貯蓄

貯金が1000万円突破!さらに資産を増やす次の一手は?

お金を持っていても、扱い方が分からなければ宝の持ち腐れです。そこで今回は、貯金1000万円を突破した家庭に向け、次に打つべき手を解説していきます。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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1000万円貯まったら、貯金するだけではダメ?

投資教育が遅れている日本。迷える人から、こんな質問が寄せられてきました。
 
「やっと1000万円を貯金できました。でも、貯金が増えても生活は楽にならず、お金の扱い方が分かりません。これから、どうすればよいでしょうか?」
 

お金を持っていても、扱い方が分からなければ宝の持ち腐れです。そこで今回、貯金1000万円を突破した家庭に向け、次に打つべき手を解説していきます。
貯金が1000万円突破!次の一手は?

貯金が1000万円を達成したら、次はどうするべき?

 

はじめの一手は、資産を「他人から守る」

せっかく貯めた1000万円。これだけのお金を貯めるには、並大抵の努力では足りません。身を粉にしてせっせと働き、質素倹約に努めた結果、やっと蓄えることのできる金額です。
 
だからこそ、まずは「蓄えた資産を失わない」ためのポイントを知りましょう。
 
ここで覚えておきたいポイントは、「うかつに他人に資産を委ねない」ことです。ある調査(1)によると、プロにお金を預けて運用してもらっても、9割がほったらかしによる資産運用で負けていたことが分かっています。 

そのほか「保険商品」「外貨建て預金」「毎月分配型の投資信託」など、手数料が高く、リターンが期待しにくい投資商品(いわゆる地雷)はたくさんあります。
 
こういったものにだまされず、まずは「資産運用のために、他人にお金を預けない」「価値のないものに、うかつに手数料を払わない」ことを意識しましょう。
 

次の一手は、資産を「機会損失から守る」

次に行うべきは、「資産を機会損失から守る」という手です。なかなか気づきにくいのですが、通貨の価値は常に変動しています。僕らが持っている1万円の価値は、年々変化していっているのです。
 
たとえば、2011年末。当時の日本円の価値は、ドルに換算すると1万円=130ドルほどの価値がありました。一方、2022年5月6日時点では、1万円=76ドルほどでした。たったの10年弱で、円の価格は約40%も下がりました。
 
ほかにも、2011年末。当時の日経平均株価は8000円ほどでしたが、2022年5月6日時点の日経平均株価はおよそ2万7000円でした。約10年で株価が3倍以上に高まったのです。
 
つまり、外貨を持たず、株も買わずに「貯金だけ」していた人は、円が40%も値下がりしただけでなく、お金を3倍以上に増やすチャンスを棒に振ったのです。
 
「現金を持っていれば安全」という考えは、神話に過ぎません。現金を持つことは、リスクを取るということでもあるのです。
 
資産を守るには、景気変動や為替変動に備えて「外貨建ての資産を持つ」「株式などのリスク資産を持つ」といった対策が必要です。
 
資産を守る手軽な方法として、カウチポテト・ポートフォリオという考え方を取り入れるのがおすすめです。これは、失敗が許されない年金運用(GPIF)などでも採用されています(2)。僕が知る限り最も分かりやすく、手堅い資産配分です。
 

資産を上手に守ろう!

資産規模が増えてくると、「働いて貯金するだけ」ではダメになってきます。特に、資産規模が1000万円を超えてからは、能動的に資産を守らないと、みるみる財産が目減りしてしまいます。
 
そうならないためにも、今回お伝えした2つのポイントを忘れないでください。あなたの財産を守れるのは、あなただけなのですから。 

【関連記事をチェック!】
【参考文献】
 
  1. 調査:SPIVA U.S. Scorecard(2016)
  2. 記事:年金積立金管理運用独立行政法人, 2014, "基本ポートフォリオの考え方", 2022年5月8日時点
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