サンダンス映画祭で最優秀監督賞(ドキュメンタリー部門)を受賞した話題の映画『American Teen/アメリカン・ティーン』の試写会に行ってきました。

この瞬間を生きる10代の“リアル”

American Teen/アメリカン・ティーン
アメリカのリアルな高校生活を描いたドキュメンタリー(c) 2007 by PARAMOUNT VANTAGE, a Division of PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
『くたばれ!ハリウッド』(02)で高い評価を得たナネット・バースタイン監督が、アメリカ中西部インディアナ州の地方都市ワルシャワに唯一ある高校で、約1年間、高校3年生たちと生活を共にし、少人数の撮影クルーを率いて連日カメラを回し続け、彼らの等身大の姿を瑞々しくスクリーンに刻みつけた作品です。

メインキャストは5人の“本物の高校生”たち。そこにはきらびやかなスターは誰一人いません。体育会系の花形選手、みんなが憧れるプリンセス、女子に人気のイケメン、恋に戸惑うアート志向の女の子、誰からも相手にされないオタク…。でも、個性や才能、ルックスが違っても、それぞれの悩みや喜びを抱え自分自身のことに精一杯で生きているのはみんな同じです。特に高校3年生ともなれば、将来への期待と不安で胸が張り裂けんばかり。虚勢を張り、親友の前では弱い面を垣間見せながら、自分の居場所を捜し求めて必死にもがく日々。

この映画は、そんな高校生たちの恋愛や友情、挫折、両親との衝突、そして理想と現実に押しつぶされそうになっている日常を描いていて、フィクションよりもドラマティックで、ドキュメンタリーよりもリアルでした。

国や時代を超える普遍的な高校生の悩み

典型的なアメリカの高校生活を撮るために、バースタイン監督はまず撮影の対象となる高校選びから始めたそうです。

「まず中西部に狙いを定めました。ここは典型的で伝統的なアメリカ人の住む地域としてよく引き合いに出されます。そこで私は高校が一校しかないような町を探しました。選択肢がなければ、ティーンにとって社会構造から逃れることがそれだけ困難になるからです。」(バースタイン監督)

オハイオ州、ペンシルヴァニア州、インディアナ州にある10校を候補に絞った後、彼女は全ての高校のこれから3年生になる学生を相手に面接をし、その結果、インディアナ州のワルシャワ・コミュニティ高校が選ばれました。ワルシャワは同州の北部に位置し、大都市から遠く離れた人口わずか12,000人の町。富裕層から労働者階級まで多くの階層の人々が住む、監督にとって理想的な町だったそうです。

こうして、この非常にユニークな作品が作られたわけですが、観終わった感想は、「高校生のときってこうだったなぁ。高校生の悩みはいつの時代もどこの国でも変わらないんだなぁ。」というものでした。もちろん、社会状況や流行などは変わっていると思いますが、17歳の時に感じた将来への不安、自分はどうあるべきなのか、といった感覚は普遍的なものであることを確認できたような気がしました。

高校や大学に留学する人は必見!

アメリカのリアルな高校生活が描かれている映画なので、これから海外に留学をしようと考えている同世代の人たちにはぜひ観てほしいと思います。

映画の舞台はアメリカで、そして、あくまで一つの高校の日常を描いたに過ぎません。でも、日本ではない海外の高校の一つの姿として、アメリカに限らず、これから日本を飛び出して海外に留学をしようと思っている人にはとても面白い映画です。

『American Teen/アメリカン・ティーン』
10月11日(土)より新宿バルト9他全国ロードショー
公式サイト:http://www.americanteen.jp/
パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給
(c) 2007 by PARAMOUNT VANTAGE, a Division of PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.

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