月々の返済と管理費+駐車場代で、住居費が月10万円になります

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回のご相談者は、最近新築マンションに引っ越したという46歳のパート主婦の方です。体調も思わしくないため、保険について相談したいとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談はすべて無料になります)

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体調も良くないため保険を見直したいと思いま

体調も良くないため保険を見直したいと思います




■相談者
あめちゃんさん
女性/パート・アルバイト/46歳
九州/持ち家(マンション)
 
■家族構成
夫(40歳)、長男(13歳)、長女(11歳)
 
■相談内容(原文ママ)
新築マンションに引っ越し、住宅ローン返済が始まります。3100万円を35年ローンで借り、金利は0.5%です。月々の返済と管理費+駐車場代で、住居費が月10万円になります。これから教育費もかかるので、住宅ローン減税が受けられる間は教育費を優先にして、住宅ローン減税終了後から繰り上げ返済をしていきたいと思っていますが、返済可能か心配になっております。子は2人、それぞれ18歳満期の150万円の学資保険に加入しています。また、保険も、何度か見直しをしてその都度必要と思われる保険に加入したら、細々とたくさん保険に加入してしまいました。本当に必要な保障が持てているのか心配です。ここ数カ月私自身の体調が思わしくなく、何かのときのために自分にもっと保険をかけるべきかと検討しております。ぜひアドバイスをお願いいたします。
 
■家計収支データ
相談者「あめちゃん」さんの家計収支データ

相談者「あめちゃん」さんの家計収支データ



 
 
■家計収支データ補足
(1)ボーナスの使い道
住宅ローンボーナス払い10万円、月々の住居費補てん12万円、車検・税金・固定資産税など30万円、帰省、レジャー費10万円、家電など買い物、予備費8万円、貯金60万円
 
(2)家計収支について
賃貸の時は毎月9万円の家賃。住宅ローン返済の毎月返済分で増えた月1万円の赤字は、ボーナスから補てんしています。
 
(3)車両費について
車1台所有です。自動車ローンはありません。車両費1万5000円の内訳は、自動車保険の保険料月3760円、ガソリンとETCで月約1万2000円。夫が通勤や趣味で車を使うため、ガソリンやETC代が高くなっていると思います。1年後に13年になるので、買い替えるか迷っています。車検を受けて15年目まで乗るか、もし1年後に買い替えるなら中古で150万円ほどの車を探したいです。
 
(4)教育費について
長男/中学校引き落とし 7000円。塾、習い事 1万8000円
長女/小学校引き落とし 7000円。塾、習い事 1万8000円
 
(5)雑費について
日用品や被服費2万円、医療費5000円、美容院1万円、季節の変わり目など、被服費が予算オーバーすることがあります。美容院は家族4人が2~3カ月おきに順番に行っています。
 
(6)保険について
夫/収入保障保険(55歳まで、死亡・高度障害時毎月10万円)=毎月の保険料2200円
夫/ 収入保障保険(65歳まで、死亡・高度障害時毎月5万円)=毎月の保険料3400円
夫/米ドル建終身保険(終身、65歳払込、死亡・高度障害時30000米ドル)=毎月の保険料6000円前後
夫/医療保険(終身、60歳払込、入院日額8000円、先進医療特約)=毎月の保険料4300円
夫/がん保険(10年満期、診断時100万円、入院日額1万円、退院時30万円)=毎月の保険料1200円
夫/就業不能保険(70歳まで、毎月15万円)=毎月の保険料2910円
夫/団信(三大疾病特約付き)
 
妻/生命保険(65歳まで、死亡保障300万円)=毎月の保険料700円
妻/生命保険(75歳まで、死亡保障300万円)=毎月の保険料1000円
妻/生命保険(10年満期、死亡保障500万円)=毎月の保険料1000円
妻/医療保険(終身、終身払い、入院日額5000円、先進医療特約)=毎月の保険料2700円
妻/医療共済(65歳満期、入院日額2000円、ケガ通院日額1000円)=毎月の保険料2000円
妻/がん保険(10年満期、診断時100万、入院日額1万、退院時30万)=毎月の保険料2500円
妻/就業不能保険(10年満期、毎月5万円)=毎月の保険料1000円
 
長男/学資保険(18歳満期、150万円)=毎月の保険料6195円
長男/医療共済(20歳満期、入院日額6000円、ケガ通院2000円など)=毎月の保険料1000円
長女/学資保険(18歳満期、150万円)=毎月の保険料6210円
長女/医療共済(20歳満期、入院日額6000円、ケガ通院2000円など)=毎月の保険料1000円
 
(7)ご家族について
主人の勤務先の定年は60歳で、65歳まで雇用延長はありますが、初任給ほどの給料になるそうです。退職金は1000万円ほどではないかとのこと。私の勤務先は週20時間を超えると社会保険加入が義務づけられており、現在は週18時間で働いています。週5日勤務は難しく、働けても週4日×1日6時間かなと思っています。社会保険に加入してでも勤務時間を増やしたほうがよいか、現状維持がよいかは悩み中です。子どもたちの進路については、高校まで公立、大学は私立でも仕方ないかなと思っています。できれば自宅から通学して欲しいです。
 
■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 保険は大幅に見直しをして、保険料は今の半分に
アドバイス2 家計収支を整理して、毎月7万円、ボーナス70万円を貯蓄
アドバイス3 貯蓄が維持できれば、60歳以降も心配なし
 

アドバイス1 保険は大幅に見直しをして、保険料は今の半分に

新築マンションに引っ越したばかりで、生活を整えるのが先決ですが、これを機に家計を整理していきましょう。住居費は毎月1万円アップしましたが、そのほか、水道光熱費がやや高いのが気になります。賃貸からマンションへ住み替えると、水道光熱費は高くなりがちです。ここは十分気を付けてください。
 
それ以外は、これまでどおりの家計管理で大丈夫ですが、問題は保険です。ご自身も細々と加入してしまったと自覚されていますが、必要な保障は十分確保されていますので、無駄な保険は払い済みもしくは、解約しましょう。
 
残す保険として、ご主人は、55歳までの収入保障保険と医療保険のみ。住宅ローンの分は団信で確保されていますので、あとは、お子さんが成人するまでの保障だけでいいのです。医療保険も入院日額5000円に下げれば、保険料は3000円程度で済みます。これ以外は無駄です。
 
あめちゃんさんの保険で残すのは、10年満期の生命保険と医療保険のみ。家計を支えている場合は、ご主人並みの保障が必要になりますが、あめちゃんさんが多額の保障を確保しておく必要はありません。
 
お子さんの学資保険は続けてください。お子さんの医療共済は不要です。自治体にもよりますが、子どもの医療費助成が受けられることもありますし、万一、高額の医療費がかかっても「高額療養費制度」によって、一定の上限額以上は加入の健康保険から戻ってきます。お子さんのケガ、病気は心配なのもわかりますが、すべてを保険でまかなおうと考えるのは違います。
 
ご相談文にも、体調不安があり、保険加入を考えていると書かれていますが、これ以上の加入は意味がありません。体調がすぐれなかったら、保険に頼るのではなく、十分な休息が一番です。パートを少しお休みして、体調を整えることが優先ですよ。
 
保険を見直して、保険料は約2万1000円になり、これまでの半分にすることができます。まずは、ここからスタートです。
 

アドバイス2 家計収支を整理して、毎月7万円、ボーナス70万円を貯蓄

次に、お金の流れを整理しておきましょう。住居費が1万円アップした分をボーナスから補てんするとのことですが、毎月の収支のなかで完結するようにしましょう。ボーナスからの補てんはNGです。
 
保険と合わせて、毎月の支出を整理すると、合計で36万1000円です。収入が44万円ですから、差し引き7万9000円の黒字です。このうち7万円を毎月の貯蓄とします。ボーナスは、書かれている使い道から住居費の補てんがなくなりますから、合計58万円。残り72万円で、このうち70万円を貯蓄します。
 
毎月7万円で年間84万円。これにボーナスから70万円を加えて154万円。これが年間で貯められる金額となります。
 
この貯蓄ペースを継続できれば、ご主人が60歳になる20年後には、3080万円貯められていることになり、現在の貯蓄300万円、投資の165万円(20年後には増えていると思いますが)を加えれば、3545万円です。さらに学資保険の満期金が300万円。合計3845万円が60歳時点での金融資産となります。
 
この間、子どもの教育費が出ていきます。進学先にもよりますが、高校は公立、大学は私立とすると、第1子は今後600万円、第2子は750万円、合計1350万円かかります。先の金融資産3845万円から差し引くと、約2500万円。
 
もうひとつ、まとまった支出は車の買い替えです。年齢から考えると、あと2~3回あるでしょう。そのほか不意の出費を考慮して500万円を差し引くと、2000万円。これが夫婦二人の老後資金のベースとなります。
 

アドバイス3 貯蓄が維持できれば、60歳以降も心配なし

ご主人の定年が60歳。退職金1000万円を加えて、3000万円となります。この時点で住宅ローンを一括で繰り上げ返済してはいかがでしょうか。おそらく残りのローンは、1400万~1500万円でしょう。それまでに繰り上げ返済を何度か行っていれば、最終の一括繰り上げ返済額は、もう少し少なくなるでしょう。仮に1500万円としても、老後資金として1500万円は残ります。
 
60歳以降は収入が減ったとしても、その頃には、子どもにかかっていた支出もなくなり、生活コストはかなり下がっているはずです。保険料も医療保険のみになっています。毎月の支出は17万~18万円ぐらいに抑えられているでしょう。60歳から65歳までの5年間は収支トントンでいければ十分です。あめちゃんさんがパートやアルバイトを続けられているようであれば、その分は貯蓄に回すことができます。
 
公的年金の見込み額がわかりませんが、今後の働き方次第で年金の受給額を増やすこともできます。あめちゃんさんは、いったん休養して体調を整えたら、現在の勤務先でも可能なようですから、勤務時間をあと2時間増やして、厚生年金に加入できる働き方を検討してみてはいかがでしょうか。厚生年金などの社会保障を得ることは大事なことです。民間の保険ではなく、こうした公的な保障を得ることは、今の自分、将来の自分への、安心につながるように思います。あくまでも体調優先ですが。
 
まずは、保険の見直しです。新規に加入するものはありません。新居の生活が落ち着かれたら、すぐに取り掛かってくださいね。
 

相談者「あめちゃん」さんから寄せられた感想

いつも深野先生の家計診断を楽しく拝見し、参考にさせていただいております。今回、我が家の家計を診ていただくことができ、大変うれしく思っております。やはり保険は入り過ぎですよね。知り合いのFPさんづてに加入し解約しづらいものもあるのですが、保険に頼らず健康に生きていくため、勇気を出して保険を整理していきます。老後についても具体的な数字で示していただき安心できました。今回先生に出していただいた数字を目標として、家計を切り盛りしていきたいです。ありがとうございました。
 
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教えてくれたのは…… 
深野 康彦さん  
 
 

 


マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。近著に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など

取材・文/伊藤加奈子


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