株・株式投資

大学進学までにかかる費用は公立でも810万円以上、教育費のために親が「してきて良かった」こと

筆者には2人の子どもがいて、長男は4月から大学生、長女は高校2年生になります。特に2021年は息子の大学進学があるので、想像以上にお金が出ていきました。一方で現時点では教育ローンや奨学金を借りることなく大学に送り出すことができそうです。これまでコツコツ続けてきたことが今、大きな成果をもたらしてくれました。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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筆者には2人の子どもがいて、長男は4月から大学生、長女は高校2年生になります。特に2021年は息子の大学進学があるので、想像以上にお金が出ていきました。一方で現時点では教育ローンや奨学金を借りることなく大学に送り出すことができそうです。これまでコツコツ続けてきたことが今、大きな成果をもたらしてくれました。

具体的にどのようなことを行ってきたのか、ご紹介したいと思います。
大学進学にむけて多額のお金が必要に

大学進学に向けて必要な多額のお金、どうする?

 子どもを産んだ時点でお金の恐怖があった

筆者はお金に関してはかなりうるさい母であり妻です。節約も好きですし、お金の管理もけっこう厳しいと自負しています。家族からは「サチエ」ではなく「ケチエ」と呼ばれることも。

家族にはただのケチに見えていたのでしょうけれど、筆者には子どもの進学に向けてお金の準備という課題がずっとあったのは事実です。特に大学進学を見据えたら、相当のお金が必要だという恐怖のようなものがあったのです。

実際にどのくらいのお金がかかるのか。文部科学省および独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が発表している「大学卒業までにかかる教育費(※)」によると、大学卒業まで全て公立だとしても810万円。私立になると2380万円以上になります。筆者の子どもが生まれた時とは多少なり金額の違いがあるでしょうけれど、とにかく大きなお金がかかるのは間違いありませんでした。

※参考資料
平成30年度子供の学習費調査の結果について(文部科学省)
平成30年度学生生活調査(独立行政法人日本学生支援機構)
 

貯金は基本

奨学金や教育ローンという手もありますが、正直あまり活用したくはありませんでした。できるだけ自分たちのお金で進学をさせたかったので、まずは基本中の基本で貯金をしました。

筆者は20代のはじめから毎月2万円の定額貯金をしています。途中で取り崩すこともできますが、手を付けないようにして続けることにしたのです。定額貯金は知らない間に積み上がるのはいいのですが、預けた分よりも劇的に増えることはないと思います。一方で減ることもないので、安全策として取り入れるというイメージです。
 

つみたて投資を始める

2008年に子どもと筆者がそれぞれ口座を持つ形で、つみたて投資を始めました。理由は貯金だけではお金は貯まるけれど、増えないと思ったからです。もともと株式投資などをしていたのですが、個別株を自分で選び買うのではなく投資信託を買うことでプロに任せようと考えました。投資に抵抗なかったのも幸いして、当たり前のようにスタートしました。

そんな中2014年にNISAが始まったのですが、子どもは20歳未満なので活用できません。そのため筆者だけNISAに変更しましたが、その2年後に「ジュニアNISA」ができたのです。

ジュニアNISAは0~19歳を対象としていて、年間80万円の非課税枠があります。利益や配当に対して非課税になる期間は最長5年です。すぐにつみたて投資(課税口座)からジュニアNISAに変更をして、非課税での運用を始めたというわけです。
 

ジュニアNISAを続けて良かったことは「安心感」があったこと

ジュニアNISAを続けていたことで何が良かったかというと、お金を使う使わないではなく、安心感があったことでした。実際、息子の大学進学においてはジュニアNISAには手をつけていません。でも「万が一の時には、これまで積み立ててきたお金がある」と思うと、お金のストレスはかなり軽減されました。

受験は本人がメインで戦うものですが、家族の総力戦でもあると思います。その時に親にお金の心配があると、子どもにも伝わりますよね。お金のことは子どもではどうにもできませんから、そこは親がどんと構えていられたのは子どもにもプラスに働いたのではないかと思っています。

なお、ジュニアNISAは2023年末で廃止になることが決定しています。2024年以降は非課税のまま保持ができますが、新規口座開設と投資ができなくなりますのでご注意ください。
 

住宅ローンの返済期間を短くした

住宅ローンの金額を少なくして返済期間を短く

住宅ローンの金額を少なくして返済期間を短く

子どもの進学を見据えて筆者がしたことの1つは、住宅ローンの返済期間を短くしたことでした。結婚をして家を持つ時に住宅ローンに頼ったのですが、返済期間を15年にしました。広い家にせず住宅ローン金額を少なくすることで、長男が高校を卒業する前に完済できるようにしたのです。住宅ローンがあって、さらに大学の学費や、家をでた場合の生活費の仕送りがあるのは絶対に嫌だったからです。

これは住宅への価値観や住んでいる場所、家のつくりや広さによっても違いますが、筆者たち夫婦は地方に住んでいますし、広さを求めていませんでした。きっと将来は子どもも巣立っていくでしょう。周りの大きな家を見ると、高齢の夫婦が2人だけで住んでいることも少なくありません。そうすると空き部屋が多くなりますし、掃除も大変。階段があれば上るのも一苦労。そんな話を聞くこともあって、筆者たちは家が広いことに価値を感じることができなかったのです。

住宅と教育費のバランスを考えた結果、筆者の場合は家を広くしないことで住宅ローンを減らし、長男が高校を卒業する前に完済する、という選択をしました。
 

子どもが小さいときから計画的なお金作りが必要

子どもを産んでから大学に進学するまでには18年という時間があります。その時間を有効に使うためには、計画的なお金作りが必要だと筆者は考えています。

例えば子どもが0歳から始めるのと15歳から始めるのでは、お金を作るための労力や犠牲が大きく違います。当然遅くはじめた方がキツいですよね。幸い筆者は子どもが小さい時から始めることができました。だからこそ言いたいです。とにかく今すぐ始めましょうと。これから子どもの教育費がかかるのであれば、できることから着実に進め、時間を味方にし、やがて大きな成果を得られるようにスタートして欲しいと思っています。
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