31歳からの恋愛相談室:今回の回答者は藤本シゲユキさん
「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、藤本シゲユキさんです
■藤本シゲユキさんプロフィール
今回の回答者:藤本シゲユキさん
ホストクラブオーナーを経て、女性向けの恋愛カウンセラーになるという異色の経歴の持ち主。2014年からアドバイザー業に専念。男性心理を知りつくした立場から、人生と恋愛の成功率を上げるための的確なアドバイスを行う。累計相談件数5000件以上、HPは月間100万PV超。
HP:だまされない女のつくり方
twitter:@hamshigesan
お悩み:「付き合う」「結婚する」意味はあるのでしょうか?
お悩み:「付き合う」「結婚する」意味はあるのでしょうか?
私はこれまでずっと、「付き合う」「結婚する」という行為を「相手を好きでいると約束すること」「相手が自分に抱いてくれる好意に責任を持つこと」だと考えていました。
だからこそ、好きな人とは「付き合いたい」と思うし、「付き合わない」ことは不誠実だと考えていました。
しかし最近、「この世に絶対は存在しない。たとえ彼氏がいても、明日突然、ほかの異性と恋に落ちてしまうかもしれない。それならばむしろ、付き合ったり結婚したりする必要はないのでは……?」という気もしてきたのです。
藤本先生は、「付き合う」「結婚する」という行為を定義するとしたら、どう表現されますか。ご自身は、何を求めてご結婚されましたか?
大好きな藤本先生の価値観、ご意見を参考にしたく、お聞かせいただけたら幸いです。
アドバイス1:「愛」は「感情」に「行動」が伴ってこそ成り立つ
アドバイス1:「愛」は「感情」に「行動」が伴ってこそ成り立つ
まず、僕が何を求めて結婚したのか。実は出会って二度目でプロポーズをしたのですが、なぜそうしたのかというと、「こんな女性は他にいない」と思ったからです。
実際に籍を入れたのはそれから半年近く経ってからですが、そのときも「この人と一緒にいたら人生がより楽しくなりそうだ」と信じて疑わなかったことを覚えています。
それは、遊びに関することだけではなく、仕事面でサポートし合える、あるいは日々新たな気づが得られるなど、一人では味わえない経験がたくさんできると考えたんですね。
ちなみに僕は、再婚するつもりがまったくなかったので、今の奥さんと出会っていなかったらまだ独身だったはずです。
なので、僕の場合は何かを求めて結婚したというより、するつもりがなかったけれど、したいと思えるほどの女性と出会ったというのが、結婚のきっかけですね。
次に、「付き合う」「結婚する」という行為の定義づけについて。
よく、先人たちが「好きだけで結婚はやっていけないよ」「恋愛と結婚は違うよ」と言いますが、この言葉にヒントがあります。
端的にお話すると、一般的には「恋愛」は「恋」が定義になり、「結婚」は「愛」が定義になります。
好きだ!という「感情」や「相性」だけでなんとかなるのが「恋」だとしたら、「愛」はそこに追加で「行動」が必要になってくる、という話です。
たまに、言葉の意味をよく理解せずに「愛してる」なんて言う人もいますが、フェイクの「愛」にはまどわされないでくださいね。
「愛する」とは、具体的にはこういうことです。
- 相手のため「だけ」を思って考えることができる
- 相手に対してだけではなく、自分に対しても誠実である
- 自分の時間を犠牲にして、相手のためだけに時間を使うことができる
- 必要であればできる限り手を貸す
- 相手が求めていても、その人のためにならないことは手を貸さない
- 相手が求めていないことはやらない
- その人がどんな姿になっても愛し抜くという決意がある
- 自分とは違う道だけど、その人が幸せであればそれでいいと願う気持ちがある
- その人の存在を励みとして頑張る
- たとえ耳の痛い話であったとしても、その人の意見には耳を傾ける
- 相手のためにならないことは、ちゃんと指摘ができる
アドバイス2:結婚は、家族という会社を共同経営するのと同じ
一般的には、「恋愛」は「恋」、「結婚」は「愛」という定義で考えられています。結婚して共に生活すると、さまざまな問題や試練がその都度降り掛かってくるし、そういった出来事を乗り越えるためには「愛」が必要不可欠、ということですね。
しかし残念なことに、「愛」の定義を知らないまま結婚している男女がものすごく多いのが現実。
本当に幸せそうに見える家族がほとんどいないのってそういうことで、お互いが相手を愛そうとしていないから、そういった結果になるわけです。
結婚って、家族という会社を共同経営するのと同じなんですよ。
ということは、どちらかの経営者がポンコツだったり、両方の人間がポンコツだったりしたら、たちまち成立しなくなりますよね。どちらかの人間だけが頑張っても限界があります。
また子供は役割的に従業員になるので、家族という会社で同じ方向を向いてコミュニティを運営していくことを教育する必要がありますが、その教育もどちらかの経営者がポンコツだとうまくいきません。
今のたとえは、「愛」の観点から外れた無機質なものになりますが、僕が言いたいのは、そこに愛の定義を挟んでも挟まなくても、「結婚する」という行為をあまりにも簡単に考えている人が多いということなんです。
だからうまくいかない夫婦のほうが多いんですよね。
アドバイス3:「恋愛」を通じて「愛」を学んでから結婚すべき
アドバイス3:「恋愛」を通じて「愛」を学んでから結婚すべき
なぜなら、好きだけでうまくやっていくのには限界があるし、フィーリングの良さだけでうまくやっていくのにも限界があるからです。
とくに恋愛初心者は、交際人数の多さにかかわらず、恋愛感情と相性だけで乗り切ろうと考えることがほとんど。
しかし、恋愛に限らずどの人間関係でもそうですが、「楽しいだけの関係は所詮そこ止まり」なんですよ。
いわゆる子供の恋愛と呼ばれるものがそれに該当して、大人の恋愛は、お互いの恋愛感情が落ち着いてからが本番になります。つまり、「向き合う関係性」が要求されるわけです。
向き合うというのは、能動的に行う「行為」であり、お互いに「愛」がないとできません。
僕の見解では、「恋愛」を通じて「愛」を学び、お互いが愛することができる人間だとわかってから結婚しないと、うまくいくわけがないと思っています。
もちろん、ちゃきさんの仰るとおり、世の中に絶対はないので、これはあくまでも僕の定義になります。
それに、「明日突然、ほかの異性と恋に落ちてしまうかもしれない」という懸念は常について回ります。僕も奥さんもそれは同じことです。
しかし、もしそういった出来事に遭遇したとしても、「愛」があれば「パートナーが悲しむようなことはしない」と決めているので、たとえ出会った異性に恋愛感情が生まれたとしても、理性で止めることができるんですね。
そもそも、好きな人が現れるたびに相手を乗り換えようとする人は、本能でしか動いていないので、やっていることが動物と同じです。理性という人間に備わっている知的能力は、感情に流されないために使うものではないでしょうか。
ちゃきさんのように、「愛」の定義をわかっている人は正直少ないんですよ。
だからこそ、ほとんどの人が恋愛や結婚をカジュアルに考えているのを見て、「付き合ったり結婚したりする必要はないのでは……?」と思われたのではないでしょうか。
押し付けてしまうようで申し訳ありませんが、愛の定義をわかっている人こそ、自分の信念を貫いていただきたいと思うのが、正直な今の気持ちです。
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