他人事でない、解雇、雇い止め
コロナ禍にあっては、他人事でなくなってしまった、解雇、雇い止め。たとえ、幸運にも、解雇、雇い止めにならなかったとしても、週休3日、週休4日での雇用継続となれば、必然的に、収入は減ってしまいます。新型コロナウイルス感染症の終息が未だに見えない状況においては、万一の場合でも、貯蓄の切り崩しなどで耐えられるように、対策を練っていかなければなりません。優秀とされる人材であっても、会社にしがみつくことすらできない時代に
本来、週休3日や週休4日の雇用形態は、業務の機械化やAIの発達が進んだ後、将来的に想定されていたものでしたが、コロナの影響によって、1億総「転落」社会として、露呈しつつあります。
これまでは、解雇されないように、資格取得などのスキルアップが、重要であったかもしれません。しかし、正規雇用であろうが非正規雇用であろうが、関係なく解雇のリスクにさらされるコロナ禍にあっては、優秀とされる人材であっても、会社にしがみつくことすらできない時代となってしまった以上、スキルアップだけでは微妙な対策にしかなりえません。
テレワーク需要、巣ごもり需要によって、コロナ禍でも好調だった業種、生き残れる業界を把握して、解雇「後」のスムーズな再就職に備えるとともに、特に、独身会社員がコロナ解雇「前」にやるべき3つのことについて、考えていきましょう。
会社員の立場がなくなって、変わることとは?
会社員の立場を失うということは、一定の継続的な収入があるといった会社員としての信用を失うということになります。そのため、住宅ローンなどの高額なローンを組むことができないことは当然として、クレジットカードすら、作ることが難しくなってしまいます。そこで、まず、やっておきたいことは、(1)クレジットカードの作成です。
クレジットカードの作成といっても、もちろん、高利なキャッシングを促すものではありません。食料品などの生活費をクレジット払いにすれば、支払いのタイミングを数十日遅らせることも可能です。安心の意味でも、持っておいて、損はないでしょう。
クレジットカードの作成のみならず、賃貸住宅も借りにくくなってしまうため、次に、やっておきたいことは、(2)住まいの確保です。
人生の3大資金と呼ばれるものに、住宅資金、教育資金、老後資金がありますが、コロナ禍の現在において、そして、特に、独身の方は、住居費を抑えることに専念してみましょう。
実家に戻るなどの選択ができないのであれば、住居費を減らす方法として、会社員のうちに、家賃の安い住宅の入居審査を済ませ、住み替えておくことも、検討に値します。
ちなみに、筆者が担当したお客様の中には、東京23区から郊外へ転居、しかも、築年数の古いエレベーターなしの5階、3点ユニットバス(お風呂、洗面、トイレが一体となったもの)、温水洗浄便座なしの格安物件にすることで、住居費を月額10万円近く削った方がいらっしゃいました。
月々の支払いを抑えることに成功したことで、お金のことで不安を抱えることなく、焦らず、転職活動に専念された結果、希望の条件どおりの再就職を果たされています。
結婚相談所が、盛況?
初めての緊急事態宣言が出され、外出自粛となった令和2年4月頃は別として、夏以降は、結婚相談所の新規入会者が増えたり、お見合い成立件数も急増したりする傾向にあります。先行きの見えないコロナ禍で、将来に対する不安が増したこと、外出自粛、ステイホームによって、一人の時間が増えたこともあって、家族の大切さを再認識したことが、結婚相談所の盛況へ影響しているのでしょう。
オンラインお見合いなど、新たなスタイルでの出会いの場があることもあり、3つめに、やっておきたいことは、(3)生き方の選択です。
「生き方の選択」といった、大袈裟な表現にはなりますが、経済的にも、精神的にも、パートナーと支え合いながら生きていくことに、人生の幸せを感じますか?
あるいは、共倒れになる最悪のシナリオを回避して、まずは、我が身を守っていくことを重視されますか?
正解のない、難しい選択ではあるものの、コロナ禍の苦しい時代だからこそ、考えるタイミングに直面しているのかもしれません。
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