全く見覚えのないLINEグループに突然追加された
先日、筆者のスマートフォンの画面に「●●投資交流グループに追加されました」といったLINEアプリのプッシュ通知が届きました。こうした、全く見覚えのないグループに突然追加された場合は、特殊詐欺である可能性が高いです。例えば徳島県庁のWebサイトを見ると、2022年に県内の50歳代と70歳代の女性が、LINEを使った特殊詐欺により、1000万円以上を騙し取られた事例が紹介されています。いずれもLINEアプリで、突然「株式投資サークル」と称するグループに追加されたのが発端です。
こうしたグループに追加された場合は、画面上部の目立つ部分に「追加」や「ブロック」「退会」などと表示されます。そのため即座に「退会」してしまいがち。それも誤りではないのですが、今後また同じ人から勝手に追加されてしまう可能性が残ってしまいます。「退会」する前後に、以下の2つのことを行いましょう。
・あなたをグループへ招待したアカウントを「通報」か「ブロック」してから「退会」する
・知らない人が勝手にあなたを「友だち」追加できないようにする
では、次項から詳細を説明していきます。
グループへ招待したアカウントをまずは「通報」か「ブロック」
表示される画面は異なる可能性もありますが、筆者の場合は「投資交流グループC30」というグループに勝手に追加されました。当該グループのトーク画面を開くと、画面上部に「●●●●(←見知らぬ名前)があなたをグループに招待しました。」と表示されています。この●●●●というアカウントをタップして表示すると、「電話番号で友だち追加されました」とあります。
不審なグループを開いたところ、「●●●●」というアカウントが、筆者をグループに招待しているので、「●●●●」の名前の部分をタップ。「●●●●」アカウントの詳細が表示される。「電話番号で友だち追加されました」の表示。見覚えがないので、「通報」する
・招待してきたアカウントをブロックする
まずは、この●●●●というアカウントを「ブロック」しておきましょう。「ブロック」をしないで「(グループを)退会」してしまうと、同じアカウントから、再び異なるグループに追加される可能性があるためです。明らかな違法行為をしているわけではないので、対策は難しいと思いますが、「通報」しておくと、今後LINE(運営)が対処してくれるかもしれません。
・仲間と思われるアカウントもブロックする
上の「ブロック」が終了したら「退会」してもいいのですが、その作業をしている間にも続々とメッセージが書き込まれていきます。推測でしかありませんが、書き込みをしている人たちは、グループを主催する仲間たちだと思っていいでしょう。こちらもこまめに「ブロック」した方がいいと思いますが、時間もかかるので、面倒な場合はその行程はとばしてもいいでしょう。
ちなみに筆者は下図のように、主催者と思われる「■■■■■■」や「▲▲▲▲▲」というアカウントを、それぞれ「ブロック」していきました。※名前を伏せているのは、いずれも実際にどこにでもいそうな名前だからです 今回、筆者は様子を見るために退会せずに放置してみましたが、数時間の間に数十のメッセージが投稿されていきました。
たいていは「私も投資に興味を抱いていたところなので、こうしたグループに参加できてうれしいです!」と言った内容です。そして「(今後、投資の)学習に参加したい場合は、先生のLINE(アカウント)を追加してください。」という投稿を最後に、グループに参加していた全員が「退会」または「グループから削除」されて終わりました(上の右図の上部に「メンバーなし」と記されているのは、そのためです)。
そこから推測すると、グループ参加者のほとんどまたは全員が、主催者側のアカウントだと思われます。すべてのアカウントを「ブロック」しておきたいところですが……40前後のアカウントを全てブロックしていくのは面倒です。次項では、勝手にグループに追加されないための、根本的な対策方法を解説します。
知らない人が勝手に「友だち」追加できないようにする2つの設定
今後、前述のようなグループに勝手に追加されないためには、まずは知らない人が自身を「友だち」にできないようにしておくことです。「友だち」以外は「グループ」に勝手に追加できないためです。そのために必要な設定は、下記の2つです。・自分の電話番号を知っている人が、勝手に「(LINEの)友だち」に追加できないように設定する
・(LINEの)IDによる「(LINEの)友だち」追加ができないように設定する
同じような設定項目のように思えて、非常に分かりにくいのですが、上記2つの設定をするためには、異なる画面を開く必要があります。
電話番号による「(LINEの)友だち」追加ができないように設定
「ホーム」画面の右上の「(ヒト型のアイコン)友だち追加」ボタンをタップする。続けて「友だち追加」画面が表示されたら、画面左上の「設定」ボタンをタップする。「友だちへの追加を許可」をオフにする。 この「友だちへの追加を許可」という説明に、「あなたの電話番号を保有しているLINEユーザーが自動で友だちに追加したり、検索することができます。」とあります。つまり、ここをオンにしてしまっていると、電話番号を知っている全くの他人と「友だち」になってしまえるということ。今回は、ここがオンになっていたため、知らない人が「友だち」になって、筆者を勝手にグループ追加したようです。
ただしオフにしてしまうと、本当の知人が、電話番号検索で「友だち」追加できなくなるという弊害もあります。その際は、別の追加方法または、この設定を一時的に解除する必要があります。
(LINEの)IDによる「(LINEの)友だち」追加ができないように設定
「ホーム」画面の右上の「設定」ボタンをタップし、「設定」画面の「プライバシー管理」を選択します。この画面で、以下2つを確認してください。・「IDによる友だち追加を許可」が“オフ”になっているか?
・「メッセージ受信拒否」が“オン”になっているか?
「IDによる友だち追加を許可」がオンのままだと、知らない人が勝手に「友だち」に追加できてしまいます。
「メッセージ受信拒否」は、これも非常に分かりにくい日本語ですが……ここがオフになっていると、「友だち」以外の人からメッセージが届く可能性があります。今回の「グループ」に追加されてしまう問題とは別ですが、こちらはオンにしておきたいところです。 以上のように設定すれば、今後、勝手にグループに追加されるリスクがなくなります。また知らない人から迷惑メッセージが届く、ということもなくなります。
狙われるのは高齢者が多いと思われます。親や親戚など身近な高齢者から、同様の相談があった場合に、この2つの対策を教えてあげるといいのではないかと思います。その時のためにも、上述のような対策がとれることを知っておきたいですね。
【おすすめ記事】
・LINEを安全に使うために「オフ」にした方がいい6つの設定! 知らないと危険かも