マイクロソフトから、画像に埋め込まれているメタデータを編集する、Windows用のアドインソフト「Microsoft Photo Info」がリリースされました。正規版のWindows XP、Windows Vistaユーザーへのプレゼントとして提供されているものです。
現在は英語版のみとなっていますが、まずは英語版のPhoto Infoで、どんなことができるのかを、ご紹介します。
XPのエクスプローラで、選択した画像から「Photo Info」を起動させたところです。 |
メタデータって?
そもそもメタデータとは何のことでしょう?
メタデータとは、タイトルや作成日時、キーワードなどを要約してファイルに埋め込まれるデータのことです。デジカメで撮影した画像データには、Exif形式のメタデータが撮影時に埋め込まれ、タイトルや作成日時だけでなく、ファイルの種類、解像度、サイズなどのメタデータが入っていますので、ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。今回の「Photo Info」は、そのメタデータを編集するソフトなのです。
画像の「プロパティ」の「概要」を開き、「詳細設定」をクリックすると、画像のメタデータの一部が表示されます。 |
右クリックから「Photo Info」を選択
Photo Infoをダウンロードし、Windowsにインストールしますと、画像ファイルのアイコンを右クリックした際、新たに「Photo Info」というメニューが現れます。この「Photo Info」をクリックして起動します。選択する画像データは複数でも構いません。複数の画像データを選択して「Photo Info」を起動すれば、選択した分(複数)の画像ファイルのメタデータが編集できるようになります。
画像を「右クリック」すると、コンテキストメニューに「Photo Info」の項目が追加されています。画像形式はJPEG、TIFF、WDP、HDP(HD Photo)、NEF、CR2、CRW1に対応。 |
タイトルやキーワードを新たに付加
「Photo Info」では、IPTCと言う形式で、画像データに「タイトル」「作者」「説明」「コピーライト(著作権)」「URL」などの他、検索用のキーワードやカテゴリーなどの情報、撮影日時、細かな撮影場所、クレジットなどを付加することができます。もちろん、Exifで埋め込まれているメタデータも閲覧ができますから、Exifでは足りない多くの情報を埋め込めると言うものです。
タイトルや、作者、説明、コピーライトなどを編集。キーワードやレーティングも設定。 |
また、Exifの日付データを変更できるのも、「Photo Info」の特徴です。例えば、電池が消耗していたりして日付が間違ったままのデジカメで撮影しますと、画像データに埋め込まれるExifの撮影日時も間違ったままになってしまいます。海外旅行などで時差や日付が違う場所での撮影でも、画像データのExifは違ったままになってしまいます。これら撮影日時のExif情報も「Photo Info」で編集できますから、正しい情報を画像データに埋め込めるわけです。
「Origin」では日、時間、分、秒の変更や、撮影した場所を指定できます。 |
日本語版が待ち遠しい
この「Photo Info」は、Windows XPやWindows Vistaの正規ユーザーへの「特典」ですから、無償です。「Photo Info」をインストールした後からは、エクスプローラの「詳細」画面で表示できる項目が追加されます。
Vistaの「Windows フォトギャラリー」では、「Photo Info」とほぼ同等のことができますから、特にXPユーザーにとっては無償で使えて、しかも、Widowsと親和性が高いので、利用価値が高いと思います。ところが現状は残念ながら英語版しかありません。
この英語版をインストールすると、操作メニューはもちろんのこと、画像ファイルにポインタを置くと表示される情報も、英語表記になってしまいます。また、Exifに入っている日本語は表示できますが、日本語を入力しても、受け付けられない項目もあるのが現状です。
インストール前のXPでは、画像情報の表示(左)は日本語ですが、インストールすると英語表記になります(右)。 |
手軽に画像の情報を編集できるソフトなので、日本語版が一日も早くリリースされて欲しいものです。