男の子のお宮参り服装……着物・セレモニードレスの選び方!
男の子のお宮参り服装! 着物・セレモニードレスの選び方
男の子お宮参りの「祝い着」の中でも、伝統的なデザイン(こだわり着物専門店Kisste)
<お宮参りの服装・男の子編 目次>
- お宮参りとは?
- 男の子のお宮参りは、いつ?
- 知っておきたい赤ちゃんの正式なスタイル
- 男の子の着物の選び方の基本
- 着物を購入するなら
- 着物をレンタルするなら
- 洋装でフォーマルなら、男の子でもベビードレス
- 高価なフォーマルがもったいないときは
- 和洋問わず使う、よだれかけと帽子
- お宮参りの祝い着の着せ方(当日)
- 季節別! 赤ちゃんの服装で気を付けたいこと
- 両親・祖父母の服装は「格」を合わせて
- お宮参りカジュアルNG例
- お母さんの服装で気を付けたいこと
お宮参り、初宮参りとは?
赤ちゃんを連れて初めて土地の守り神である氏神さまにお参りする「お宮参り」。「初宮参り(はつみやまいり)」とも言い、赤ちゃんが無事生まれたことを報告し健やかな成長を祈る行事です。詳しくは「お宮参りの基礎知識!服装・時期・やり方作法」もご覧ください。男の子のお宮参りはいつ?
男の子のお宮参りは、生後31日(地方によっては生後50日・100日)とされてきました。けれど現在では、赤ちゃんやお母さんの体調、天候、関係者のスケジュールに合わせて調整するのが一般的。あまり遅くなってしまうと初誕生日と重なってしまうので、赤ちゃんの1ヶ月健診が済んでから生後半年くらいまでを目安にするといいでしょう。
知っておきたい! 赤ちゃんのお宮参り正式スタイル
お宮参りの赤ちゃんの伝統的な装いは、内着に祝い着をはおる和装。内着は赤ちゃんが着るもの、祝い着はだっこしている人の上からかけるものです。 最近は、内着をベビードレスやロンパースにしたり、祝い着をケープやおくるみにしたりする人も増えています。ただし、祝い着の紐にお守りなどを結わえる地域では、祝い着かケープ(紐付きのもの)が必要ですから、事前に確認しておきましょう。お宮参りの男の子用着物
お宮参りの赤ちゃんは、和装の場合、肌着の上に白羽二重(しろはぶたえ)とよばれる内着を着て、だっこしてくれた人の上から、祝い着をかけます。- 内着
最もフォーマルな内着は、絹でできた白羽二重。なめらかで美しく、赤ちゃんの敏感な肌にも優しい素材です。けれど、絹の内着は高価なので、今はベビードレスやカバーオール・ロンパースが主流となっています。
- 祝い着
祝い着は、他に「産着(うぶぎ)」「初着(うぶぎ)」「掛け着(かけぎ)」「のしめ」などとも言います。男の子の祝い着には、元気に勇ましく育ってほしいという願いがこめられています。
- 地色
正統派なら、黒や濃紺、深緑などの濃い色合いのものを。明るいブルーやベージュ・シルバーなだと、おしゃれな雰囲気に。
- 柄
祝い着の別称でもある熨斗目(のしめ)模様や、鷹、兜(かぶと)、軍配、虎、龍など。
- 家紋
男の子の祝い着には、父方の家紋を入れるのが一般的。両胸・背中・裏側両袖の計5ヶ所に紋を入れる「五つ紋」が主流で、地域によって一つ紋や三つ紋の場合もある。
お宮参りの着物を購入するなら
着物は、生地や加工によって価格の幅がかなりありますが、お宮参りの着物は、着物としては気軽なお値段の3~5万円のものが人気のよう。祝い着は、仕立て直して七五三のときに着ることもできます。寸法や仕立て方によっては、お直しが難しい場合もあるので、七五三で着たいということを必ずお店の方に伝えましょう。お宮参りの着物をレンタルするなら
お宮参り用の着物のレンタルは、産後間もないことを考えると、ネットショップがおすすめです。楽天などでも気軽に申し込めますし、「晴れ着の丸昌 インターネットショップ」「京都きくや」などは、種類も多く人気。相場はおよそ1~2万円台くらい、祝い着単品なら数千円から見つかります。もし、お宮参りの記念撮影をフォトスタジオ(写真館)でするなら、衣装レンタルと外出可能なお宮参りプランなどもあります。
【レンタルのチェックポイント】
- 内容 …… 祝い着だけか、内着や小物もついているのか。お店によってさまざまなセットが用意されている。
- 予約状況 …… 予約は早めにしておくこと。七五三などの繁忙期と重なる時季は、発送に時間がかかることがある。
- キャンセル …… 天候や赤ちゃんの健康状態によって、予定していた日に参拝できないことも。キャンセルや日程変更ができるのか、別料金が発生するのかなどを要確認。
- クリーニング代 …… 多くのお店が、使用後のクリーニング不要。汚れがひどい場合は別途料金が発生することもある。
洋装のフォーマルにするなら、男の子でもベビードレス
正装である和装に準じた洋装が、クラシカルな、白くて丈の長いベビードレス(セレモニードレス)とケープは、男女共通です。 ケープの代わりに祝い着をはおることもありますし、ケープを省略したりする人もいます。ドレスは、選択肢が多いので、好みのものが見つかりやすく、季節に応じた素材を選びやすいのがうれしいポイント。しっかりした生地のレースやフリルは、赤ちゃんの肌に刺激を与えてしまうこともあるので、注意しましょう。
お宮参りのフォーマル服にお金をかけるのがもったいないときは……
お宮参りの赤ちゃん服の予算を抑えたいなら、ロンパースでもOK。その場合は白で、デザインの美しいものを。フォーマルなものでも、退院時やお食い初めなどで着せることができます(iikuruベビードレス)
予算を抑える場合、ロンパースなどを着せても差し支えありません。色をフォーマルな白にしたり、かわいらしいものやきれいなものを選んだりするといいでしょう。
また、何度か着せられればいいのであれば、産婦人科からの退院服と兼ねたり、お食い初めや初節句などに着せたりすることもできます。
お宮参りの服装で和洋問わず使う、よだれかけと帽子
和装・洋装問わず必要なのが、よだれかけ(スタイ)と帽子。省略されることもありますが、便利で、写真にも映えるアイテムです。- よだれかけ
よだれかけは、白色で刺繍やレースが付いたもの、少し大きめのものがフォーマル感もあって華やか。また、よだれかけをつけることで、赤ちゃんの吐き戻しやよだれで祝い着を汚さずに済みますね。よだれの多い赤ちゃんは、写真撮影の前に普段のものと付け替えるといいですよ。
- 帽子
赤ちゃんの肌を紫外線から守るだけでなく、冬には寒さ対策にもなります。男女とも、和装の場合は大黒帽子という着物のときにかぶる帽子、洋装の場合は豪華なフリルつき帽子をかぶります。
お宮参り当日に慌てないよう練習を! 祝い着の着せ方
当日慌てないよう、準備し忘れているものがないかの確認も兼ねて、お宮参りの祝い着の着せ方を事前に練習しておきましょう。- 神社に出発!赤ちゃんは内着(ベビードレス)で。
- 神社に着いたら手水を済ませ、赤ちゃんに帽子とお宮参り用のよだれかけをつける。
- 大人が赤ちゃんをだっこした上から祝い着をかける(赤ちゃんを抱くのは、父方の祖母とされてきたが、今はあまりこだわらなくてもよい)。
- 赤ちゃんの顔が見える程度の高さに調整し、祝い着の紐をだっこした人の背中にまわしてしっかり結ぶ。
- 扇子(末広)、お守りなどを祝い着の紐からぶら下げる(地域による。また、お宮参りの後に、でんでん太鼓や犬張子、ご祝儀などを祝い着に結ぶこともある)。
※赤ちゃんをだっこする人の肩にガーゼのタオルなどをかけておくことで、赤ちゃんが吐き戻したときに、大人のフォーマルな服を汚しにくくなります。写真撮影のときにタオルを外すのをお忘れなく!
季節別! 赤ちゃんのお宮参り服装で気を付けたいこと
生まれたばかりの赤ちゃんには、外出はかなりの刺激ですから、お宮参りでも無理は禁物。肌着や靴下などで、上手に体温調整をしてあげてください。着替えを持つなら、フォーマルな印象のある白がおすすめです。
- 夏
涼しい素材の服を選ぶ(コットン・ガーゼ・天竺など)。和装の場合、同じ形をした長襦袢(ながじゅばん)とセットになっている祝い着は、暑いときには長襦袢を外してもよい。ご祈祷の待合室が冷える場合もあるので、エアコン対策も必要。
- 冬
あたたかみのある素材の服を選ぶ(ニットキルト・スムース・中綿など)。肌着を重ねる、ドレスの上にベストを着る、祝い着の上から大判のストールをかけるなど、防寒に気を付ける。
- 春・秋
過ごしやすい陽気でも、日によって寒暖差が大きい時季。寒さ・暑さに応じて調整する。コットン・フライスなど通年使える素材でもOK。
両親・祖父母のお宮参り服装は「格」を合わせて
両親の服装に決まりはありませんが、1番大切なのは、全員の「格」が合っていること。基本的には、赤ちゃんの服装の格に合わせるか、格下にします。かと言って、赤ちゃんが正装なのに、大人がカジュアルではアンバランス。写真にも残る大切な日ですから、細かいようですが、当日何を着るかはあらかじめ確認しておくのが無難です。
祖父母は、父親・母親に合わせるか、同じく格下に。父方・母方の祖父母が参加する場合は、両方の格が合うよう事前に相談しておきましょう。
- 赤ちゃんが和装で正式な祝い着をかけているなら……
男性は紋付き袴、女性は黒留袖が正装でしたが、最近では少しカジュアルになっています。
男性は、礼服(ブラックスーツ)かダークカラーのスーツ、ワイシャツ(白)、ネクタイ(白・シルバー・シャンパンゴールドなど)。
女性は、和装の場合は紋付の色無地か訪問着、洋装の場合はスーツやワンピース(ネイビー・ベージュなど)です。 - 赤ちゃんがベビードレスを着ているなら……
男性はダークカラーのスーツ、ワイシャツ(白)、ネクタイ(白)が基本です。最近では、薄いブルーやグレーのシャツ、淡いブルーやピンクなどのネクタイを選ぶ人も。ただし、派手な柄が入っているものは、カジュアルな印象になるので避けた方がいいでしょう。
女性は、和装の場合は色無地か訪問着か付け下げ、洋装の場合はスーツ(パンツスーツも可)やワンピース(ネイビー・ベージュなど)です。 - カジュアルにまとめたいときは……
カジュアルにも幅がありますが、お宮参りは神様にお参りする行事ですから、清潔感できちんとした装いの方が好印象。以下のNGポイントを外し、色や形は上の例に準じたものを選べば、ご祈祷などでも居心地の悪い思いをしなくても済むでしょう。
お宮参りの服装、カジュアルNG例
・NGアイテム
Tシャツ、ジーパン、ワークパンツ、ハーフパンツ、スウェット生地の服、大きなロゴ入りの服、ブーツ、サンダル、ミュール、浴衣など。
・素足
ソックスかストッキング必須。ストッキングの色は、透明かベージュ(柄やラメの入ったもの、タイツはNG)。
※黒いストッキングは弔事用なので、七五三や入学・卒業式などにも着用しない。
・露出の多い服
夏でもノースリーブはNG。袖のあるものを選ぶか、ジャケットかカーディガンを用意する。スカートはひざ丈かそれよりも長いものを。
産後間もないお母さんのお宮参り服装で気を付けたいこと
- 体調や授乳に合わせた服装で!
お宮参りでは、赤ちゃんだけでなく、お母さんのことも気にかけたいもの。産後の体調不良、体形の変化、寝不足、授乳などの心配な要素があります。赤ちゃんが和装でも、お母さんは洋装で全く問題ありませんし、ローヒールやぺたんこ靴でもマナー違反にはなりません。授乳口付きのワンピースなら、身体も楽で、授乳も楽にできます。 - コサージュは避けた方が無難
装いを華やかにするのに便利なコサージュやブローチですが、赤ちゃんをだっこすることがあるので、避けた方が無難でしょう。
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