31歳からの恋愛相談室:今回の回答者は深爪さん
「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、深爪さんです
■深爪さんプロフィール
今回の回答者:深爪さん
コラムニスト/主婦。2012年11月にツイッターにアカウントを開設。独特な視点から繰り出すツイートが共感を呼び、またたく間にフォロワーが増え、その数18万人超(2020年2月現在)。主婦業のかたわら、執筆活動をしている。『深爪式 声に出して読めない53の話』『深爪流 役に立ちそうで立たない少し役に立つ話』『立て板に泥水』他著書多数。芸能、ドラマ、人生、恋愛、エロと、執筆ジャンルは多様。
twitter:@fukazume_taro
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お悩み:結婚しろとうるさい割に、婚活の邪魔をしてくる母親にイライラします
お悩み:結婚しろとうるさい割に、婚活の邪魔をしてくる母親にイライラします
コロナ禍の影響で収入が激減し、1年前に地元に戻りました。両親と年の離れた弟と、4人で暮らしています。
母親は毎日のように「早く結婚して安心させて」と言ってきます。今は婚活どころではない!と突っぱねていますが、「昔付き合っていた人とやり直すのもいいんじゃない」とか「以前の勤務先に良い人はいなかったか思い出してみたら」とか、あれこれうるさいです。
私も結婚願望がないわけではないので、オンライン婚活を試したり、地元の男友達と連絡を取り合ったりしています。でも母は、私がやることに対しては否定的で、「オンライン婚活なんてろくな出会いがないに決まっている」とか「あんたの男友達はパッとしない人ばかり」とか、そんなことばかり言ってきます。
「あんたはいつも屁理屈ばっかりで、気も利かない。そんなんじゃ結婚なんてできないよ」とも言われました。そう思うなら、結婚しろなんて言わないでほしいです。
結婚、結婚とうるさいくせに、婚活する気を失うような発言ばかりする母親。もう、うんざりです。でも現状、東京に戻ることは金銭的に厳しく、しばらくは地元を離れられません。
それに数年ぶりに一緒に両親と暮らしてみて、老けたなあと感じます。安心させてあげたい、親孝行したいという思いもあります。できるだけ言い争いもしたくないです。どうしたら、母親とうまくやっていけるでしょうか。アドバイス、よろしくお願いいたします。
アドバイス1:母親はただ「子供に幸せになってほしい」だけ
アドバイス1:母親はただ「子供に幸せになってほしい」だけ
多様性が認められつつある世の中ですが、「子供が結婚すればひと安心」と考える親御さんはまだまだ多いようです。おそらく、昔ながらの「一生独身は不幸」の刷り込みがあるのでしょう。
もしくは、子供が新たな家庭を築けば「親の役目は終了」と子育てに区切りをつけられるし、世間体を気にしなくて済むといった理由もあるかもしれません。
いずれにせよ、その根底にあるのは「子供に幸せになってほしい」という思いだと私は思っています。彼らは結婚を「幸せになるための条件」と信じて疑わないので、子供に結婚することを望むのです。さらに、結婚相手は自分のお眼鏡にかなった人でなければなりません。自分が思い描く理想の結婚像に合致するような相手でなければ、娘は幸せになれないと思い込んでいるからです。
結婚を急かすクセにいちいちダメ出しするお母さまの言動は一見矛盾しているようにみえますが、自分の理想に押し込めようとする点では首尾一貫しまくっています。
たとえば「あんたはいつも屁理屈ばっかりで、気も利かない。そんなんじゃ結婚なんてできないよ」は「おまえの性格では結婚なんかできない。だから諦めろ」ではなく「素直で気が利く女性になってステキな男性をゲットしてほしい」という願望の表れと思われます。
「理想の結婚」をして娘が幸せになる、それこそがお母さまが望む親孝行なのでしょう。
アドバイス2:母親からの「理想の押し付け」を受け入れる必要はない
「どんな形であれ娘が幸せになってくれれば嬉しい」ならいいのですが、「理想」を押し付けるのはエゴでしかありません。「オンライン婚活なんてろくな出会いがないに決まっている」や「あんたの男友達はパッとしない人ばかり」はネットに対する偏見や娘の交友関係への否定でもあります。娘を1人の人間として尊重する気持ちが感じられません。そんな期待に応える必要はないと、私は思います。
結婚は自分がしたいからするものであって、親を安心させるためにするものではありません。当然、「しない」選択もありです。
お母さまがこの先1000年生きるのなら親孝行として結婚してもいいかもしれませんが、お母さまが亡くなったあとも結婚生活は続いていきます。「娘に結婚してもらって早く安心したい」と気を揉むのはお母さまの問題であり、イツカさんの問題ではありません。
冷たく聞こえてしまうかもしれませんが、これはお母さまご自身が乗り越えなければならない問題です。イツカさんがお母さまの問題を解決してあげる義務はないのです。
結婚だけが親孝行ではありません。たとえ結婚しなくても、自分がいかに日々幸せかを言葉なり態度なりでお母さまに伝え続けていけば、いつかきっと安心してもらえるはずです。それこそが「親孝行」だと私は思うのです。
アドバイス3:「1日1回は母親に優しい言葉をかける」ルールを作ると、自分の精神衛生に良いかも
アドバイス3:「1日1回は母親に優しい言葉をかける」ルールを作ると、自分の精神衛生に良いかも
先日も些細なことから大ゲンカをしたのですが、そんなときはいつも母が死んだ後のことを考えるようにしています。非常に不謹慎なライフハックではありますが、母の死をリアルに考えると少しだけ冷静になれます。死んでしまった人にはもう二度と優しくすることはできません。感情にまかせて雑な態度を取り続けたことが、後々自分を苦しめてしまうかもと想像すると、自然と大らかな気持ちになれます。
ただ、そうは言っても母の暴言にはイライラしてしまうので、とりあえず「最低、1日1回は優しい言葉をかける」を自分のルールにしました。
これは母のためでもありますが、一番は未来の自分のためです。「私はお母さんに優しくしていた」と既成事実を作ることで後々「あんなこと言わなければよかった」の思いに縛られないようにしているのです。
半ば義務的で心のない対策なのに、思いがけず、近ごろ母が変わってきました。謝ったら死ぬ病を患っていた母の口から「ごめんね」や「ありがとう」の言葉が出るようになったのです。私が優しい声掛けをするので意固地になる必要がなくなったのかもしれません。
母を変えるのが目的ではなく、単に自分の罪悪感を消すためにやっていることなので、たとえ期待したリアクションがなくても落ち込むことがないので気が楽です。うまくいけばウチのようにイツカさんのお母さまの態度も変わっていくかもしれません。ぜひ、試してみてください。
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