1:『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(12月3日公開)
マーベルコミックのダークヒーロー、ヴェノムを映画化したトム・ハーディ主演作『ヴェノム』の最新作。ジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)に寄生して誕生したヴェノムに強敵が現れます。その名はカーネイジ。凶悪殺人犯クレタス(ウディ・ハレルソン)の中で生きるカーネイジは、悪人以外を襲わないヴェノムと違い、情け容赦なく大量殺人を起こしていくのです!
ヴェノムとエディの丁々発止のやり取りはユーモアを含んでいるのですが、本作はカーネイジが狂暴なのでスリルとアクションがパワーアップしています。
2:『彼女が好きなものは』(12月3日公開)
2019年にドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る。」が評判になった浅原ナオトの著作「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」の映画化作品。男性としか恋ができない男子高校生の純(神尾楓珠)。彼はBL好きの同級生・紗枝(山田杏奈)に告白され、付き合うけれど、本来のセクシュアリティには逆らえなかった……という、少し苦い青春映画。
若いキャストたちが好演。親友の純がゲイであることを知り、いつも通りに笑顔で振る舞いながらもどこか心が揺れている亮平を演じる前田旺志郎が、繊細な芝居を見せています。
3:『パーフェクト・ケア』(12月3日公開)
介護が必要な老人たちの法廷後見人になり、彼らの生活をサポートしているマーラ(ロザムンド・パイク)。しかし、彼女の裏の顔は老人たちから多額の財産を搾り取って稼ぐ介護詐欺師だった!というサスペンス。ヒロインは新たな標的の老女(ダイアン・ウィースト)をうまくだまして介護施設に入れることに成功したものの、老女の背後には恐ろしい人物が潜んでおり、緊張感ある頭脳バトルへと展開していくのです。
キレ者悪女のサスペンスは明るくユーモアもあり、実に痛快。とはいえやってることは極悪なので、どう展開していくのかと思ったら、見事な伏線回収! 最後まで気を抜けないサスペンスの快作です。
4:『あなたの番です 劇場版』(12月10日公開)
2019年に連続ドラマで大ブームを巻き起こした「あなたの番です」が劇場版として帰ってきます。菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)が暮らすマンションで起こった交換殺人ゲーム。あの事件がなかったら……という、もう一つの世界を描いたのが本作。そして今度の舞台は豪華客船! 海に囲まれて逃げ場のない状況の中で起こる連続殺人の行方は!
ドラマのキャストが再結集して作り上げられた、もうひとつの『あな番』は、アガサ・クリスティのミステリーを彷彿させる本格派。ぜひスクリーンでも『あな番』をお楽しみください。
5:『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』(12月17日公開)
2018年に公開されて大ヒットした『ボス・ベイビー』の続編。おっさんの心を持った赤ちゃんが、続編では本当のおっさんになって登場。かつて相棒として組んだ兄のティムも娘二人を持つ父親に! そんな二人が活躍する続編では、ティムとボス・ベイビーは再び子どもに戻り、ベイビー社の任務を遂行することに。しかも潜入先は長女のタビサが通う進学校だった!という展開。
ティムとタビサの親子関係や思春期を迎えたタビサの悩みなど共感度がアップし、前作を超える面白さです!
6:『マトリックス レザレクションズ』(12月17日公開)
1999年に公開され、世界中で話題になった大ヒット作『マトリックス』。『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』(2003)の続編が『マトリックス レザレクションズ』。主要キャストのキアヌ・リーブス、キャリー=アン・モス、ジェイダ・ピンケット・スミスらは引き続き出演します。これまでの記憶を失い、平和に暮らしていたトーマス(キアヌ・リーブス)が再びマトリックスの世界に入り込んでいく物語。アメリカよりも日本公開が先なので、詳細は不明のままですが、革新的な映像世界を体験させてくれた『マトリックス』の最新作なので期待しかありません!
7:『キングスマン:ファースト・エージェント』(12月24日公開)
英国の人気スパイ映画『キングスマン』(2015)『キングスマン:ゴールデン・サークル』(2018)の前日譚となるのが最新作『キングスマン:ファースト・エージェント』。表の顔は高貴な英国紳士だけれど、裏の顔は英国のスパイ“キングスマン”。世界大戦を阻止すべく、平和を愛するメンバーが秘密組織相手に闘うのです。
キングスマンの礎を築き上げたオックスフォード公を演じるのは英国の名優レイフ・ファインズ。監督はマシュー・ヴォーン。
8:『エッシャー通りの赤いポスト』(12月25日公開)
『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』でハリウッドデビューを果たした園子温監督が、インディーズ映画にカムバック。ワークショップを通して出演俳優のオーディションを開催。参加者に渡された台本が本作『エッシャー通りの赤いポスト』なのです。若者たちが、オーディションを受けるために集まるという群像劇で、まさに俳優たちが体験しているワークショップと同じシチュエーションの物語。
応募してきた俳優の中には女優の藤田朋子などすでに活躍している俳優も! 応募者697名の中から書類審査と面談を経て選ばれた51名が、園子温映画の中で、笑い、泣き、怒り、叫ぶ様は圧巻です。
9:『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』(12月30日公開)
2016、2018年に放送され高視聴率を獲得したドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」の劇場版が登場。ドラマに引き続き松本潤が主演をつとめ、香川照之、片桐仁、マギーなどおなじみのキャスト、プラス、劇場版のヒロインとして杉咲花が新米弁護士として登場します。99.9%逆転不可能な難事件の無罪を勝ち取ってきた弁護士の深山(松本潤)は15年前に起こった毒殺事件に着手することに。しかし、その事件には罠が隠されていた……。
今回は西島秀俊、道枝駿佑(なにわ男子)なども出演。ミステリーの面白さ、かつ、ドラマでおなじみの小ネタやギャグの数々も楽しい作品です。
10:『明け方の若者たち』(12月31日公開)
カツセマサヒコの同名小説を北村匠海と黒島結菜で映画化した切なくなる青春映画。大学の飲み会で出会った彼女(黒島結菜)にひとめぼれした僕(北村匠海)。毎日が楽しく夢のような時間を過ごすけれど、就職が決まり、社会に出ると「こんなはずじゃなかった」ということが押し寄せてくる。楽しい日々は永遠じゃない。そんなことはわかっているけれど……。
人生の壁にぶつかってもがく若者たちを映し出したのは、女優としても活躍している松本花奈監督です。
以上10本、超大作、インディーズ映画、ドラマの劇場版など、にぎやかなラインナップになりました。感染対策を万全にして、ぜひ劇場でお楽しみください。