現れる次元と同レベルの銃撃の名手アデルのバトルシーンなど、彼女の活躍にぜひ注目していただきたいです。
 

玉山鉄二(たまやま・てつじ)さんのプロフィール

1980年生まれ。京都府出身。1999年、ドラマ『ナオミ』(フジテレビ)で俳優デビュー。映画『逆境ナイン』(2005)映画主演。2010年、映画『ハゲタカ』の演技により、第33回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。2014年NHK連続テレビ小説『マッサン』で19年ぶりの男性主人公を演じて好評を博した。近作は映画『今はちょっと、ついてないだけ』(2022)、ドラマ『シャイロックの子供たち』(2022/WOWOW)など。10月29日からNHK大河ドラマ『どうする家康』に出演予定。
 

真木よう子(まき・ようこ)さんのプロフィール

1982年生まれ。千葉県出身。『ベロニカは死ぬことにした』(2006)で映画初主演。同年『ゆれる』の演技で山路ふみ子映画賞新人女優賞受賞。第37回日本アカデミー賞では『さよなら渓谷』で最優秀主演女優賞、『そして父になる』で最優秀助演女優賞をW受賞。近作は『ある男』(2022)『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』(2023)、『アンダーカレント』(2023年10月6日公開)。最新作は『大いなる不在』(2024年公開予定)
 

Amazon Original映画『次元大介』(Prime Video にて独占配信中)

次元大介

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次元大介(玉山鉄二)は、愛銃S&W M19 コンバット・マグナムの修理のために世界一の銃職人の元へ。しかし、そこに現れたのは凄腕の銃職人のイメージとはかけ離れた女性・千春(草笛光子)だった。次元はこの店で水沢オト(真木ことか)とも出会うが、泥魚街を牛耳る元殺し屋のアデル(真木よう子)と彼女の右腕・川島(永瀬正敏)がオトを誘拐しようと企んでいた……。

監督:橋本一
出演:玉山鉄二、真木よう子、真木ことか、さとうほなみ、永瀬正敏、草笛光子ほか

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取材・文:斎藤 香
撮影:髙橋明宏 

玉山鉄二さん
スタイリスト:袴田能生(juice)
ヘアメイク:TAKE(3rd)

真木よう子さん
スタイリスト:藤井 希恵(THYMON Inc.)、FUJII KIE(THYMON Inc.) 
ヘアメイク:石川 美幸(B.I.G.S.)
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