幸福と収入を両立させるには、自分の天才性を知り、その能力を発揮しながら生きることです。ここでいう「天才性」とは、飛び抜けたスーパーマンではなく、個性や才能のことです。
 

どうずれば、自分の「天才性」を知ることができるのか

自分が得意で打ち込める仕事、毎日やっても何年やっても苦にならず没頭できる仕事をしているとき、人間は大いなる幸福を感じます。いわゆる天職ですね。 そして夢中になれるからこそ、技量が上がり、他者と差別化された価値が出せ、稼げるようになっていく……。

その分野や領域は人によって異なるのですが、天才性を見つけるには、自分が「やっていて楽しい」という仕事や作業が、どういう要素を内包しているのかを微細に分析していくことです。

この「微細に」というのがポイントで、多くの人は自分の向き不向きについて、ざっくりとしか把握していません。 たとえば「自分は人が好きだから、営業や接客の仕事がしたい」というのがまさにそれで、分析が浅すぎるのです。
 

「好き」や「楽しい」を掘り下げてみる

「人が好き」というのが、具体的に人間の何を指して興味があるのか、他人とのどういう関係構築が心地いいと感じるのか、もっとメッシュを細かくして深く掘り下げる必要があります。

たとえば「人の感情の動きに興味がある」ということなら、営業や接客だけでなく、FBIの心理分析官とか精神科医、カウンセラーという仕事も選択肢に入るでしょう。

このように、自分の強みを微細な切り口で数多く抽出して特定することができれば、仕事も生き方も選択肢は広がります。

子育てに関しても、たとえば子どもが料理が好きで嬉々として取り組んでいるからといって、料理教室に通わせようとか将来は料理人にさせようという単純な話で終わらないことです。

そして料理が持つ要素、たとえばメニューを考える発想力、調理の段取りを考える論理力、イメージした味と実際の味を調整する軌道修正力、作った料理をきれいに盛り付けする表現力や、器との組み合わせを図る美的センスなどに分解してみる。

そして、その子の天才性はそれら要素のどこにあるのかを探り、そこを伸ばしてあげられるようサポートすることもできるでしょう。
 

多くの人が自分の天才性を発揮できない理由

しかし、会社で疲弊している人が多いところを見ると、この掘り下げる作業がいかに難しいかを物語っています。

そして、上司の指示に従い会社に奉公させられるうちに、会社の論理に染まっていくのでしょう。 「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と脳内の思考領域が奪われてしまい、自分がどんなときに幸福を覚え、それはどのような要素を内包しているからなのか、などということに考えが及ばないのです。

やはり、日常に忙殺されているうちは、骨までしみ込んだ労働者根性や雇われ人魂から抜け出すのは、なかなか難しいのかもしれません。
 

今いる環境から抜け出し、一人時間を取り戻す

そこで1つの提案です。もし今苦しくて仕方がないとしたら、会社を辞めて貯金と失業手当でまかないながら、1年ぐらい何もしないで一人でブラブラすることです。
 
今ある環境から抜け出す勇気を

今ある環境から抜け出す勇気を


この一人になることが重要で、他人とつるんでいては他人の価値観の影響を受け、自分の心を解放することができないからです。 染みついた社畜精神もやがて溶けて流れ、不思議なことに再び「働きたい、社会と関わりたい」と思うようになるものです。

この長さは人によって変わり、1年より長いかもしれないし短いかもしれませんが、いったん社会と断絶することでしがらみから逃れ、「もっと自由でいいんだ」と思えるようになります。 そういうモチベーションが高まってきたときに、内部を掘り下げて自己分析すると、見えてくるものがあります。

会社を辞めるのはハードルが高いと感じるなら、長期休暇を利用してということになりますが、残りの人生数十年を幸福に過ごすための治療だと割り切れば、1年や2年は誤差だと思えてこないでしょうか。

■出典:『「できないことはやらない」で上手くいく 嫉妬、コンプレックスを「捨てる」技術』(WAVE出版)

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