転職のノウハウ

ANAグループ外出向の衝撃! 30代・40代の転職市場価値は今後どうなるか(3ページ目)

コロナ禍で、かつ70歳への定年延長が見えてきた今、30代・40代のビジネスパーソンは転職市場でどのような立ち位置になるのか。ANAホールディングスが発表したグループ外出向のニュースを引き合いに、今後の転職市場価値を人材コンサルタントの小松俊明が考察する。

小松 俊明

執筆者:小松 俊明

転職のノウハウ・外資転職ガイド

 

定年延長で、30代・40代はキャリアチェンジが十分できる年代となった

新型コロナで働き方も変化

新型コロナで働き方も変化
 

コロナ禍は人々の働き方を大きく変え、グループ外出向だけでなく、リモートワークや在宅勤務が進んだ。これにより、働き方や働く時間、場所などの柔軟性への理解も改善している。フリーランスや副業などへの理解も進むことだろう。

既に転職社会を迎えて久しいが、従来から転職は若い世代が中心であった。終身雇用が中心であった雇用環境なら、35歳あたりが若手として限界の年齢であるとみなされるのも無理はなかったが、転職社会の本質は「適材適所の即戦力採用」であることから、年齢による転職の有利・不利という判断要素は、今後一層薄まっていく。

それよりはむしろ、仕事ができるかできないか、実績があるかないか、柔軟性があってコミュニケーションスキルが高いかどうか、これらが中途採用の判断要素の中心にある。つまり転職市場のメインターゲットは、すでに20代・30代から30代・40代にシフトしているのだ。

65歳への定年延長がシフトした先に70歳への延長が見えてきた今、30代・40代のビジネスパーソンは、仮にグループ内外への出向を命じられて、それが不本意な異動だったとしてもモチベーションを下げるのではなく、むしろ異業種、異職種への転職を実現させる最大のチャンス到来ととらえてみてはどうだろうか。
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