亀山早苗の恋愛コラム

「婚外恋愛」の目的に男女差。44歳ワーママの場合「夫への罪悪感?抱いたこともありません」

アンケート結果によれば、「婚外恋愛」の目的は男女で大きく異なるようだ。44歳女性は、自らの経験を重ね合わせて深くうなずきながら振り返った。お互いの心の支えとなり恋愛関係になった相手のことを。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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「婚外恋愛の実態把握」を目的とした大規模調査(レゾンデートル調べ)によると、30代から50代の男女で婚外恋愛経験者の目的がセックスであると答えた男性は55%強だが、女性は21%にとどまっている。女性はどの年代も「心のつながり、癒やし」がいちばん高い。
婚外恋愛に求めるものは、男と女でどう違うのだろうか

婚外恋愛に求めるものは、男と女でどう違うのだろうか

男性はセックスが目的、では女性は?

興味深いのは、男性は年齢が上がるにつれてセックスが目的だと答える人が増えるのに対し、女性は年齢が上がるとその割合が下がっていくということ。

ただ、女性の場合「その他」を答えている人も多く、40代はセックスや、癒やし、刺激を越えて「その他」がいちばん高い。婚外恋愛した理由も含め、「夫への復讐」もあるのではないかと分析されている。確かにストレス解消とか夫への復讐で婚外恋愛に走るケースもありそうだ。

さらに興味深いのは、婚外恋愛による罪悪感の問題。男性は「特にない」が18.2%なのに対し、女性は35.2%である。男性の倍近い女性が罪悪感などないと言い切っている。

このアンケート結果に深くうなずく女性がいる。  

44歳ワーママの場合「ストレス解消だった」

「私の場合、もちろん嫌いな人とは恋愛しませんが、すべてを失ってもいいというほどの覚悟はなかった。夫がモラハラ体質で、何かというとバカにしてくるので、いつでも心の中に重くて暗いものを抱えていたんです。妻として母として私はダメなんだ、と。それを払拭してくれたのが仕事で知り合った同い年の彼でした」

4年前の恋をそう振り返るのは、スズコさん(44歳)だ。結婚して15年になる2歳年上の夫との間に、13歳と11歳になる子がいる。恋が始まったのは、下の子が小学校に上がったころだった。

「仕事で関係のある会社の担当となったのが同い年の彼で、最初から感じのいい人だなと思っていました。たまにランチをすることもあって、似たような年齢の子がいるので、子育てについても話すようになった。うちは教育については夫と意見が合わないんです。夫は今のこの時代でも、『息子は大学までやらなければならないけど、娘は必要ない。おまえに似た娘だから期待できないし』と嫌味を言う。でも彼は、『すべては子ども次第。好きなようにさせたい。生きる力がいちばん必要』って。まさに私が思っているのと同じなんです」

彼とは意気投合した。彼はスズコさんの夫に対して「どうして自分が選んだ妻を、そこまでバカにできるんだろう」と一緒に憤ってくれた。

「実は彼自身も、妻から下に見られる発言を繰り返されているんだそう。彼は仕事も丁寧だし、人望もあるんですよ。だけど妻からみたら『出世が遅い』んだそうです。そんなことで人の善し悪しは計れないのに。お互いにパートナーから認められていないのはつらいよねと慰めあうこともありました。そんな気持ちが高まっての恋愛だったんだと思う。体の関係もありましたが、そこは私にとってはそれほど重要ではなかった。彼が私をひとりの人間として認めてくれている、対等につきあってくれていることがうれしかった」

自分は「ダメな人間」ではないと彼が証明してくれることが、当時のスズコさんには重要だったのだ。

>恋愛から、別の形の関係へと発展した
 
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