・炊飯器の内釜で米を洗ったらガサツな女扱いされた(発言小町)(発言小町から抜粋)
「コイツ、炊飯器の内釜で米を研ぐんだぜ」と触れ回る彼。私は「ガサツな女」なのでしょうか
・Yahoo!ニュースに転載されたから大手小町の記事へのコメント一覧
(シャープの公式Twitterの見解)
さしでがましいようですが、いまの炊飯器は取説でも内釜でお米を研いでいます。だいじょうぶですよ。ちなみに私は無洗米です。 https://t.co/CchRChZ8fa
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) March 16, 2021
このトピ主がガサツかどうかは置いておいて、ここでハッキリさせないといけないのは、炊飯器の内釜でお米を洗っていいのかどうか? この点について、家電ガイドとしての見解をお答えしますと、結論からいえば、現状「内釜でお米を洗っても問題ありません」ということ。シャープの公式Twitterの中の人が無洗米を使っていることはさておき、内釜で研いでも問題ないことをメーカーの公式見解としても表明されています。
炊飯器の内釜の中でお米を研ぐときの注意点は?
炊飯器の内釜の中でお米を研ぐ際には、基本的には手で優しく
コーティングが剥がれた状態でもフッ素樹脂や素地は食品衛生法に適合した材質なので、そこで炊かれたごはんを食べても健康上問題はありません。ただ、熱伝導が悪くなったり、温度センサーが反応しにくくなったり炊きムラが出始めたりと、これまで通り美味しくごはんが炊けなくなってしまうケースが出てきてしまいます。
炊飯器の内釜の中でお米を研ぐ際には、余計な器具などは使わず基本的には手で優しく研ぎましょう。昔は精米技術が低く、ぬかが沢山残っていた関係で、それらをきれいに落としてから炊かないと臭いが残ったり、味に影響があったりしました。でも、今は精米技術も上がってそういった不純物もほとんど残っていないので、昔ほど強くこするように研ぐなど、しっかりとお米を洗う必要はありません。
ボールを握るような手つきで、シャカシャカと20回ほどかきまわすようにして研ぎます。力を入れすぎずに、同じ方向にぐるぐるとかき混ぜましょう。この時、米が割れるほど力強く研いだり、早く回したり、押し付けたりしてはいけません。当然、金ざるを内釜に入れて使ったりする必要もありません。内釜のコーティングを傷つけてしまう可能性があるからです。
メンテナンスにも注意が必要
また、炊飯器を使用後、内釜を洗う際やメンテナンスにも注意が必要です。例えば、具材などを入れて混ぜごはんなどは炊く場合、調味料などを使って炊飯することも多くあると思います。その際は、炊飯器に保温などして長時間ごはんを入れっぱなしにはせず、なるべく早めにそれらを別の器などに移して、きれいに水で洗いましょう。炊飯器の内釜を洗う際に食器用の中性洗剤で柔らかいスポンジ面などを使用して洗うことは問題ありませんが、コゲなどがついたからといって、クレンザー・タワシ類・スポンジのナイロン面・ナイロンネット付きスポンジなどを使用してはいけません。それこそコーティングに傷をつけてしまい、剥がれやすくしてしまう原因になりかねません。この辺りは三菱電機やパナソニックなども公式Webサイト内で触れていることですので、お気をつけください。
炊飯器の6大メーカーは説明書でどう書いている?
さて、少し話は飛びましたが、冒頭の疑問「炊飯器の内釜でお米は洗っていいの?」に対する結論です。家電ガイドとしての見解と、シャープがすでにTwitterでいち早く表明した件については触れましたが、他の炊飯器メーカーはどうなのでしょうか?日本で炊飯器を製造する6大メーカーといえば、パナソニック、東芝、三菱電機、日立、象印、タイガー魔法瓶になります。そこで、それぞれのメーカーが誇るフラッグシップモデルの説明書で、該当部分についてどのような記載があるのか調べてみましたので、最後にこちらをご覧ください。
・パナソニック「Wおどり炊き SR-VSX0シリーズ・SR-CVSX0シリーズ」
内釜でも洗えます。
・東芝「真空圧力IH RC-10ZWP」
内釜でお米を洗えます
・三菱電機「本炭釜KAMADO NJ-AWB10」
内釜を使う(ザルなどで洗わない)
・日立「ふっくら御膳 RZ-W100DM」
・象印「圧力IHタイプ NW-LA10/NW-LA18」(イラストで内釜を洗米に使用)
(イラストで内釜を洗米に使用)
・タイガー魔法瓶「土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉土鍋ご泡火炊き JPL-A100」
内なべで洗米できます。
全てのメーカーが内釜でお米を洗えることを説明書上は表明しております。ですから、これからは安心してお米は内釜で研ぎましょう。
ちなみに、なぜこのような発言をしてしまう男性がいるのか?については、All Aboutの家事・掃除・子育てガイドの藤原千秋さんがYahoo!ニュースの該当記事コメント欄にて、「20~30年前には正しかった『お母さんのやり方』に妙に固執している人がいるのでは」と返答していました。
昭和の頃の炊飯器というのは内釜の作りが今ほど良くなく、たしかに傷つきやすかったのかもしれませんし、今よりも家電品一つ一つが貴重なものでしたから、大切に扱うあまり、内釜で洗米しない方々も多かったのかもしれません。でも、時代によって家電も進化してますし、家事の仕方も変わるので、その辺りは先人のやり方は尊重しつつ、どんどんアップーデートするべきではないでしょうか?