マイクロソフトから、まったく新しいグラフィックソフト&開発環境のソフト群、「Microsoft Expressionファミリ」が発表されました。
「Expression」はその昔、クリーチャーハウスという会社が出していましたので、ソフト名をご存じの方も多いこと思います。そのクリーチャーハウスをマイクロソフトが買収したため、マイクロソフトからExpressionファミリが発表されたわけです。
今回は注目の「Microsoft Expressionファミリ」とはどんなツールなのかについて、簡単にご紹介していきます。
新デザインツール Microsoft Expression
もくじ
- Microsoft Expressionファミリとは?
- グラフィックソフトからトータルデザインツールへ
- より使いやすいベクター+ラスターグラフィックツール
- 新しいユーザーインターフェース「XAML」を実装
- ユーザーライクを簡単にかっこよく
- 待ち遠しい正式発売
Microsoft Expressionファミリとは?
Microsoft Expressionは、「Microsoft Expression Graphic Designer」、「Microsoft Expression Interactive Designer」、「Microsoft Expression Web Designer」の3パッケージで構成されます。この3製品の中で「Graphic Designer」が、従来のグラフィックソフトであるExpressionの後継ソフトになっており、他の2製品はまったく新しい製品となっています。「Graphic Designer」は、以前の記事でレビューをした「Acrylic」のことですから、「あのソフトか」と覚えてらっしゃる方もいるかもしれません。
Expressionという名前が付いていますが、従来のExpressionと言うよりは、マイクロソフトが新しく発表した「デザインツールのブランド名」としてExpressionと言う名前が冠されたという形です。
グラフィックソフトからトータルデザインツールへ
今回発表されたExpressionシリーズは、単なるグラフィックソフトと言う枠を超えて、ユーザインターフェースまでも構築できるトータルデザインツールになっています。大まかな流れとして、Graphic Designerでグラフィック作品だけではなく、オブジェクトや背景などを作成してInteractive Designerに持ち込み、タイムラインに合わせた動きのある作品を作ったり、Web Designerに持ち込んでCSS(Cascading Style Sheets)ページを簡単に作成したりします。
「Microsoft Expression Graphic Designer」(左上)と「Microsoft Expression Interactive Designer」(右下)での編集画面 |
このExpressionファミリは、ベータ版の前の段階、「CTP(Community Technology Preview)」という形で一般公開されており、ホームページ上からダウンロードして試すことができます。ただし公開されているのはメニューなどすべて英語で、ベータ版以前のバージョンになります(2006年2月現在)。
2006年2月に、日本語のMicrosoft Expressionサイトが公開になりましたので、そちらの紹介ムービーをご覧になると、「こういった感じのソフトなんだな」ということがわかると思います。
それでは、今回発表されたExpressionシリーズの中から、「Graphic Designer」と「Interactive Designer」を紹介しましょう。次のページへ>>