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おひとりさまが老人ホームを選ぶときのポイントは?【施設の種類や特徴、費用を紹介】

おひとりさまが感じる老後の不安解消には、老人ホームに入居することも選択肢の1つではないでしょうか。今回は、老人ホームに入居するなら、知っておきたい施設の種類や特徴、費用などをまとめます。

舟本 美子

執筆者:舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド

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<目次>

老後に向けて知っておきたい老人ホームの種類や特徴、費用などを紹介

おひとりさまの老後の不安のひとつに「病気やケガになって身の回りのことができなくなるのが心配……」ということがあるのではないでしょうか。高齢期に生活がままならなくなった場合、老人ホームに入居することも選択肢の1つとなります。

しかし、ひとくくりに「老人ホーム」といっても、その種類や特徴、かかる費用はいろいろあり、自分に合った物件がどれなのか迷うこともあるでしょう。

今回は、老後に向けて知っておきたい老人ホームの種類や特徴、費用などをまとめます。
老人ホームの選び方のポイントって?

老人ホームの選び方のポイントって?

老人ホームには「公的な施設」と「民間の施設」がある

老人ホームと呼ばれる施設には、その施設の運営が「公が主体」になるもの、「民間が主体」になるものの2つに分かれています。さらに、入居対象者、サービス内容、費用などさまざまです。

まずは、公的施設・民間施設ごとに、種類と特徴を説明します。

公的な介護施設は入居費用の安さが魅力

国や地方自治体、社会福祉法人などの公的機関が運営する「介護保険施設」にはいろいろなタイプがありますが、主なものは次の3つです。

・特別養護老人ホーム
入浴、排せつ、食事などの介護、入居者の日常生活の世話などを行う施設です。入居対象者は、65歳以上で、要介護3以上の方という条件があります。

入居費用:なし
月額費用:8万~15万円

・養護老人ホーム
入居者の日常生と療養の世話どちらも行う施設です。入居対象者は65歳以上で経済的に困っている高齢者です。特別養護老人ホームのように要介護者でなくても入居できます。養護老人ホームの費用は、前年の収入によって負担額が決まります。そのため、収入が高いと負担が多くなり、収入が低いと負担は少なくなります。

入居費用:なし
月額費用:0~14万円

・ケアハウス
ケアハウスとは、家庭での生活が困難な60歳以上の高齢者が、身体機能の低下により、自宅で生活することに不安がある場合に入居する施設です。軽費老人ホームの一種です。

入居費用:0~100万円
月額費用:9万~15万円

《公的介護施設の特徴》
公的な介護保険施設は、国の補助金などを受けて設立されており、社会福祉の観点から、介護度の重い方、低所得者の方などを幅広く支援することを目的にしています。

公的に補助を受けているため、入居するときの費用が安いという特徴があります。その分、人気が高く、イザ入居したくても、順番待ちになってしまいスムーズに入居できない場合があります。

民間の介護施設は多彩なサービスが魅力

民間企業が運営する「民間介護施設」には、いろんなタイプがありますが、大まかに分けると、以下の3つになります。

・有料老人ホーム
食事や入浴・排せつなどの介護を提供する、洗濯・掃除などの家事をする、健康管理をするなどのサービスを提供している施設のことをいいます。入居対象になる年齢や必要な介護認定は、施設ごとに違いますが、介護認定を持たない自立の方から、要支援・要介護の人まで幅広く受け入れられています。施設内で受けるサービス費用が有料となる高齢者向け住宅です。

入居費用:数百万~数千万円
月額費用:10万~40万円

・サービス付き高齢者向け住宅
マンションのように独立した部屋で暮らしながら、生活支援サービスの提供も受けられます。自由度が高く、個人のライフスタイルに合わせた暮らしができます。入居対象には、60歳以上であったり、または要介護者・要支援者など比較的軽度な介護認定が必要だったりします。

入居費用:数十万円
月額費用:10万~20万円

・認知症高齢者グループホーム
認知症のある要介護者が入居対象となっています。介護スタッフによる入浴、排せつ、食事等の介護サービスや、日常生活上の世話が受けられます。また、個々の能力に合わせた機能訓練を行い、利用者が自立した日常生活を営めるよう援助も行います。

入居費用:数十万円
月額費用:10万~20万円

《民間介護施設の特徴》
民間介護施設は、高齢者の持つさまざまなニーズを満たすために、それに合わせた多様なサービスを提供しています。しかし、きめ細やかなサービスには相応の対価が必要になり、その分費用負担も増えます。

おひとりさまが老人ホームを選ぶときのポイント

おひとりさまが老人ホームを選ぶとき、しっかり考えておきたいのはムリのない料金の施設を選ぶことです。毎月施設に支払う月額費用の他に、実費で日常生活用品代、医療費、被服費、理美容費なども負担することになるはずです。年金内で負担しきれるか、不足する場合は、手持ちの預貯金などで賄いきれるかなどをチェックしましょう。

費用の条件にあった施設の絞り込みができたら、施設見学をして、入居されている人たちの暮らしぶりを五感で体感してみましょう。入居者の年齢、要介護度の状況、日常生活の様子、雰囲気などは、パンフレットを読むだけ、紹介者の話を聞くだけよりも、体験してみて得た情報・感覚の方が、確実といえます。

施設で長く幸せに暮らすには、自分自身、その施設に対して好感が持てて気持ちが安らぐ空間かどうかが大事な基準になります。自分に合った施設かどうか見極めるため、複数回、時期を変えて見学してみるとよいでしょう。
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