節約/通信費の節約

子供でもわかるシリーズ《電話回線の種類》第5回 回線の種類vol5~ISDN回線~(2ページ目)

第1回目では電話回線の種類について大まかに説明してみました。今回は『デジタル(ISDN)回線』について、少し詳しく説明してみます。アナログ回線との違いがわからない人必見です!

執筆者:大串 明弘

■パルス・プッシュの区別はない

ところで、ISDN回線にはパルス・プッシュの区別はありません。ISDN回線の場合、プッシュ回線と同じダイヤル方法になるので、電話機は「プッシュ回線」の設定にしなければいけません。

なお、ISDNの場合は「プッシュ回線」に申し込まなくてもトーン信号で発信できます(ISDNではトーン信号で発信します)し、アナログ回線の時に支払わなければいけない390円の月額利用料も不要です。追加料金なしで、プッシュ回線になるのは便利ですね。

■ターミナルアダプタが必要


NECのISDNターミナルアダプタ
「PC-ITX80S1A」

良いとこずくめのISDNですが、デメリットもあります。それはISDN回線の場合は『ターミナルアダプタ』と呼ばれる機械を購入する必要があります(正確にはDSU内蔵ターミナルアダプタ)。別名TA(ティー・エー)と呼ばれたりもします。

この機械は音声をデジタル化したり、デジタル化されて送られてきた信号を音声に戻したりする装置と考えてください。よって、壁と電話の中間に接続します。壁からTAへ接続し、TAから電話やパソコンへ接続します。電話機を複数使う場合も一緒です。

■複数の場所で電話を使っている人は要注意

例えば、1Fと2Fで電話を使っている場合。子機を使っている場合は問題ないのですが、それぞれ、壁に接続して(この部分をモジュラージャックと言います)使っているような場合は、屋内配線工事をしないといけません。心当たりがある場合は、NTTとよく相談をしてから工事をしてください。必要があれば派遣工事してもらって下さい。

■取り付けはよく勉強してから

ターミナルアダプタの設置は簡単なのですが、設定やパソコンの設定が少々面倒です。設置したことがない場合は、工事日前にターミナルアダプタを入手し、説明書を良く読んでおいてください。ターミナルアダプタの設定が正しくないと、電話がかけられなかったり受けられないことがあります。

■ターミナルアダプタは中古でよい?

ターミナルアダプタは新品を購入すると1万5千円程します。NTTで購入すれば、サポートも受けられますが、もっと安く購入したいのであれば、オークションなどで中古を購入すると良いでしょう。ターミナルアダプタはISDNしか用途がないため、ISDN回線が減っている現在、中古製品がタブついています。高機能の製品を格安で買うこともできるでしょう。ちなみにオークションでは3,000円も出せば買える製品もあるようです。

■ISDN回線ではADSLは使えない

あまり知られていないのですが、ADSLはアナログ回線を利用するものなので、ISDN回線では利用できません。ISDN回線でADSLを利用するためには、まずISDN回線をアナログ回線へ戻し、それからADSLを付加します。工事の数が多い分だけ工事費も余計にかかるので、しばらくしてADSLにしようと考えているのならば、ISDNにしないでADSLにした方が良いかもしれません。


ISDN回線について少し詳しく説明しましたが、おわかり頂けましたでしょうか? 次回はISDN回線の活用法をご紹介したいと思います。 この記事に関するご質問は掲示板までお願いします。(掲示板には匿名で書けますから、安心してご利用下さい!)


関連サイト: 『電話回線どんな種類がある?vol1』(ガイド記事)
  『回線の種類vol2~アナログ回線~』(ガイド記事)
  『自分が使っている電話回線は何?』(ガイド記事)
  『アナログ回線でインターネット!』(ガイド記事)
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