体調や気温と相談しながら心地よく家事をしましょう
夏は油汚れの掃除にぴったりの季節
気温が高い真夏は、油分がゆるむため、皮脂・油脂汚れをラクに落とせます。皮脂の融点は約30度、動物性の油脂では鶏が30度、豚33度、牛40度というデータもあります。キッチンのコンロ周りの壁や冷蔵庫など、油が飛び散っている場所は、この時期にお手入れをしておけば、冬の大掃除がグンとラクになります。ただし熱中症対策のため、必ず冷房を効かせてお手入れをしましょう!
夏におすすめ! 油汚れの“きちんと”お手入れ手順
お手入れ時には、使い捨てできる古いタオルや布を準備します。台所用中性洗剤の水溶液を付けて汚れを拭き取り、古布はゴミ箱へ。仕上げに別の古布で水拭きをしたら終了です。
これで大概の汚れは落ちますが、湿度が高くベタつきがちな季節なので、気になるようならキッチン用除菌スプレーやエタノールを30%程度に薄めた水溶液を使ってもOK。こちらは仕上げ拭き不要です。
毎日わざわざ洗剤を使い、油汚れを掃除する時間を作る必要はありません。使った直後の「ついで拭き」で十分。それで落ちない時だけ「きちんとお手入れ」の要領で。
素麺やそば、うどん、パスタなどの「麺類のゆで汁(小麦粉の水溶液)」や「米のとぎ汁」は油汚れ落としにおすすめです。洗剤を使わなくてもきれいになる掃除の裏技として知っておくといいですね。
軍手でベタベタ皮脂汚れを撃退
夏は皮脂汚れが落ちやすいものの、それ以上に皮脂が増える季節でもあります。不衛生になりがちなので、ドアノブや冷蔵庫の扉、スイッチ、手すりなど、よく触る場所は小まめに掃除をしましょう。といっても暑いので、通りすがりの「ついで拭き」でOK。
余裕があれば、ぬるま湯で適度に濡らした軍手で、あちこち拭いて回りましょう。手荒れが気になるなら、軍手の下に薄手のビニール手袋を。軍手を雑巾に代えても構いません。汚れがひどい場合は台所用中性洗剤の水溶液を使い、後で仕上げの水拭きをします。
軍手は指先に力を入れて掃除しやすいので、テーブルや机、ガラス窓にこびり付いた皮脂汚れにもおすすめです。
床掃除やシンク掃除も夏向き家事
水仕事が気持ちよく感じられる夏には、家の中の油以外の汚れも水拭きしてまわるのがおすすめです。足裏の汗や皮脂でベトベトしがちな床は、ウェットシートを付けたモップで拭くと、サラサラで気持ちよく過ごせます。
少し乾燥させたお茶殻をシンクにパラパラと撒き、手で(ゴム手袋の着用OK)かきまぜるようにこすり洗いをして最後に水で全部流せば、こびりついた油汚れを落とせる上に、癒し効果のあるアロマで心地よくなれます。ちなみにお茶には体を冷まし涼感をもたらす効能もあります。
もし家にミントが茂っているのなら、お茶殻の代わりにそれを使ってもいいでしょう。そのまま生ごみに混ぜたら、消臭剤としても働いてくれます。
すぐ増えるミントの葉は、飲み物、アロマテラピーだけではなく、お掃除にも大活躍
夏に向かない家事は猛暑仕様でやり過ごす
猛暑の時期に、冷房が効いていない場所の掃除をするのは避けたいもの。でも衛生上、汚れを放置できない場所もありますよね。そのような場所の掃除は、高温になる時間帯を避け、作業工程を減らすべく、“ラク家事”の知恵を総動員して最短時間で最低限に!
例えば、トイレやお風呂の掃除には、防汚作用があって放ったらかしにできる洗剤を使うのもひとつ。洗濯は計量がラクな洗剤にしたり、暑さ対策のため夜干しにしてもいいでしょう。
玄関や洗面所、廊下は「ながら」「ついで」掃除を徹底。おそうじスリッパを利用したり、通るついでにモップをかけたり、洗顔ついでに鏡と周囲をさっと一拭きしたり。色々考えられますね。
また、火を使うと温度が上がるキッチンでの調理も時短で済ませたいもの。長時間の調理は別の季節に任せて、夏はパパッとできる献立を。
全ての家事を猛暑仕様にできないか考えてみましょう。なお工夫は大切ですが、とらわれすぎると疲れてしまうのでほどほどに! 家事よりも体調を守ることの方が大事です。