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知らないと損する!投資で失敗しないために、おさえておきたい3つのポイント

先日、こんな質問をいただきました。「投資に興味があるのですが、失敗したくありません。どんなことに気をつけるとよいでしょうか?」今回は、この質問にお答えします。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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先日、こんな質問をいただきました。

「投資に興味があるのですが、失敗したくありません。どんなことに気をつけるとよいでしょうか?」

今回は、この質問にお答えします。

知らないと損する、投資で失敗しない3つのポイント

投資で失敗しないためのポイントは3つあります。

1つ目は「自分が理解できないものには手を出さない」こと。
2つ目は「儲かる見込みの薄い投資商品に、大金を投資しない」こと。
3つ目は「運に左右される状況で、大金を投資しない」こと。


では、それぞれのポイントについて詳しく説明していきます。
投資で失敗しないためにおさえておきたいこと

投資で失敗しないためにおさえておきたいこと

ポイント1:自分が理解できないものには手を出さない

何より大事なのは、自分が理解できないものには手を出さないことです。よくあるのが、「友人やインフルエンサーが勧めている投資商品を、何も知らずに買う」ことです。

これは、2つの観点からみて危険です。

第一は、知識が浅く、理解していないせいで「いつ買うか、いつ売るか、買うとしてどれくらい買うか」といったことを十分に検討できない点が危険です。

たとえば、あなたの友人がトヨタの株を勧めてきたとしましょう。あなたは分からずに「よし、じゃあトヨタの株を買おう!」と買ったとします。

不勉強なあなたは、株を買ってからいろんなことで困ります。

「トヨタの株が上がったけど、売るべきなのだろうか?」
「トヨタの業績が悪いみたいだけど、売るべきなのだろうか?」
「テスラみたいな会社にシェアを奪われているけど、大丈夫なのだろうか?」
「社長が変わったけど、売ったほうがよいのだろうか?」

など、さまざまな疑問に悩むことになります。理解が浅いまま投資をすると、こういう「状況の変化」に、どう対応すればよいのかが分からないのです。

だから、十分に勉強して、
「円高になったら業績が悪くなる可能性が高いから、少し株を売る」
「円安になったら業績が良くなる可能性が高いから、少し株を買い戻す」
「業績が悪くなって配当が減ってしまったら、株を全て売る」
「株価が○円まで上がったら、たぶん上がり過ぎだから株を全て売る」

などと、状況の変化に「うまく対応できる」ように、投資先についてきちんと理解する必要があるのです。

第二に、他人が推奨している投資商品は「推奨している本人が儲けるために推奨している」可能性があります。

たとえば、インフルエンサーなどは、単純に「人目を引いてPVを稼ぎたい」という理由だけで投資商品を推奨しているのかもしれません。あるいは、「高く売りつけてカモにして、自分が儲けたい」という理由で推奨しているかもしれません。いずれにせよ、他人の儲け話を鵜呑みにするのは、危険ということですね。

ポイント2:儲かる見込みの薄い投資商品に、大金を投資しない

次に大事なのは、儲かる見込みの薄い投資商品に大金を投資しないことです。

「儲かる見込みの薄い投資商品」のもっとも分かりやすい例が「割高な投資商品」です。たとえば、ほぼゼロ金利の債券は割高です。買っても金利がつかないのに、わざわざリスクを取ってまで債券を買う必要はありません。リスクを取るなら、それ相応の対価があるべきです。

きちんと投資先のことを分析すれば、その投資商品が「割安」か「割高」か、それとも「どっちつかず」か。見分けがつくようになります。「割高」なものには投資をせず、「どっちつかず」のものもなるべく投資をせず、「割安」と確信できたものだけ買うようにしましょう。

これを読んで、「割安かどうかって、どうすれば見極められるの?」と思った方もいるでしょう。厳しいかもしれませんが、それが分からないうちは投資商品の理解が浅く、ポイント1をクリアできていません。いま一度、勉強し直したほうがよいでしょう。

ポイント3:運に左右される状況で、大金を投資しない

さいごに、運に賭けないことも大事です。そもそも投資とは「利益を得ることを目的に資金を出す」ことです。宝くじのように「もしかすると儲かるかも」くらいの理由で、大金を賭けてはいけません。

もちろん、「運に左右されるのが全てダメ」と言っているわけではありません。そうではなく「同じお金を儲けるなら、運に振り回されないほど良い」ということです。

たとえば、こんな2つの宝くじがあるとします。

宝くじ1:全てが当たり。当たりを引くと100円もらえる。
宝くじ2:半分が当たり。当たりを引くと400円もらえる。はずれを引くと200円とられる。

この2つのくじがあるとき、宝くじ1と2、どちらのほうが魅力的な賭けでしょうか。

宝くじ1は「かならず100円もらえる」という有利な賭け。宝くじ2は「外れることもあるけれど、ならせば平均100円もらえる」という有利な賭けです。

どちらも儲かる金額は同じ。しかし、運に左右される度合いは違います。宝くじ1は「全財産で買う」のが正解ですが、宝くじ2は「全財産で買う」と50%の確率で全財産を失います。つまり、後者のほうが「運に左右される」のです。

なお、運に振り回されにくい投資の1つに「節税」があります。iDeCoやNISAなどの節税制度は、儲けこそ大きくないかもしれませんが、利益が出る確実性が高いです。こういう仕組みをうまく利用して、「確実なチャンス」を拾っていくことが大切です。

まとめ:理想的な投資とは

以上をまとめると、「自分が熟知している投資商品を、儲かる見込みが高く、運に左右されない局面で大きく買う」のが、理想的な投資と言えます。

逆に、「自分が知らない投資商品を、儲かる見込みも立たないうちに、運に振り回される形で買う」のは、投資でなくギャンブルと言えるでしょう。

いずれも「知らないと損する」大事なポイントですから、ぜひ覚えておきましょう。
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