「今の仕事、何か違う」なら、どうすべき?

同じ悩みをずっと抱えている人もいることだろう。例えば、上司や先輩から評価されていない状態が続いている、慢性的に職場が人手不足で仕事が多忙すぎる、総合的に見て今の自分の待遇は悪くて納得できないなど、いわゆる行き詰った状態である。

この場合、6月のボーナスの支払いがあった直後から転職活動をはじめ、7月末か8月末までには職場に退職届を出したい、このように既に結論づけている人もいるかもしれない。もちろん、それも1つの解決方法である。

ただ、「今の仕事、何か違う」と感じるたびに会社を辞めていたら、これからの長い人生で、果たして何回転職をしなければならないか、そのことが不安にならないだろうか。転職は一度でも経験すれば、転職に対してのハードルが下がり、その後毎年のように転職を繰り返すようになる人もいる。転職自体は何も悪いことはない。ただ、転職にはさまざまなリスクがあり、大変なこともたくさんあると理解しておく必要がある。

では、転職以外に「今の仕事、何か違う」という状態を改善する選択肢はあるだろうか。この答えを探るには、「働く人が何を根源的に求めているのか」、そこをよく考えてみることだ。

「どんな人でも成長したい」という欲望を持っているのではないだろうか。もし「成長したい」という言葉がしっくりこないのなら、「前に進みたい(どんな人でも前進したい)」と言い換えてもいい。

その場所に留まることについて、「安定している」と解釈すれば聞こえはいいが、周りは常に変化していく(前進する)ので、その場所に留まることは、多くの場合は安定しているというよりも遅れていく感覚の方が強いだろう。物事がうまくいかず、逆風を感じることもあり、やる気を失うこともあるだろう。しかし、人はいつか違うタイミングがくれば、また前に進みたいと思うものである。

つまり、「今の仕事、何か違う」と思った時の最初の選択肢は、「タイミングを変えること」である。例えば、転職して環境を変えようと結論を急がないことだ。時間をかければ、対人関係で悩んだ上司や先輩が異動することもある。
 

違和感を本気で追い求める覚悟はあるか

「今の仕事、何か違う」と思った時、転職をするのか、それとも思い留まり、しばらく様子を見るなどタイミングを変えてみるか。どちらにしても、大切なことが1つある。それは「自分が持った違和感を本気で追い求めてみること」である。

違和感を追い求めるには、自分がやりたい、試したいと思ったことをやってみることである。結果がもし失敗でも、それが自分で決めて前に進んだ末の結果なら、将来の肥やしとなる失敗になる。そうではなく、人から勧められた話に乗ったのであれば、失敗を他人に責任転嫁したくなるから、いい失敗の仕方ではない。

転職する場合、エージェントから持ち込まれた話がスタート地点になることもあるため、注意が必要である。「隣の芝生は青く見える」ということわざがあるが、自分が持った違和感の答えが、一見魅力的に見える他社の求人案件に“ある”とは限らない。

例えば起業したいという夢は、もっと人の役に立つことを実感できる仕事はないか、自分の自由な発想で仕事ができないかなど、会社勤めで持った違和感を追い求めることにはなるかもしれない。もちろん起業して成功するとは限らず、自分の適性やタイミングなど、さまざまな要素が働いて、最終的には断念することになる場合もある。しかし、それが最終結果だったとしても、この会社勤めでの違和感を追い求めた行動は、次のキャリアに生かせる将来の肥やしとなる失敗ともいえるのではないだろうか。

自分を知る=前に進むこと。「今の仕事、何か違う」と感じた時には、一度自分の気持ちを本気で追い求めてみてほしい。

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