withコロナの時代、人材エージェントのサービスも多様化していく
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最初に知っておいてほしいのは、働き方の多様化が進むことは人材エージェントにとっては大きなビジネスチャンスであるということ。企業が求める適切な人材を提案するのが人材エージェントの仕事だが、なかなか企業が求める経験や実績、総合的な能力と人格を備えた人物は見つからないものだ。
フルタイムの正社員で転職回数が少なく、年齢にも注文があるとなれば、人材エージェントとしては、紹介を断念することの方が、実際に紹介できる件数と比べたらはるかに多いのが現実である。在宅勤務OK、週3日勤務OK、副業OK、兼業OKとなれば、フルタイム勤務、正社員などにこだわらなくてもよくなり、多様な人材を紹介しやすくなるかもしれない。
ビジネスパーソンにとっても、複数の企業に勤務し、本業以外に副業もできるとなれば、今よりもっと自らのスキルアップにも身が入るのではないだろうか。人材の流動性が高まることは、産業界全体にとってもよいことであり、一つの会社が、終身雇用的に一人のビジネスパーソンの自由を長期間にわたって縛ることは必要がなくなる。
別の言い方をするならば、1人のビジネスパーソンの面倒を長期にわたり会社がみることも不要になる。これは企業にとって、経営に柔軟性が生まれ、コスト削減にもつながるメリットもある。
企業の採用が変化し、今よりもさらに多様な人材、そして多様な働き方ができる人材を求めるようになっていく。これに伴い、人材エージェントの仕事も同様に変わっていく。ビジネスパーソンにとって、人材エージェントのサービスの使い方も、今後は多様性を増していくため、その変化には引き続き注目していくことが必要である。