熱中症になりやすいのは「暑さ指数」が高い家

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熱中症の多くは室内で発生しています

熱中症は室内で多発しています。消防庁の「熱中症情報(※1)」によると、令和4年7月18日~7月24日の期間で、全国の熱中症による救急搬送人員は4039人にものぼり、発生場所の第1位は住居でした。

家の中でどんな状況になると熱中症になりやすいのでしょうか。その判断の目安となるのが、「暑さ指数(WBGT)」です。

暑さ指数とは、熱中症を予防することを目的に提案された指標です。単位は、気温と同じ(℃)ですが、内容は気温とは異なります。

暑さ指数は人の体の熱のやりとりに与える影響が大きい4つの要素「気温」「湿度」「輻射熱」「気流(風)」で算出します。ただし屋内の場合は、また異なる計算方法となり、主に湿度と輻射熱が重要になります。

輻射熱とは、太陽の直射日光を浴びた時に受ける熱や、日差しが当たった床や壁などから放出される熱のことをいい、体感温度に大きく影響をします。

つまり熱中症になりやすい家とは、暑さ指数の高い家。熱中症を防ぐには、室温だけでなく輻射熱と湿度のコントロールも必要になるのです。
 

注意1.「西向きの部屋」は輻射熱で室温と体感温度が上昇

西日が入る部屋は輻射熱によって、熱中症リスクが上がりやすいので注意が必要です。

暑い夏、室内に直射日光が差し込むと、輻射熱で室温と体感温度が急上昇します。また強い太陽光が当たった壁や床、家具は蓄熱し、それがまた新たな熱源となって周囲に熱を発散します。

真夏に太陽光が当たったフローリングの表面温度は50度になることもあります。床暖房の表面温度は35度前後ですから、これは超高温の床暖房をつけているのと同じ状態です。

体感温度を算出するには複雑な計算式が必要ですが、おおよそは(室温+熱源の温度)÷2で分かります。つまり、室温が25度であっても近くに50度の熱源があれば、体感温度は38度近くにもなるのです。

エアコンで室温、つまり空気の温度はそれなりに低いのに暑さを感じる場合は、この輻射熱が原因であることが少なくありません。

特に西日が入る部屋は、太陽光が低い位置から差し込むため、部屋の奥まで届き、部屋全体を熱してしまいます。

実は朝日と西日の熱量は同じです。しかし朝は、夜にいったん冷えてそこから気温が上がりきらないうちであるのに対し、西は既に気温が上がりきった状態から更に西日が差し込むため、より暑さを感じるのです。

熱中症リスクを下げるためにはエアコンを適切に使いつつ、西日を家の中にいれないこと。効果が高いのは窓の外に日よけを取り付けることですが、遮熱カーテンをしっかり閉めるだけでも、効果があります。もちろん朝日も入れなければ、昼間の室温の上昇を防ぎやすくなります。
 

注意2.「湿度が高い」と25度でも安心できない

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「湿度」はエアコンでしっかりコントロールを。除湿器も熱中症リスクの軽減に役立ちます

熱中症リスクを大きく高めてしまうのが湿度です。暑さ指数の算出でも湿度は大きな割合を占めています。

環境省の「熱中症予防情報サイト(※2)」では、熱中症は暑さを防ぐだけではダメであるとしています。湿度が高い部屋は、汗が蒸発しにくいので体から熱を放出しにくくなり、熱中症になりやすくなるからです。

熱中症患者の発生率と、その日の最高暑さ指数の関係を見てみると、暑さ指数(WBGT)が28度を超えると、熱中症が急増することが分かっています。

暑さ指数の詳細は複雑な計算が必要ですが、日本熱中症協会の「暑さ指数目安表(※3)」では、気温が32度でも湿度が45%なら暑さ指数は27度であるのに対し、気温が28度でも湿度が75%だと暑さ指数は28度になります。


つまり室温だけで判断するのは危険ということ。特に寝室や水回りは湿度が高くなりがちで、熱中症リスクが上がりやすいので注意が必要です。エアコンや除湿機などを使って、適切に湿度コントロールを行いましょう。
 

注意3.「狭い場所」での家事

注意したいのが、狭い場所で掃除や料理などの家事をする場合です。洗面所やトイレなど、エアコンが無い場所で掃除をしていると、高温多湿の状態になり熱中症リスクが上がります。

またキッチンはエアコンが届きにくい環境であることも多く、そこで火を使えば更に高温多湿になります。エアコンとサーキュレーターを併用して涼しい環境を作りましょう。

熱中症を防ぐためには、エアコンを使って室温と湿度をコントロールしつつ、日よけをして輻射熱を防ぐことが大切です。家の中の熱中症リスクを下げて、夏を元気に快適に過ごしましょう。

<参考>
※1:熱中症情報(総務省消防庁)
※2:熱中症予防情報サイト(環境省)
※3:暑さ指数の見方(日本熱中症協会)



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