人間関係

嫌な予感が的中。結婚10年、サバサバ義母と同居したら「すごいこと」が待ち受けていた…(2ページ目)

双子の妊娠をきっかけに、結婚10年目にして義母と同居。出産前のあわただしさの中で暮らしのルールを曖昧にしてしまったことや、義母の性質を知らなかったことで、その後の子育てと仕事の両立が予想外の大変さに。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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いざ同居となって発覚した“すごいこと”

義母が引っ越してきたのは、リカコさんが臨月に入ってから。電車を乗り継いで1時間圏内とはいえ、住み慣れた土地を離れるにあたって葛藤はあったようだ。

「義母が越してきて数日後、夫と3人でいろいろ取り決めをしました。産後はとにかく義母に活躍してもらうしかないけれど、生活する上でお互いに不満をためないためにある程度の決め事はしておいたほうがいいと思って。

生活費の割り振りとか、家事の分担とか。そして一番大事なのは『お互いに干渉しあわない』ということ。夫と私はずっとそういう生活を送ってきたんです。外に出たら何があるかわからないから、夕方の時点で『食事をどうするか』だけを連絡しあって。夫が早く帰っていて、『今日は何か作っておけるよ』と言っても『ごめん、私は今日はいらない』『了解』という感じのやりとりをしていました。

それを義母にも理解してもらいたかった。当分は子どもがいるから、私も極力早く帰るけど、そのうち残業や出張などもあるかと思う。そのときに義母に文句を言われたくなかった。自由に仕事をして自由に生活したい。もちろん子どもを最優先させながら。そう言うと義母は『そんなの無理よー、しばらくは子どものことで手一杯の生活になるわよ。もちろん、私はめいっぱいめんどう見るから安心して』と」

夫が、「オレと母さんは親子だけど、リカコはあくまで他人だからね、そのあたり気を配ってほしい」とフォローしてくれたが、「あら、リカコさんも家族よ」と義母はニッコリ微笑んだ。家事分担についてもコミュニケーションの取り方についても、決め事はできずになんとなくその日は終わってしまった。その数日後、リカコさんは予定日より早く産気づき、緊急帝王切開で双子を出産した。

「嫌な予感はしたんですが、実際、子どもを産んで退院したら、義母の過干渉にくわえて、すごいことが待っていたんです」

それは義母の偏食だった。ほとんどの野菜、貝類、乾物、海藻類が食べられない義母が作る食事は肉料理ばかり。ご飯に焼き肉、味噌汁はインスタント。焼き肉が豚の生姜焼きに替わったり、鶏南蛮になったりはするが、魚類もめったに出てこない。

「そこで初めて、夫が『うっかりしてた』と。母親の偏食を忘れていたそうです。子どものころは、母は子どものためにと自分が食べないものも作っていたけど、母もひとり暮らしが長かったから、嫌いなものは食卓に上げなくなったのだろうということでした。でもそれじゃ困る。夫に買い物を頼み、私が料理をするようになりました。でも今度は義母が食べられないものばかり作ってしまう。『私だって食費を出しているのに』と義母がつぶやいたので、夫が『食費はいらないから、おかあさんは自分で好きなようにして』と。時間差でキッチンを使うことになり、けっこうめんどうでしたね」

現在、子どもたちは5歳となった。保育園の送り迎えは基本的に義母がしてくれているが、リカコさんは週末になると常備菜を大量に作り、平日も夕食の下ごしらえをしてから出勤する。

「私か夫が帰るまで子どものめんどうをみてもらっているので、それはとてもありがたいと思っています。ただ、義母は掃除も洗濯もしない。夫がたまには掃除くらいしてよと言っても、子どものめんどうを見ながらはできない、と。もっときちんと家事分担も決めておけばよかったと後悔しています」

さらに言えば、とリカコさんは続ける。実は義母が子どもたちを甘やかしすぎていて困っていると。

「だから今は夫が少し仕事をセーブしています。本当は夫もめいっぱい仕事をしたいとは思うんですが、義母に任せておくと躾もできないので。もう5歳だから言えばわかるのに、義母はかなりの放任なんですよね」

本当に困る、頭が痛いとリカコさんは眉間にしわを寄せた。
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