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不倫はスパイス

夫婦どちらかが婚外恋愛をした結果、妙に夫婦仲がよくなるケースがある。罪悪感が優しさを生んだり、相手への疑惑が危機感を生んで新鮮さを取り戻したり。夫婦のことは他者にはわからないものだが、不倫相手になった独身女性が「私たちの関係、なんだったの」と愕然とするようなこともある。

 

 

本気で恋したのに

マユミさん(34歳)が、仕事関係で知り合った7歳年上の男性とつきあい始めたのは4年前。

「30歳になってすぐでした。30代で不倫なんてしたくなかったけど、彼の猛プッシュに根負けしたというか……。私も彼のことが大好きだったんです」

彼は、「うちは夫婦仲がよくない。もう冷え切ってる。いつか離婚するから」とたびたび口にしたそう。不倫男の常套句だが、マユミさんは彼への気持ちが強すぎて、そんな言葉を真に受けてしまう。

「本当に離婚して結婚してくれるとは思っていなかったけど、夢として受け入れてもいいのかなと感じていました」

今日は妻子が実家に戻っているから、と彼の家に誘われたこともある。悩んだ末、彼女は出かけていった。

「どんな家に住んでいるのか興味があって。行かなきゃよかったと思いました。玄関にもリビングにも家族写真が置いてあった。彼は『妻の見栄だから気にしないで』と言っていたけど。部屋も奥さんの趣味なんでしょうね、花柄のカーテンや装飾過剰な寝室やら。彼はよく我慢できるなと思いましたよ」

夫婦のダブルベッドを見たときは、体の奥に火がついたような気分になった。

「イヤだと思いながら、そこで彼に押したおされて。イヤなのに燃えてしまう。その後、自己嫌悪に陥りましたね」

嫉妬は熱情を燃え上がらせる。それは恋愛感情とは微妙に違うもののはずだが、燃え上がったふたりにはわからなくなってしまう。

 

 

妻の元へ戻っていった彼

あるとき、また彼の自宅でデートしていると、寝室を整頓していた彼が「あれ?」と大きな声を出した。

「どうしたのと寝室を覗いたら、彼が靴下を片方つまんで立ちすくんでいたんです。『これ、オレの靴下じゃないんだ』と。思わず、『奥さんも不倫の彼氏を連れ込んでるんじゃない?』と本音を言ってしまいました。結局、その日、彼は私を抱くこともせずぼんやりしたまま。私はなす術もなく帰りました」

それ以降、彼からの音信が途絶えた。彼女が連絡しても、ほとんど返事が返ってこない。

しばらくして、彼との共通の知り合いに会ったとき、彼の家で不倫騒動が巻き起こっていたという話を聞かされた。

「その人はもちろん、私と彼のことを知らずに話してくれたんですが、彼の奥さんに浮気疑惑が発覚した、と。彼は直接、奥さんに問いただすことができず、毎日のように早めに帰宅して今まであまりやらなかった家事を手伝い、週末は彼がひとりで掃除や食事の支度をしているとか。『誰かに盗られると思ったら、急に妻の魅力に気づいた。もっと大事にしなければいけないと思った』とその人に話したそうです。彼とその人はとても親しいので、ぽろっとしゃべったようですね」

ひょっとしたら、その人は彼とマユミさんの関係を知っていたのかもしれない。だから牽制球を放ったのではないかと、マユミさんはあとから気づいた。

「その後すぐ、彼から『もう会えない。ごめん』と連絡が来ました。2年もつきあっていたのに、そのひと言で終わり。さらにその数カ月後、私が映画の最終回をひとりで見に行ったことがあるんです。映画が終わって館内が明るくなったら、私の数列前に彼の姿が……。女性と手をつないで体を密着させながら出て行きましたが、奥さんでした。何度も写真を見ていたからわかる」

もしかしたら、妻も夫の浮気に気づいていたのかもしれない。それであえて自分も不倫をしたのか、あるいはしているフリをしたのか。夫はまんまとその策略に乗せられ、愛妻家へとシフトしていった。マユミさんはそう考えている。

「結局、私は夫婦のスパイスにされただけ。不倫なんて、そんなものかもしれませんね」

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