亀山早苗の恋愛コラム

「ご近所ママ」に気を許したら想定外のトラブルに発展…“攻め込まれる”ような感覚に要注意

近所に住むママ友というだけで、気を許してしまいがちなのは誰しも同じ。ただ、侵してはいけない一線を越えて“攻め込まれる”ような感覚を覚えたら、注意したほうがいいのかもしれない。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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人が何を信じようと、どんな占いにはまろうとかまわないけれど、それを他人に強要するのは困りもの。いきなり絶縁はできないママ友に、じわじわと攻め込まれたとき、どうするのがいちばんいいのだろうか。
 
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最初は気にしていなかった

「近所に越してきたエリコさんの長女が、うちの次女と同い年だったんです。ちょうど同じ小学校に入学するころで、徐々に親しくなっていきました」

そう言うのはスミコさん(42歳)だ。4年ほど前、エリコさん一家がすぐ近くに越してきた。スミコさんのところは年子で姉妹、エリコさんのところはひとり娘。子どもたちもすぐに仲良くなった。

「地域のこともわからないし、いろいろ教えてくださいねってとても腰の低い穏やかな人だというのが第一印象でした。うちは共働きなんですが、『お子さん、いつでも預かるわよ』と言ってくれるような関係になるのに時間はかかりませんでした」

あるとき、スミコさんが夫と子どもたちを送り出し、出勤しようと外へ出ると、エリコさんとばったり会った。

「彼女、まじめな顔をして、『スミコさん、今日はあなたの会社の方角が悪いのよ』って。そんなこと言っても会社の場所は変えられませんからね。そうしたら『これを持っていけば大丈夫。会社に着いたら体に振りかけて』と小袋に入った塩を渡されました。こういうの苦手だなと思ったんですが、心配なのと泣きそうな顔をしているエリコさんを無視できず、ありがとうと受け取りました」

そこから徐々にエリコさんはスミコさんの家庭や人間関係に入り込んできた。
 

在宅率が増えて気づいた異変

コロナ禍に陥ると、スミコさんは自宅での仕事が増えた。夫は変わらず出社しなければいけなかったので、昼間は当時、9歳と8歳の娘たちと一緒に過ごす時間が多くなった。

「そこへエリコさんが娘を連れてやってくるんです。私は勤務状態なので、仕事があるからというと『私が子どもたちを見てるからどうぞ』って。それに甘えた私がいけないんですが、エリコさんが帰ると娘のポケットに妙なお守りが入っていたり、『おばちゃんが肉を食べると病気になると言ってた』と言って肉を食べなくなったりと、おかしなことが続いたんですよね。それでも私、ぼんやりしててそれほど危機感を覚えていませんでした」

エリコさんが子どもたちに、たとえば「深夜1時に北西を向いて祈りを捧げなさい」というようなことを吹き込んでいるとわかったのは、1か月もたってから。ママに言うと、ママの体調がおかしくなると言われていたそうだ。

「うちは娘たちは10時前には寝かせているんです。なのに娘はがんばって起きていて、窓を開けて祈っていた。私が病気になると困るからって。たまたま夜起きて、娘たちの部屋をのぞいたら、次女は寝ていましたが長女が一心に窓の外に向かっていたから気づいたんです。聞き出すのが大変でしたが、ママを信じて話してちょうだいと言ったらようやく話してくれました」

翌朝、スミコさんはエリコさんの家に行った。エリコさんはニコニコしながら出てきて、「ちょうどよかった。今、あなたのために祈っていたの。このお札、霊験あらたかなんだけどあなたには安く譲るわ」と言い出した。

「あなたがどういう宗教を信じようとかまわないけど、うちはそういうこととは無縁だからと言ったんですよ。そうしたら『あら、かわいそう。あなた、今、体に毒素がたまっているのよ。これ飲んで』とペットボトルに入った妙な水を押しつけられたんです。いいかげんにして、金輪際、家に来ないでと叫んで帰りました」

その後、エリコさんは「スミコさんがおかしくなった」と近所に巧みに吹き込んでいったという。

「さすがに困り果てて夫にも相談、ふたりでエリコさんの夫を道ばたでつかまえて話しました。すると夫も困っているんですよと言う。夫自身には実害がないから放ってあるとも言っていました。このままだと近所の手前、私が困るとねじこむと、妻に言ってみるけどと消極的な感じでした」

コロナ禍であっても、スミコさんは再び出社するようになり、子どもたちは学校へ行くようになった。そうなるとまたエリコさんに子どもたちが悪影響を受ける可能性がある。

「ラッキーなことに夫の姉の子が大学生になったものの、リモートで暇だし、かといって田舎に帰るのも……という状態で困っている。アパートは引き払いたいけどというので、うちに泊まってもらうようにしました。女の子だから娘たちの話し相手にもちょうどいい。しかも理屈っぽいから適役でした(笑)」

スミコさんが出社するようになったとわかったとたん、予想通りエリコさんは帰宅途中の娘たちに「寄っていけば?」と声をかける。一度、家に帰ると娘たちに言わせ、義姉の子に断ってもらう。

「最初は、私が宿題を見ることになっているからとか当たり障りのないことを言っていたようですが、そのうちエリコさんが家に来るようになったので、『うちにはうちの流儀があるので来ないでください』と言ったようです。それでも塩だの水だのをもってきたので、『私、クリスチャンなんです。一緒に聖書を勉強しませんか』と言ったら来なくなった、と。彼女がクリスチャンなのは本当。聖書の一節を聞かせてやったと言っていました」

エリコさんはターゲットを変え、別の家に出入りするようになったようだ。だがそれから1年ほどたったころ、一家は引っ越していった。別の家で警察沙汰になったらしい。

「スピリチュアルだか宗教だかわかりませんが、こういうものに巻き込まれないようにするには最初が肝心だとつくづく思いました。彼女の家に行けばいろいろ疑うようなグッズなどがあったみたいですが、ほとんど彼女がうちにくるというパターンだったので気づくのが遅れてしまいました。上の娘には申し訳ないことをしたと思っています」

近所だから、ママ友だからとつい気を許しがちだが、どこに落とし穴があるかわからない。以来、新しいママ友に対しては、じっくり観察してからつきあうようにしているとスミコさんは言った。
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