目的別 iEditの実践的活用法
ここでは、世の中に普及している代表的な発想法や整理法のメソッドを、iEditでどう実現するかを踏まえつつ、紹介していきます。アイデアをグイグイ引き出す発想法
まず、アイデアそのものを引き出すメソッドについて。企画や商品開発に関連する仕事をする方は必見です。■チェックリスト法
アレックス・F・オズボーンが提唱するチェックリスト法は、1つのテーマについて「転用・応用・変更・拡大・縮小・代用・再利用・逆転・結合」の9つの特性に分けてアイデアを出していくものです。
⇒詳しくは日本創造学会の解説ページを参照ください
iEditでチェックリスト法を実現するには、テーマから9つの特性ノードを作成し、そのノードの下の階層にアイデアを列挙していくとよいでしょう。
マッチをテーマにチェックリスト法でアイデアを出す例。転用方法として、思いつくままにノードを作成してみた |
■NM法
NM法は、中山正和氏によって提唱された、物事の類比性をヒントにアイデアを広げていく方法です。
まずテーマ(アイデアを巡らせる対象)から、その本質をあらわす2つのキーワードを導きます。
そして、そのキーワードから、それぞれ、「類比の例」、「類比の特徴」を示し、そこからさらに思いつく限り、アイデアを発想していきます。
類比の例を挙げるときに、なるべく平凡でない例を挙げるのが、斬新なアイデア発想のコツです。
類似性発想法の王様ともいうべきメソッドで応用範囲も広いので、知っておいて損はありません。
⇒詳細は「まんだら39館」の解説ページを参照ください
iEditでは、テーマと本質的キーワード2つを同じ階層に図示し、そこから「類比の例層」、「類比の特徴層」……と、構造化していけばよいでしょう。
■クロス法
アメリカの経営コンサルタント、カール・グレゴリー氏が考案した7×7法をもとに、創造性コンサルタントの高橋誠氏が考案した整理法です。
発想したアイデアのまとめと評価をスピーディに行える優れた技法です。
一言でいえばクロス法とは、テーマに沿って出たアイデアを、項目別・優先順位別に一覧表にまとめるものです。
項目名とアイデアでノードの形状を変えるとわかりやすい。項目、アイデアそれぞれ、優先順位の高いものから順に並べていくので、問題解決の重要な要素に気づくことも多いはずだ |
■ストーリー法
これも前出の高橋誠氏が考案したもので、事実やアイデアを論理の流れ、手順に沿ってまとめる技法です。
論文など、文章の構成を考えたり、スピーチの原稿を作成する場合に最適です。
まず、テーマから発想したアイデアを、「主行動」、「内容や例」、「補足や詳細」に分類します。「主行動」を完成させるのを優先しつつ、その他の要素に分類できるノードがあれば対応させていくとよいでしょう。アイデアを分類する途中に新たなアイデアが閃いたら、その都度、ノードを作成してもかまいません。
ノードの流れを「→」リンクで、関連項目を「―」リンクで、並行するノード同士を「←→」ノードで結んで関係性を明らかにすれば完成です。
ストーリー法であらかじめアイデアを整理しておけば、書類やスケジュールの作成がスムーズにいくはずだ |
アイデアの発想法や整理法をもっと詳しく知りたい方には、この記事でも紹介したメソッドを提唱する高橋誠氏の著書「ブレインライティング」を一読されることをおすすめします。