タブブラウザ「Grani」に託すFenrir & Co.の“願い”
タブブラウザGrani配布サイト |
柏木氏が代表を務めるFenrir& Co. は現在、オークションサイト「bidders(ビッダーズ)」と提携して専用の配布サイトを開設している。フリーソフトという概念そのものを知らない人々にもアクセスしてもらえる可能性を広げるためだ。こうして多くの人に、Graniを通じてフリーソフトの良さを知ってもらうことが狙い。いわば「フリーソフトそのものの広報活動」に力を入れている形だ。
まずは、知ってもらう。
これがFenrir & Co.にとっての当面のクリティカルミッションといえるだろう。
オークションサイト「bidders(ビッダーズ)」内に開設されたGrani配布サイト |
「世間的にみれば、フリーソフトには、まだまだ偏見や不信感があると思います。なんとなく怖い、なんだか面倒くさそう、という。企業のPCでも、フリーソフトのインストールを禁止しているところが多いと聞きます。それはどうしてか。何かあった場合の“責任”を追及できないから危ないと考えられているわけです。特に個人が開発したソフトなら尚更です。そうした現状を、企業である当社(=Fenrir & Co.)がフリーソフトを開発して配布することで変えていきたいと考えています。」
フリーソフトやタブブラウザの普及にともなって、GraniやSleipnirといったFenrir & Co.のソフトウェア“以外”のブラウザを使うユーザが増えるとしても構わないという。ブラウザをはじめとするソフトウェアには、“選択肢がある”ということを多くの人に気づいてもらうことが、Graniにこめられた思いなのだ。<了>
今回は、私のガイド記事としては初の、フリーソフト作家インタビューを敢行しました。快くインタビューを承諾してくださったFenrir & Co.の柏木泰幸氏に感謝します。
また、このインタビューを通じて、読者のみなさんがフリーソフトというものによりいっそうの親しみと理解をもってくだされば幸いです。
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