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映画『マイ・ブロークン・マリコ』の奈緒インタビュー! 親友・永野芽郁の存在が助けに。壮絶な人生を歩むマリコ役を熱演!(3ページ目)

2021年第24回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門新人賞を受賞するなど話題を呼んだ漫画『マイ・ブロークン・マリコ』(平庫ワカ著/BRIDGE COMICS/KADOKAWA刊)が映画化。主演の永野芽郁さんが演じたシイノの大親友、マリコを演じた奈緒さんにインタビューしました!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

いつも見守っている奈緒さんの友だち

――この映画はシイちゃんとマリコの関係性について描かれていますが、奈緒さんにとって友だちの存在はどういうものでしょうか?
 
奈緒:学生時代からの友だちは、自分にとっては鏡みたいな存在です。友だちを通して自分の心が垣間見える時があり、そうやってお互いに成長していったと思うし、本当に大きな存在です。

東京に出てきている友だちもいるので、お休みの日は連絡を取ってよく会いますね。私は悩み相談を人にするタイプではないのですが、自分の中で考え抜いて決心したことなどを、会った時に決意表明みたいに語ったりして(笑)。そんな私を友だちはいつも見守ってくれています。
マイ・ブロークン・マリコ

学生時代からの友だちとのエピソードを語ってくれました

――昔から知っている人が、いつも見守り、応援してくれるのは心強いですね。

奈緒:そうですね。私は高校生のとき、すでにこのお仕事をしていたので、大学進学を選択しなかったのです。みんなが受験勉強をしている中、自分だけ進路が決まり、なんとなく申し訳ない気持ちになることもありました。そんなとき、友だちが「奈緒ちゃんが夢を追いかけているから、私たちも勉強を頑張れるんだよ」と言ってくれて。そうやって応援してくれる友だちがいるから、思い切り夢を追いかけられたんだと思います。
 

俳優養成スクールと『半分、青い。』で人生が変わった

――奈緒さんは福岡県から女優を目指して上京していますが、ターニングポイントとなった出来事はありますか?
 
奈緒
:一番最初のターニングポイントは、脚本家の野島伸司さんが主宰しているポーラスター東京アカデミーに所属していたときです。俳優の養成学校なのですが、特待生として入学させていただき、ここで、芸能界で生きていくために必要なことなど多くの学びを得ました。ここでの経験がなかったら、私は連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)のオーディションにも受かっていなかったと思います。

――俳優として生きる意識を変えてくれたのですね。
 
奈緒:それまでの私は、自分の限界を決めていて、勝手にストッパーをかけて「私なんて」と、よく言っていたんです。でも「私がこの役をやっていいんだ」「この世界にいてもいいんだ」と自信をつけさせてくれたのがポーラスターでの1年間でした。ここでの経験がその後の私の俳優人生にすごく影響を与えたし、次のターニングポイントの『半分、青い。』(NHK)につながっています。 ――やはり連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)の出演は奈緒さんにとって大きな経験でしたか?
 
奈緒:はい、大きかったです。あのドラマに出演して、たくさんの方に奈緒という存在を知っていただけたというのもありますが、何より作品の規模が大きくて、こんなに大勢のスタッフの方が、この作品に関わっているんだということに驚きました。最初の本読みのとき、後ろを振り返ったら、想像以上に大勢のスタッフの方がいらして……。そんな経験は初めてだったんです。
 
そして『半分、青い。』という大きな船を最後まで漕ぎ続けた芽郁ちゃんを、親友役としてずっと見られたことも、とても素晴らしい経験でした。頑張るエネルギーをくれましたし『半分、青い。』の経験は、今も私を鼓舞してくれます。
 

素敵なおばあちゃんになるために

マイ・ブロークン・マリコ

素敵なおばあちゃん役を演じる未来のために、日々の暮らしを大切にしていると語る。

――将来について、俳優としての目標はありますか?
 
奈緒
:『半分、青い。』をやっていた頃、よく「いつか母親役を演じたいな」と言っていたんですが、最近、ありがたいことに母親役をいただけるようになったので、次は、おばあちゃん役かなと(笑)。だいぶ先の話になりますが、おばあちゃん役を演じている自分がパッと頭に浮かんだことがあって。いいおばあちゃんになれるように、いい年の重ね方をしたいなと思っています。
 
――まだ当分、見られそうにないですね(笑)。
 
奈緒:はい(笑)。でも最近、家での生活を大切にしていて。料理、洗濯、お掃除など、生活していく上で必要なことを丁寧に行いながら、年を重ねていけたらと考えています。そうすれば、俳優の仕事にもつながるものがあるのではないかと思うんです。おばあちゃんになったときに、それまで重ねてきた時間がいい感じに演技に滲み出るように、日々の生活を大切に生きていきたいです。

撮影・取材・文/斎藤 香
 

奈緒(なお)のプロフィール

1995年、福岡県生まれ。女優を目指して20歳で上京。2018年、連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)でヒロインを務める永野芽郁の親友役に抜擢され注目を集める。2019年にはドラマ『あなたの番です』(日本テレビ)での熱演が話題になり、脚光を浴びる。同年、映画『ハルカの陶』で映画初主演。以降、数々のドラマ、映画に出演し活躍の場を広げている。2021年は『君は永遠にそいつらより若い』ほか、映画7作品に出演。近作は『TANG タング』(2022)、10月スタートの木曜ドラマ『ファーストペンギン!』(日本テレビ)の主演が決まっている。

『マイ・ブロークン・マリコ』
2022年9月30日公開
監督:タナダユキ
出演:永野芽郁、奈緒、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊
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