そこで、食品を無駄にせず家族に分かりやすい、プロたちの冷蔵庫収納実例を集めました。【モノ・こと・空間を整える】佐々木ゆみかさん、【楽しい暮らしnote】はやしあきさん、【ひつじPlanning】みのわ香波さん、【1010-L/トトノエル】吉田章子さんたちからのアドバイスを参考にしてください。
食品を無駄にしないしまい方
冷蔵庫では、しまいたい食品の種類と大きさに見合った収納用品が見つかると、整理整頓をするのがグンと楽になります。保存容器には作り置きの常備菜を入れ、トレイやケースには製菓用、お弁当用、パン食用など用途に分けて活用すれば、必要なものが取り出しやすくなります。
最上段:無印良品「整理ボックス4 115×340×50mm」 中段上:無印良品「ステンレスバット 265×205×45mm」中段下:無印良品「密閉保存容器 120×200×80mm」「密閉ホーロー保存容器 190×235×75mm」ほか分量に合わせてサイズが選べる
■ドアポケットには調味料のレギュラーだけを並べる
「冷蔵庫整理の目的は食材を食べきること」と言うのが、はやしあきさん。常備しているポン酢はそのまま使うだけではなく、オイルとお砂糖を足したり、さらにすりごまとマヨネーズを足したりして、ドレッシング用にアレンジして使い切るようにしているとのこと。市販のドレッシングや珍しい調味料を期限内に使いきることが難しいので、あまり買わないようにしているそうです。
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ドアポケットには調味料のレギュラーだけを並べる。内容量は使いきれるサイズを選ぶことも大切
■中身が分かり便利なセリア「シャカシャカねぎポット」
開封したあとのゴマは中身と残量が分かる透明ケースに入れ、容器のまま食卓に出し使い終わったら冷蔵庫のドアポケットに戻すそうです。「使いきったらケースを洗って、空の状態でも元の場所に戻せば、補充するサインになる」というのも、プロならではのノウハウです。
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セリア「シャカシャカねぎポット」に付属のスノコを取り外して使っている
■回転皿の上に瓶入り食品を置いて取りやすく
瓶詰め調味料を棚にそのまま並べていると、次第に奥の方へと押しやられてカビが発生していたなんてことになりかねません。見てすぐ分かる、忘れずに使いきれるやり方をしているのが、みのわ香波さん。繰り返し使う調味料と食材は、サッと出してパッとしまえるのがポイントなのだそうです。背の高いみのわさんでも、最上段の棚の奥までは見えないし手が届きにくいため、回転皿の上に瓶入り食品を並べています。

左:プラスチック製の回転皿は製菓用で直径270mm 右:白ゴマと黒ゴマはTAKEYAフレッシュロック角型を使用
冷蔵庫の引き出しは真上から出し入れを
根菜類、葉菜類、菓菜類など大きさも形もまちまちな野菜は収納しにくいものです。そのため深さのある引き出し式の野菜室では、底の方に使い忘れたものが残ってしまったりします。そこで、収納用品を使って野菜の混在を防ぐことが大切です。
セリア「キレイベジストッカー 128×181×140mm」 ストッカーを組み合わせて大きなスペースを区画する
■無印良品ポリプロピレンメイクボックスは野菜室にぴったり
無印良品ポリプロピレンメイクボックスは、深型タイプが野菜室の深さに合い便利です。
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無印良品「ポリプロピレンメイクボックス 150×220×169mm」 深さに合わせて深型のケースを使うと便利
■冷凍室はシリコーンバッグで種類・期限を分かりやすく整理
引き出し式の冷凍室では、市販の冷凍食品や保存袋で冷凍した自家製の食品など、種類と期限を分かりやすく整理します。「市販の冷凍食品や多めに作った食品は、シリコーンバッグに入れてホームフリージング。中身がわかりにくいので、よく冷凍するものは名前を貼ったクリップを用意している」というのが、はやしあきさんです。電子レンジや湯せんでも使えるので愛用していて、並べやすさを考えると、同じサイズで揃えるのがおすすめなのだと言います。

stasherのシリコーンバッグは、マチのあるものなどサイズと色のバリエーションがある
家族にも分かりやすいしまい方を
冷蔵庫のポケットは、牛乳やジュースなど飲料系で背の高い容器を入れることが多い場所。特に夏場の暑い時期には麦茶やジュースなど、子どもたちにも分かるように並べておくと出し入れがラクにできます。
無印良品「耐熱ガラスピッチャー」 同じサイズで揃えて整理整頓
■食材宅配用の空き箱をそのまま利用
食材の宅配を利用している場合には、吉田章子さんのように「届いた食材を家族の誰かが間違って使わないように、宅配用の空き箱を利用する」という方法もあります。浄水ポットも、使う順番を分かりやすく示すことで、水が古くなって無駄になることがないそうです。冷蔵庫は家族全員が使う収納なので、口やかましいと思われないように、ちょっとした心使いも必要になります。

宅配用の空き箱を利用するのは、専用スペースを確保しておくうえでも有効な手段。浄水ポット2本のうち、先に入れた方が冷えてるよと伝えるためのラベル
■チューブ状の調味料は外袋も活用
冷蔵庫を使いやすく整頓するための収納グッズは色々とあるのですが、「チューブ状の調味料は、外袋を使って、家族がひと目で分かるようにするのがわが家流」と笑いながら語る佐々木ゆみかさん。このやり方を仕事仲間に伝えたところ「中学生の娘さんがマヨネーズとタルタルソースをよく間違えるから、同じ方法を取り入れる」と言っていたそうです。

外袋を袴のようにまとったチューブたち。残り少なくなったら、外袋を渡せば家族に買い足してもらえる
冷蔵庫というのは、毎日のように中身が入れ替わって混在しやすい収納です。きちんと整理整頓して、食べどきを逃すことなく健康で美味しい食卓を叶えましょう。