エンディングノートが書けない人はどうする?
書店、保険会社、終活サイト、各自治体などでも「エンディングノート」の配布をしていることを見ると、その存在を知る人も増えてきているなぁと感じています。「エンディングノート」とは、自分が死んだ後やもしものときに、家族やまわりの人に伝えたいことを書き込むノートです。
筆者のところへ相談に来る方からは、「エンディングノートは持っているけれどなかなか書けない」といった声を聴きます。その理由として、亡くなったときをイメージしなければいけないため、気持ちが後ろ向きになってしまうことが考えられます。
そんな何かしら書いておきたいがなかなか書けないとお悩みの方は、まずは身近なことを書き出すことから始めてみてはいかがでしょうか。
筆者のおすすめは、まずはエンディングノートに「これだけはやってほしいことリスト」を書き出すことです。
エンディングノートを書くためには
目的を持って「これだけはやってほしいことリスト」を書く
「これだけはやってほしいことリスト」はイザというときに役立てることを目的として書きます。例えば、自分が突然ケガをして長期入院をすることになった場合を想像してみましょう。その場合、加入している保険や利用しているサービスのことなどについて対応したくても、身動きがとれないことがあります。
もしこの時、エンディングノートの中に「これだけはやってほしいことリスト」があることを家族に話していれば、家族や身近な人はそれを読み、対処することができるでしょう。
「これだけはやってほしいことリスト」にはお金のことを記載しよう
「これだけはやってほしいことリスト」には日々の生活で使っているお金に関することを書きます。その理由は、生活に関するお金関係のことは自分でないとわからないものが多くあるからです。例えば、新聞代や光熱費など同居している家族にとって支払いが止まってしまうと困るもの。また、サブスク契約など自分が利用しない間は停止しておきたい支払いもあります。
一緒に暮らしている家族でも、新聞代金はどうやって支払っているのか、保険料はどの通帳から引き落とされているのか知らないことが多いです。
自分では当たり前と思っていることも、細かく書いていくことも重要です。
「これだけはやってほしいことリスト」を作成するときのポイント
「これだけはやってほしいことリスト」を作成するポイントは5つです。1. 書き直せる筆記用具で書く
2. やってほしいことを具体的に書く
3. 年に一度見直しする
4. ノートの保管場所は親族・信頼できる友人などに伝えておく
5. 預金やカードの暗証番号は書かない
画像のリストは「これだけはやってほしいことリスト」の一例です。
毎月定期的な支払いについて書き出しをしましょう。また、連絡先や利用しているサービスの停止方法や手順をまとめておくと、手続きする方の負担がグッと減ります。
一日5分と時間を決めて、作成をコツコツと進めると気持ちの負担がなく進められます。
まとめ
今後、日本人はますます長い人生を生きることが予想されています。家族構成や世帯の状況も複雑になっていく中で、「エンディングノート」の重要性はますます高まると考えられます。まずは身近なお金のことを書き出して、家族やまわりの人への感謝のメッセージや死後の希望を書き込むなど、徐々に内容を広げていくと自分らしいエンディングノートが完成します。ぜひ、取り組んでみてください。