怒りの感情に支配されたら、気付くべきこと
生きていると、思い通りに物事が進まなくてイライラすることが多いものですが、そんなときに怒ってばかりいると、さらに状況を悪化させてしまうこともあります。
怒りの感情に支配されたときに気付くべきことは、何でしょうか?
怒りは、自分のことも攻撃する
怒りの感情はエネルギーになります。でも、そういった方法で自分の内側からエネルギーを出していると、自己に大きな負担をかけてしまうことがあるのです。なぜなら、怒りの感情は、自分のことも攻撃してしまうからです。
怒りというどす黒い“負の感情”が、自分の内側に溜まっていくことを想像してみましょう。体にいい影響を与えるわけがないですよね。だから、怒りからくるストレスから、病気になってしまう人もいるのです。
当たり前ですが、怒りの感情は、自分だけではなく、周りの人のことも攻撃してしまうことがあります。傍に機嫌の悪い人がいると、自分の気分まで悪くなるものですしね。そんなことをしていると、相手に嫌われてしまうかもしれません。
つまり、自分が怒りの感情に支配されてしまうと、自分にさらなるダメージを与え、ますますストレスを増やしてしまうことが少なくないのです。
怒った時は、まず深呼吸
怒りを感じたときこそ、感情に振り回されずに、冷静に行動をすることが求められます。怒りの感情に支配されてしまうと、頭が働かないことが多いので、一度、気持ちをクールダウンさせてから、対応策を考えた方がいいのです。
怒りをおさめる身体的な方法としては、「息を吐くこと」で体がゆるみ、リラックスできるようになっているので、それを意識しながらゆっくり深呼吸をするといいでしょう。怒った時に「外の空気を吸いに行く」というのは、ある意味、理に適っているのです。
さらに、「自分の機嫌をとる」ようにしましょう。そのためにも、自分が何をしたら機嫌が良くなるのかを知ることが大切です。
人によっては、美味しいご飯を食べることだったり、好きな音楽を聴くことだったり、面白い映画を観ることだったり、ぐっすり眠ることだったりします。それをまずは自分に与えて、自分で自分の機嫌を取るのです。
怒りグセが付いている人は気付かないものですが、日頃から意図的に自分の機嫌を良くすることができる人は、その状態が通常となるので、怒っていることがとても居心地が悪い状態であることを感じるものです。自分の大事な人生の時間を、楽しくない感情で過ごすことほどもったいないことはありません。もし「怒ること」が、直接的な解決につながるのであればいいのですが、多くの人が、怒れば怒るほど思考能力は低下し、より状況を悪化させてしまいます。それでは“怒り損”です。
もちろん、だからといって「残念なことが起こっても、気にせず、無気力でいるのがいい」と言っているわけではありません。それは極端過ぎます。悪い状況を好転させるためには、心を整えた状態で考えることが大切です。その方が前向きで幸せになれる考えが生まれやすいからです。だからこそ、怒っているときほど、まずは気分を切り替えることが重要なのです。
怒りよりも知恵を使うべし!
あらゆる問題は、知恵を使えば、乗り越えられることも少なくありません。だから、怒りという感情ではなく、知恵を使うのです。しかも慌てないで、長いスパンで計画的に進めたほうがうまくいくこともあります。もし、自分だけでは難しかったら、有識者から知恵をもらったり、仲間に協力してもらったりしてもいいでしょう。自分ひとりで何とかしようと思わない方がうまくいくことも多々あります。
今後、怒りの感情に支配されそうになったときは、「怒るほど、自分自身のことまでも攻撃し、さらに頭の働きを低下させ、建設的な解決に向かいにくくさせてしまうこと」をよく理解して、できることなら、感情をコントロールして冷静に対応できる人でありたいものですね。