20年近く愛されているTOEFL対策用映画のスタンダード
TOEFLの内容は「大学授業の予行演習」であり、退屈に感じる方が多いかもしれません。でも、長い準備期間ではエンターテインメントの要素も取り入れて勉強したいですよね。楽しみながら学習すれば、成果も少し変わってくるものです。
そこで、活用したいのが映画。とくに留学・大学院進学・TOEFL準備という観点でいうと、20年ほど前の映画『キューティー・ブロンド』が、もはや定番を超えて、TOEFL準備の古典になりつつあります。みなさんもぜひこの古典的名作を味わいながら楽しんで勉強してください。
キャンパスライフの背景が垣間見られる!
一見するとチャラそうな女の子・Elle Woodsは、女子学生の社交クラブ「sorority」の「president(会長)」。新入生にはこのsorority(男子は「fraternity」)を選ぶ期間(「sorority rush」といいます)があり、映画でもその様子が描かれています。ファッションに関心がある方であれば、Elleのsorority、その名も「Delta Nu(デルタ・ヌゥ)」に興味をそそられるかもしれません。映画後半の裁判シーンでは、この社交クラブの絆の強さが表されています。
また、Elleは元カレを取り返すために突然ハーバード・ロースクールに進学する決意をしますが、このために必要なLSAT(米国法科大学院適性試験)の内容や、要求スコア(170点台)も今とほぼ同じです。
ハードな勉強が必要なスコアですが、結局Elleは179点をとって合格。見事、ハーバード学生の仲間入りをします。キャンパス内では、どう見ても浮いているElleですが、この自信満々の堂々たる立ち振る舞いは見習いたくなります。
このように、日本にいるだけでは分かりづらいアメリカ学生の日常が垣間見られるのは本作の大きな魅力です。20年近く前の映画ではありますが、LSATの要求スコアのように現在とほとんど変わっていないポイントもあります。留学を検討している方であれば、興味深く鑑賞できるのではないでしょうか。
ロースクールの講義やインターンの雰囲気を再現
「ローススクールってどんな感じなんだろう?」と気になっている方にもイチオシ
映画内のハーバード・ロースクールでは「Socratic method(ソクラテス方式)」という教授方式が採用されています。先生にどんどん当てられ、どんどん突っ込まれ緊迫した教室の雰囲気を味わうことができます。
「あなたはその答えに命をかけられますか?」「は、はい」「ではその答えにこの学生の命をかけられますか?」といった問いと回答の応酬……見ていて緊張を覚える方が多いでしょう。
また、全編通してロースクールならではの専門用語も出てきますし、大学生活でも大きな割合を占める、インターンシップも映画後半のメインとして描かれています。インターンは、授業で優秀な成績を収めた数少ない学生にのみ与えられる特典です。
実際にはいろいろなインターンシップがありますが、本作で見られるのは法律事務所での様子です。作品中の裁判では、ファッションに詳しいElleならではの推理がどんどん的中していきます。本作の見どころのひとつです。
英語・背景知識・やり抜く力を呼び覚ます
本作は裁判シーンがあることから言葉の量が非常に多い映画です。これからTOEFLに臨む人なら、ひとつひとつをチェックしても良いでしょう。証人尋問の冒頭で繰り広げられる「あなたは真実を、すべての真実を、そして真実のみを言うことを神に誓いますか」「はい」といったやり取りも英語で記憶しておきたいところです。
そして何より、みんなにイロモノ扱いされながらも最後までやり抜く力を見せてくれる主人公・Elle Woodsの姿を、TOEFL受験生の方ではあれば自然と自分に重ねてしまうのではないでしょうか。
たくさんのセリフ、リアルなキャンパスの様子、字幕なしで楽しめるストーリーのわかりやすさといったポイントから、この『キューティー・ブロンド』をTOEFL対策としてイチオシします。教科書では学べない英語が学習できるはずです