家族旅行・子連れ旅行

旅行中に新型コロナに感染した&濃厚接触者になったらどうする? かかる費用や必要な準備は?

オミクロン株による新型コロナウイルス感染症の第7波が続く今、旅行中に感染するリスクも少なくありません。もし旅行先で新型コロナになってすぐに帰れないと飛行機のキャンセル料なども必要です。旅行先で新型コロナになった場合にかかる費用を解説します。

古屋 江美子

執筆者:古屋 江美子

旅行ガイド

「コロナかも!?」旅行中に具合が悪くなったら……?

旅行先でコロナに感染するリスクもあることを意識しよう

旅行先でコロナに感染するリスクもあることを意識しよう

「もしかしてコロナ……!?」。旅行中に発熱などの症状が出た場合、宿泊先のホテルにいればホテルスタッフに、飛行機内なら航空会社スタッフに相談して指示を仰ぐことになります。そうした場所以外では、地域の新型コロナ相談センターや医療機関に連絡をして指示を受けます。

新型コロナに感染したことが判明すれば、症状によって入院あるいは療養となります。無症状や軽症の場合は、自宅あるいは都道府県が用意している宿泊療養施設での療養が基本。最近は感染拡大によって宿泊療養施設に空きが少なく、重症化リスクが低い人は原則自宅療養としている地域が多くなっています。
 
旅行者は自宅がないので、宿泊療養施設に入るのが原則です。ただし空きがなければ、滞在先のホテルでの延泊を求められることがあります。小さなお子さんがいる場合には、子ども1人で宿泊療養施設に入るのは難しく、宿泊療養施設によっては年齢制限もあります。家族で使えるツインルームを備えている宿泊料施設もありますが、部屋数は限られています。家族旅行で子どもが感染した場合は、ホテル延泊で対応することも多くなるでしょう。
 

旅行先で新型コロナになったときにかかる費用は?

旅行先で新型コロナに感染してしまうと、当初想定した以外の費用がかかります。かかる金額はどこで療養するかによって変わってきます。
 
■パターン1:都道府県が用意する宿泊療養施設で療養する場合
宿泊療養施設にいる間の宿泊費用や食費は公費なので、自己負担はありません。ただし、直前に滞在していたホテルでは、次のお客さんを入れる前に清掃が必要になります。すぐには使えないため、清掃代などを求められることがあります。
 
■パターン:滞在中のホテルに延泊して療養する場合
宿泊療養施設ではなく、それまで滞在していたホテルに延泊して療養する場合、それにかかる宿泊料金や食費は自己負担です。食事は、ルームサービスをドアの前に置いてもらうなどで対応してもらうことになるでしょう。
 
■全員に共通:交通費は自己負担
新型コロナに感染すると、公共交通機関を使えません。行動制限により、帰りの飛行機のキャンセルや別の便の予約の取り直しが必要になることもありえます。こうした旅程変更にかかる費用は自己負担です。
 

旅行中に濃厚接触者になったときにかかる費用は?

旅行中に家族など同行者が新型コロナに感染して濃厚接触者となると、やはり待機が必要となります。陽性者ではないため宿泊療養施設には入れないので、滞在中のホテルに延泊するケースが多く、この場合もホテルの延泊料金や交通費は自己負担になります。
 

帰れない?新型コロナに感染したor濃厚接触者の待機期間

自腹で延泊となると、どれくらい帰れないのか、気になるところだと思います。詳細は以下のとおりですが、陽性だと10日ほどの待機が必要です。家族で高級リゾートホテルなどに滞在していて、そこでの延泊となると、かなりの出費になることもあるでしょう。

■症状がある新型コロナ感染者
症状が出た日から10日以上かつ症状軽快後72時間経過後(または軽快後24時間以上空けて2回PCRなどの検査を行い陰性だった場合)です。回復しなければ、期間が延びてしまいます。
 
■無症状の新型コロナ感染者

検体採取日から7日が経過すると療養解除です。ただし、最初は無症状でも途中で症状が出た場合は、その日から10日間です。

 ■濃厚接触者の待期期間
家族などが発症してから5日間の待機が必要です(6日目に解除)。ただし、2日目と3日目に 抗原定性検査キットを用いた検査で2回続けて陰性が確認できた場合は3日目から待機を解除できます。

参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症 陽性だった場合の療養解除について」(2022/7/26時点)
 

新型コロナ流行中の旅行の注意と準備

旅行前には自分の健康状態を観察し、充分な健康管理をしておくことが大切です。持病がある場合、感染先で病院にすぐみてもらえないリスクも考慮した上で、旅行をするかどうかを決める必要があるでしょう。また、感染してしまうと上記で説明したようにホテルの延泊や飛行機のキャンセル料などの出費がかかることも覚悟しておかなければなりません。
 
持ち物としては、常備薬は多めに持ち、保険証や体温計も忘れずに。抗原検査キットのネット販売が解禁になったので、今後はより入手しやすくなりそうです。もし、手元にあれば持参するのもよいでしょう。その際は国の承認が得られている「対外診断用医薬品」と書かれたものを選んでください。

そのほか、いざというときに備えて、オンライン診療が可能な医療機関を調べておくのも役立ちます。また、旅行保険の中には、新型コロナに感染すると一時金を受け取れたり、キャンセル料を保障してもらえたりする保険もあります。
 
新型コロナ流行下の旅行では、最新情報を確認して準備は万全に、そして旅行先でも気をゆるませすぎることなく、基本的な感染対策を徹底しながら、旅を楽しんでください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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