年金・老後のお金クリニック/厚生年金加入・厚生年金保険料についてのQA

67歳、月収36万円。老齢厚生年金が一部支給停止になりました。収入をいくらまでにすれば支給されるようになりますか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金をカットされない収入についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

  • Comment Page Icon
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金をカットされない収入についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:収入をいくらまでにすれば年金が全額支給されるようになりますか?

「67歳、月収36万円。老齢厚生年金が一部支給停止になりました。収入をいくらまでにすれば支給されるようになりますか?」(嘱託・67歳)
年金が支給停止されないように、働くには?

年金が支給停止されないように、働くには?

A:老齢厚生年金の基本月額と月収の合計が48万円以内に収まるようにしてみましょう

厚生年金に加入しながら働き、老齢厚生年金を受け取る場合、老齢厚生年金の基本月額(年間の老齢厚生年金額の12分の1)と総報酬月額相当額(月給と手当、ボーナスを12で割ったものの合計)を足して基準額の48万円(2023年4月から)を超えると、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止となります。この仕組みを「在職老齢年金制度」といいます。

仮に、相談者の老齢厚生年金の基本月額が13万円、総報酬月額相当額(月給と手当やボーナスを12で割ったものの合計)が36万円だったら、以下の計算式のように5000円が支給停止となり、月額12万5000円の老齢厚生年金が支給されます。

基本月額13万円+総報酬月額相当額36万円=49万円>48万円
⇒したがって、「在職老齢年金制度」の対象になる

支給停止月額=(13万円+36万円-48万円)÷2
=1万円÷2
=5000円

基本月額13万円-支給停止月額5000円=支給される老齢厚生年金の基本月額12万5000円

仮に老齢厚生年金額の基本月額13万円の場合は、総報酬月額相当額を35万円に抑えて働いてみましょう。そうすれば「在職老齢年金制度」の対象になりません。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

【関連記事をチェック!】

60代の在職老齢年金の注意点、損しないもらい方のポイント
年金をもらいながらパートやアルバイトをするとしたらいくらまで働いてもいいのですか?
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2024/5/31まで)を実施中です!

※抽選で30名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます