子育て

40代で出産、同居の義母の過干渉がつらい……仕事も辞めることに⁉

人生経験もそこそこ豊富な40代だからこそ、時代背景が違う自身の親や義母からの子育てへの過干渉がつらいというお悩みは、今の時代多いのではないでしょうか。All About編集部に寄せられた実例をもとに一緒に考えていきたいと思います。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

子育てについて、義母の過干渉がつらい……

義母の過干渉がつらい

義母の過干渉がつらい

女性の出産年齢が上がってきているため、40代で子育てをしている方がとても多い昨今、自身の親や義両親がすでに高齢ということも少なくありません。

人生経験もそこそこ豊富な40代だからこそ、子育てに対する親からの干渉がよりつらいというお悩みは、今の時代、潜在的に多いのではないでしょうか。All About編集部に寄せられた実例をもとに一緒に考えていきたいと思います。
 
<目次>
 

事例:40代で出産。同居する義母が子育てに「過干渉」でしんどい…

同居している義母が「過干渉」でつらい……。もう少し若かったら素直に受け入れられた?

同居している義母が「過干渉」でつらい……。もう少し若かったら素直に受け入れられた?

【相談内容】
義実家で義両親と同居しているのですが、義母が子育てに対して手出し口出しが多すぎる、いわゆる「過干渉」でとてもつらいです。精神的に疲れてしまい、やることはあるのに気持ちがついていかず、寝込んでしまったりすることもしばしば……。

もっと若かったりしたら、それこそ家事など子育て以外にも分からないことだらけなので素直に聞けたのかもしれません。けれど、40歳過ぎまで自分で何でも決めて生きてきたから、子育ても私なりの考えをもってやりたいと思ってしまい、色々と干渉されたり、考えを押し付けられるのがしんどいです。

義実家の考えは、3歳までは保育園にいれるのも反対、私が仕事をするのも反対。猛反発しましたが、揉めるのも疲れたため、これから自分にできる仕事をゆっくり探していきたいと考えています。

義両親とのいざこざで私が相当のストレスをためているため、車で1時間ほどかかりますが週に1度ぐらいは親のところへ訪問し愚痴を聞いてもらっていて、精神的な支えになってもらっています。やはり、話を聞いてもらうことや共感してもらうことが一番心を軽くします。(相談者:41歳女性)
 

ともに人生経験があるゆえに衝突も増える、40代ママ×高齢の親

義理の親のみならず自身の親も含めて両親の過干渉で悩むことは、年齢に関係なく起こり得ます。しかしこの方のように「もっと自分が若ければ、義母の話も素直に聞けたのかも……」という思いは、40代で出産をされたからこそ感じやすいかもしれません。

自分が40代ということは、きっと義理のご両親も70代に差しかかる頃。お互い年齢とともに柔軟性がなくなって、思考が凝り固まっていることもあるでしょう。そういう視点で見ると「ひとこと言いたくなる親」と「受け入れられない自分」という関係は、より起こりやすいのかもしれません。
 
自分も親も自分なりの考えをもっている年齢で、しかも時代背景がここまで大きく違うと、やはりぶつかることも増えてしまいます。時代が変わっていることを考慮せずに「ああすべき、こうすべき」と考えを押しつけられてしまうのは、本当に苦しいでしょう。お子さんにとっても、育児の一貫性が保ちにくくなっているかもしれません。
 

母親が子育てに専念すべきという「3歳児神話」に合理的根拠はない

義理のお母さまが子育てをしていた昭和の頃と、今の令和では環境が様変わりしています。その当時は当たり前だったことが、今はそうではないこともありますし、逆に昔は考えられなかったことが、今となっては主流になっていることもあります。
 
義理のお母さまの固持する考えは、いわゆる「3歳児神話」というもの。「子どもが3歳になるまでは母親が子育てに専念すべきであり、さもないと成長に悪影響を及ぼす」という考え方のことです。しかし1998年の厚生白書では「3歳児神話には、少なくとも合理的な根拠は認められない」とされています。
 
たしかに3歳までは非常に大事な時期ですが、子どもに必要なのは母親だけではありません。父親をはじめ、できるだけ多くの人が関わってあげることでよりよい育児になります。当時広く信じられていた3歳児神話は母親への依存度が高いため、今の「母親の7割が働く時代」とぶつかってしまうのです。
 

子育て中は“閉鎖的”にならないことが大切

ご自身のご両親とは良い関係が築けているようで何よりです。筆者が長年育児支援の仕事をしてきて感じるのは、根本的に人が求めているのは人だということです。忙しいときの助っ人である家電ももちろんお役立ちですが、「その大変さをわかってもらいたい」「だれかに共感してもらいたい」という心の声もあります。

結局は、時代がどんなに便利になっても、人が求めているのは人だと思うのです。そういう点からも、ご自身の親からの精神的な支えは何よりも変えがたいものだと思います。

とくに子どもが小さいときは、環境がどうしても閉鎖的になりやすいものです。「家から一歩も出ずに1日が終わってしまった」「大人と話さずに終わってしまった」というようなお話はとてもよく聞きます。相談窓口も、どこかに出向く形だけでなく、今の時代ならではのオンラインを活用するというのもいいですね。
 

子育ての常識は変わっても、子どもの栄養はいつの時代も「愛情」

いつの時代も、子どもにとってもっとも大事な栄養は「愛情」

いつの時代も、子どもにとってもっとも大事な栄養は「愛情」

子どもにとって「愛情」がもっとも大事な栄養であることはいつの時代も変わりません。しかし子育ての仕方は時代に合わせて変化をしています。40年前には成り立っていたことでも、今はフィットしないことも出てきているのです。

母親だけに依存する子育てでは通用しなくなってきている中、まだまだかつての3歳児神話が根強いのが現状。今後「出産しても働くのが当たり前」という時代が何十年も続いた暁には、人々の認識が変わっていくと思われますが、そういう意味では過渡期である今の母親世代が一番苦しいのかもしれません。

イクメンと呼ばれる男性も増えていますが、まだまだ父親の意識改革は必要です。「夫婦で働いて、夫婦で子育てをする」という認識が全世代に浸透するまでにはまだ時間がかかりそうですが、その間にも子どもたちは「愛情」を求めています。それだけは絶やさないように心がけていかねばなりません。

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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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