著者の菅原氏は、脳の機能を活かした人材開発を行うビジネスプランをもとに設立されたユークロニア(株)の代表でもある
どうしても間食がやめられない、朝からランニングしようと計画したはずなのに起きられない、ジムに通いたいけど登録に行くのがめんどくさい……。
ダイエットには行動力が必須ですが「明日からでいいか……」と後回しにしてしまい、続かないどころか始める前に挫折してしまう方も多いです。特に長年積み重ねてきた習慣を変えるには、強い意志や労力が必要なイメージがあり、億劫になりがちですよね。
パーソナルトレーナーとして働く私が、生徒さんへのアドバイスの参考にするため、たくさんの本を読む中で出会ったのが「すぐやる!『行動力』を高める科学的な方法」。
「すぐやる人」になれる方法を、根性論ではなく科学的な視点から書いた、画期的な1冊なのです。
運動や食事制限ができないのは、意志が弱いせいじゃない
ダイエットに失敗すると「私は意志が弱い」と自分を卑下しがち。やろうと決めたことができないと、自信がなくなり、続けるのも嫌になってしまいます。しかし、この本を読めば「すぐできない」のは意志力の問題ではなく、脳の使い方の問題なのだと気づくはず! 「『脳が勝手にやる気になる』言葉の使い方」や「行動力が劇的に上がる『触る力』活用法」など、具体的な内容になっています。
脳科学の良いところは、性格や能力の差に関係なく結果を出せる点。無理なく自然に痩せたいと思う方にイチオシです。
専門的な内容なのに、誰が読んでもわかりやすい
私は指導に役立てるため、普段からさまざまな文章を読むようにしていますが、かなり専門性の高い内容にもかかわらず、日常のシチュエーションを例にわかりやすく表現されているのもこの本のすごいところです。パーソナルトレーナーと言えども、食事や運動など、他人の生活習慣を変えるのは容易ではありません。生徒のみなさんは年齢も職業もバラバラなので、アドバイスも通り一遍の言葉では響かない場合があります。その点こちらには、目からウロコの伝え方が満載で、同じカラダを扱う職種として取り入れたくなった表現もあるほどです。
「すぐ行動できる」ようになりたい方は、ぜひお読みになってみてください。
DATA
文響社|すぐやる!「行動力」を高める“科学的な"方法
著者:菅原洋平
発売日:2016年7月27日