「赤字企業ほど株価が上がった!」という面白い論文を見つけたので共有します。今回ご紹介するのは、ニューヨーク州立大学の研究(1)で、論文の著者は「超おいしい高配当株の見分け方」で紹介したオッペンハイマー氏です。
 
株価が上がりやすいのは黒字企業?赤字企業?

株価が上がりやすいのは黒字企業? それとも赤字企業?

 

赤字企業ほど株価が上がった!?

株式投資は、「投資先の財産や収益の一部を受け取る権利」である株式を購入します。そして、投資先の収益の一部を受け取ることで、収入を増やします。
 
つまり、株式投資は「収入を買う」ことに他なりません。そして、増えた収入でさらに収入を買い、少しずつ増やしていきます。収入は複利で増えていき、いつしか多額の収入を得るようになるのです。
 
そう考えると、株を買うなら「黒字企業の株」を選ぶのが鉄板に見えます。
 
しかし、ニューヨーク州立大学の研究(1)では、「赤字企業の株ほど上がった!」というデータが得られていて面白かったです。赤字企業は、会社の財産を食い潰しているので、投資先としては不適格です。一体なぜ、赤字企業ほど株価が上がったのでしょうか。
 

赤字企業は過小評価されやすい

オッペンハイマー氏の論文では、「割安な株であれば、黒字企業よりも赤字企業のほうが株価が上がりやすい」ことが確認されました。
 
当然、「赤字を垂れ流し続ける企業」へ投資してしまえば、投資先はいずれ倒産し、投資したお金はゼロになってしまいます。
 
とはいえ、多くは業績が復活し、赤字から黒字へと戻ってくるはずです。赤字企業のすべてが倒産することはありません。黒字へと転換した株は、再び株価が上昇基調へと返り咲くでしょう。
 
おそらく、赤字企業は売られ過ぎてしまい、安過ぎるところまで株価が下がるのでしょう。この特性を活かし、「経営陣に業績を回復させる経営手腕があるか?」を見極められれば、赤字企業も良い投資先に化ける可能性があります。
 

冷静な投資先選びが利益につながる

赤字企業への投資は、一見すると危険であり、利益にもならなさそうです。とはいえ、きちんと投資先を分析し、勝算ありきで投資すれば、良い投資先へと化けるでしょう。
 
かくいう僕自身、赤字企業への投資は敬遠しがちだったのですが、これからは赤字企業への投資もチャレンジしてみようと思いました。
 
 
●参考文献
 
  1. 論文:Henry R. Oppenheimer, 1986, "A Test of Ben Graham's Net Current Asset Values: A Performance Update", Financial Analysts Journal, 42(6), pp. 40-47

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