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Withコロナで変わる!家計の見直し方法【2020年の家計防衛】

働き方や、収入など様々な影響を与えるコロナ後の家計についてファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんが解説します(今回の収録は2020年6月に行われました)。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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今まであまり給料が増えなかった人が、今後は大きく増える可能性も

本記事はAll Aboutマネーの連載『マネープランクリニック』の音声番組『2020年の家計防衛』で収録された、ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんの対談をテキストで起こした内容です。※音声で聴きたい方はこちらから(第31回 『Withコロナで変わる家計の見直し方法』)

今回はコロナ後の家計の注意点についてファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんが解説します。(今回の収録は2020年6月に行われました)


深野康彦さん:皆さんこんにちは。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦です。

清水京武さん:こんにちは。マネーライターの清水です。先生、今回もよろしくお願いいたします。そろそろコロナ後というか、収束してからどういう点に注意したらいいのか、家計について今回は考えてみたいと思います。やはり、そのあたりについて考える必要はそろそろ出てきますよね?

深野さん:今コロナ後とおっしゃいましたが、アフターコロナなんていう流行語を使う人もいますよね。ただ、コロナ「後」ではないと思うんです。コロナはやはりなかなかなくならないと思いますし、私は恐らくインフルエンザと同じようになっていくと思います。今後ワクチンや特効薬ができても、それで100%大丈夫で全くゼロになるわけではないので、Withコロナの生活になることを考えたほうがいいです。

そうすると、これから家計は時間をかけて大きく変わっていくと思います。何が変わっていくかというと、家計は仕事中心に考えられていますよね。今までは会社に勤めて仕事をして帰る「通勤」というものがありました。しかし、はからずも今回のコロナによってテレワーク、リモートワークで会社に行かなくても仕事が回るようになりましたよね。今後、会社に行かずに仕事をする生活もありえます。

これまでは仕事をベースにして住む場所を考えていましたので、どちらかというと職住接近重視でした。駅に直結しているだとかね。そのぶん高いコストを払っても手狭な家になってしまいますよね。今後会社に行かなくてもよい、行くとしても週に1回とか限られていたら、家で仕事をする環境を整えなくてはダメですよね。そう考えると、今までよりも広い家という概念が出てくると思います。仕事部屋というイメージですね。例えばご夫婦でリモートワークをすることになってもめているケースも聞きます。

清水さん:具体的には、もう一部屋増やすようなイメージですよね。

深野さん:だからといって我々のお給料がすぐ変わるわけではありません。そう考えると、職住が離れても住環境が良いところ、プラスしてもう一部屋取れる、通信環境が良い、近くにサテライトオフィスがあるとか、そういう形でまず住むところが変わってきますよね。

そうすると、生活全般のコストも変わってきます。そういう大々的な変化が出てきますよね。まずは住むところが変わる、それとともに収入なんかも変わってくると思います。今までは例えば9時に行って5時半に終わるとか、時間ベースでそれ以降は残業だというかたちでした。 でもテレワークではなかなか残業というのは厳しいですよね。ですから成果主義というものが出てきて、仕事に応じて給料が決まるようになるでしょうから、時間単位ではないと思います。

給与の在り方も変わってくるでしょう。これまで頑張ってきたのにあまり給料が増えなかった人は、成果主義になると大きく増える可能性があります。逆に仕事はそこそこだけれど長時間いて残業代を取っている人がいる、なんてよく言うじゃないですか。そういう人は給料が減ってしまうとかね。まずは収入環境が大きく変わることは考えたほうがよいですね。

清水さん:今給与の話が出ましたが、ボーナスもやはり減額が?

深野さん:そうですね、ボーナスもやはり成果的になるでしょうし。給料なんてもしかしたら、年俸制になってくるかもしれませんよね。ただしこれは時間をかけて変わっていくことで、近視眼的には残念ながら、年内くらいは大多数の人は収入が減ります。ご承知の通り残業時間が減っていますし、さらに夏のボーナスも前年比で減額というのが各シンクタンクの予想です。例えば上場企業の一部ではボーナス半減や0とうたっているところもあります。夏のボーナスが大丈夫だったとしても、冬のボーナスで影響が出るかもしれません。なぜかというと、日本は4月から始まる企業が多いですよね。そうすると今回の夏のボーナスは、前期の業績を意識したものなので、影響を受けているのは3月だけです。でも日本で実際に緊急事態宣言が出たのは4月ですから、場合によっては大きな影響を受けなかったから夏のボーナスは大丈夫だと。でも冬は4月のスタートから企業の業績的にはつまずいてしまっているわけです。ですから、夏が大丈夫だった方も冬は注意したほうがよいですね。

清水さん:ということは、まだ顕著に影響が出ていなくてもそれを想定した早めの対策、家計防衛も考えておく必要は当然出てきますよね。

深野さん:当然それは必要です。よく我々は「メリハリをつけて支出をコントロールして」といいますよね。場合によっては、そのメリハリの先だって変わってくるかもしれないじゃないですか。例えば家で仕事をするようになれば外食が減ります。外食に行くケースもあるかもしれませんが、少なくとも都内よりも安いものが食べられたりしますよね。そのようにして食費がかからなくなる可能性がある一方で、その部分をどこに回すかです。支出項目上の変化も長い時間をかけて見る必要性があるかもしれません。

清水さん:あとはやはり固定費ですね。

深野さん:一つは、相変わらずマネープランクリニックでも相談の多い保険ですね。ここはしっかりと手を付けていただきたいです。あとは今後リモートワークが増えると、通信費関係をどうするか考えなくてはいけません。このあたりも当然見直す余地はあるでしょう。

清水さん:あとは住宅ローンを抱えている方もいますよね。

深野さん:先ほど言ったように年俸制になってしまった場合、ボーナスではなく年俸÷12で支給されてボーナス月なんてなくなりますよね。ですから年払いしているものは12等分して毎月の予算に計上し払っていくとか。今までは年2回支出の山があったけれど、それを平準化するような家計管理の仕方が今後重要になるのではないでしょうか。

清水さん:特に住宅ローンのボーナス払いがあるプランや、保険の年払い、車検、固定資産税……。

深野さん:税金関係なんかもそうですよね。

清水さん:ボーナスに依存していたぶんを平準化したら月々どうなるかを計算した上で、管理していくということですね。

深野さん:近視眼的にやらなくてはいけないケースもあります。それはコロナ後を迎える前、今やるべきことですが。その後は、少し長く見て抜本的な変化が必要です。それこそ住むところからどうするかも含めてです。リモートワークをする場合なら、ご夫婦二人が働いていたらどうやりくりするかとかも考えなくてはいけませんね。

清水さん:働き方も変わってきて生活の仕方も変わっていく中で、どういう支出が増えてどういう支出が減って……ということも考えなくてはいけませんね。収入減になる、ボーナスが減る(なくなる)ことを想定すると、年間の支出で見ていく習慣や家計管理も必要になってくるのですね。

深野さん:家計管理は過去の延長のようなものだけれど、今回に関しては大きく変わる可能性があると言えるのかな。それこそ、早くも地方に移住してしまった人もいるらしいです。リモートワークで仕事ができるから、とね。ですから仕事のやり方も変わってきます。成果主義になれば、短期間でできてしまう方もいるわけじゃないですか。勤務先で副業が可能であれば、Wワークだってできるかもしれません。そういうことも含めて、今後変わってくるのではないでしょうか。それがWithコロナじゃないですかね。

清水さん:変わることを想定した上で、皆さんそれぞれのペースで、できれば早めの対策検討をしていくことが大切になりますね。先生、今回もありがとうございました!

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