片づけ下手のNG収納1:立ててしまう収納が上手にできない
衣類や布ものは、畳んでからきれいに並べて収納したいですね。なかでも引き出しの中に立てるしまい方は、見た目に美しく選びやすいから気持ちがいいもの。お手本:衣類の特徴が分かるような畳み方と並べ方になっている
ところが、畳んでしまった衣類も、出し入れをしているうちに崩れていくことがあります。洗濯したものを収納するときに、積み重ねてしまったり、適当につっこんでしまったり。
きれいに畳んでしまい直した状態(左)。しばらく使っているうちに変化した状態(右)「これ以上に乱れることがないから大丈夫」と言うユーザーさん
そもそも畳む作業が好きではないし、得意でもないという場合には苦行に近い作業。そんな場合は、同じ大きさに畳めなくても、大まかに四角っぽい形に仕上げてサクッとしまうだけで、乱雑にはならないから、それが一歩前進につながります。
子供と一緒に少しずつスキルアップしていきたい
片づけ下手のNG収納2:おしゃれな容器を揃えたが、手間がかけられない
お揃いの容器が整然と並んだ収納は、憧れの片付け方のひとつでしょう。収納用品を買い揃えると、片付けモチベーションが上がるという人も多いのではないでしょうか。お手本:容器に移し替えるという手間が増えることも計算にいれておきたい
しかし収納上手さんは、容器のサイズを採寸して、しまいたいモノの種類と数、分量を計算して入れ物を選んで買う――そんな緻密な計画があるから、見事に片付くのです。
その手間がかけられない場合は、容器が揃っていなくても、使うときのことをイメージしてまとめてしまっておくだけで十分です。
頻繁に使うモノは室内に出してあっても、場所を決めてまとめておけばOK
片づけ下手のNG収納3:引き出し内などを細かく仕切り過ぎる
文具やメイク用品、調理小物などは、大きさも形もまちまちなので乱雑になりがち。そんな細かいモノを引き出しにしまいたいときに整理上手な人が使っているのが、仕切り用の収納ケースです。必要なときにサッと出し入れできるから、出番の多い道具が使いやすくなります。お手本:システムキッチン付属の仕切りトレイをやめて、100均グッズの仕切りケースなどを組み合わせてカスタマイズ
調理道具の場合は、種類が多く形がそれぞれ異なるので、ひと目で見分けがつくようにしなければなりません。使いやすさを優先すると、一つの仕切りケースにたくさんのモノを入れることができません。そのため収納量が減ることになります。
仕切り過ぎないのが得策。種類別に入れる場所を決めておけば、数が多くても引き出しの中ですみ分けができる
引き出し一段を仕切りケースで、無駄なく区切る必要はありません。細かいモノだけはケースに入れる、柄の長いモノは仕切りを入れるなど、最低限の区分けでスタート。使いながらケースを付け足していくのもいい手です。
片づけ下手のNG収納4:使い終わったら片づけるの習慣がない
室内にモノが出ていると視覚上の抵抗感があって落ち着かないし嫌い。戸棚や引き出しにとにかくしまいたいし、収納の中身を整えておきたい人にとっては、当たり前のように行なっていることがあります。お手本:きれいに拭いて隠す。でも、頑張らなくてもできることは?スポンジと洗剤はだしておく?そんな自問から自答を導き出したい
それは、キッチンや洗面所で使うモノをすべて収納すること。スポンジ、洗剤、布巾、歯ブラシとコップなど、使い終わったらすぐにしまうのが習慣になっているのです。そのためには水気をきちんと拭きとらなくてはなりません。しまうだけではなく、もうひと手間かけることが必要です。自分の向き不向きに照らし合わせて、無理のないやり方を見つけましょう。
見える場所に吊り下げるなら、自分のこだわりを素材や色に反映させる
ヘアドライヤーも使い終わったら引き出しにしまう。自分だけではなく家族も同じやりかたを実行してもらわないと、片付けに追われる羽目になります。
お手本:家族全員がきちんと収納。年頃の子どもの様子を見ていると、毎回必ずしまうとは限らないのでは?
使い終わったヘアドライヤーを吊るすだけ。慌ただしい朝でも出しっ放しがなくなる。
片づけ下手のNG収納5:片付けるためのアクションが多い
片付けるのが好きな人は、手間をかけることを苦にしていません。たとえば戸棚の扉を開けて、さらに引き出しからモノを出す。そして、使い終わったら元に戻すといった動作を重ねることが平気なのです。お手本:扉を開けるとスカッと整えられていて秩序が保たれている
扉を開けたり閉めたりするのは、予想以上に面倒な動作です。開けたら閉めるのですから、その動作は一往復。1日に何度も使うモノを出し入れするとしたら、「また使うから」出しておくということになりがちです。それならば、扉のない収納棚に切り替えて、箱や引き出しを組み合わせたほうが素直に片付けられるのではないでしょうか。
オープン棚に収納用品を組み合わせると、見た目良く整って、動作が簡単だから出しっ放しもなくなる
片付け方の正解は一つではありません。憧れのやり方をお手本として目指しつつ、人に見せるためではなく自分と家族のために、現実と向き合って無理なく続くやり方を見つけたいものです。