貯蓄

1日5分!幸せとお金を引き寄せる脳トレ術

今回は、「幸せとお金を引き寄せる脳トレ術」を紹介します。科学的にも効果実証済みです。「幸せもお金も両方とも手に入れたい!」と願うなら、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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同じ性別。同じ年齢。同じ学歴。同じ仕事。似た境遇にも関わらず、「お金が寄ってくる人」と「お金が離れていく人」がいるのは、なぜでしょうか?
 
今回は、「幸せとお金を引き寄せる脳トレ術」を紹介します。科学的にも効果実証済みです。「幸せもお金も両方とも手に入れたい!」と願うなら、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
 
脳トレ

1日5分の脳トレで、お金と幸せを引き寄せられる!?

 

幸せとお金を引き寄せられるかは、自制心次第!

本題へ移る前に、背景知識から解説します。「お金持ち(貧乏)の共通点」を調べた研究は多数あります。中でも有名なのが、スタンフォード大学教授のウォルター・ミシェル氏が行った「マシュマロ実験」と呼ばれるある面白い研究(1)があります。

研究者は、4歳の子どもたちを集め、子どもを1人ずつ椅子と机しかない部屋に呼び出しました。そして、目の前にマシュマロを置き、「すぐ食べずに我慢できたら、もう1つマシュマロをあげるよ」と言い、子ども1人を残して部屋の外へ出ました。

結果はさまざまでした。あの手この手を使って誘惑に耐えた子もいれば、誘惑に耐えられなかった子もいました。
 
その後、研究者らは子どもたちを20年にわたって追跡調査しました。すると、「マシュマロを我慢できた子どもは、我慢できなかった子どもと比べて、成功している」ことが明らかになりました。
 
つまり、「目先の誘惑に吊られず、未来のために合理的な判断ができる人ほど成功しやすい!」ことが分かったのです。
 
自制心の高い人は「誠実」な印象もあります。他の研究では、「誠実な人ほど幸せになりやすい!」というデータもあります(1)。自制心はまさに、「幸せ」も「お金」も手に入れるための万能能力というワケです。
 

「感謝の気持ち」が自制心をブーストする

ここまで「自制心を高めれば幸せとお金が手に入る!」という話をしました。では、自制心を高めるには、どうすればよいのでしょうか。おすすめの方法が1つあります。それは、「感謝の心を持つ」という方法です。
 
ノースイースタン大学の研究(2)で、「感謝の気持ちを持つことで、自制心が高まるぞ!」というデータが見つかりました。この研究は、ランダムに選んだ75人の被験者を対象に行いました。
 
実験では、被験者に「これまで起きた感謝したい出来事」を書き出すように指示しました。すると、感謝の気持ちを思い出した被験者は、「遅延割引」の誘惑に負けにくく、自制心が高まる効果が確認できました。
 
確かに、感謝したくなるような良いことがあると、「今日も良いことをするぞ~!」という気分になります。電車で席を譲ってもらったとか、同僚が仕事を手伝ってくれたとか。そんな日は、いつも以上に仕事が捗る印象がありますね。
 

脳トレで幸福感をアップし、自制心を鍛える!

とはいえ、感情を捻じ曲げることはできません。だから、「全てのモノに感謝する」必要はありません。そんな生き方ができるのは、悟りを開いた仏さまくらいでしょう。
 
そこでおすすめなのが「今日あった良いこと」をカウントする脳トレです。ポジティブ心理学で有名なソニア・リュボアミスキーらの研究(3)では、「今日あった良いことをカウントするだけでも幸福感が高まる!」ことが確認されました。
 
個人的におすすめなのが、就寝前のスキマ時間です。この時間に、「今日あった良いこと」を思い出しましょう。僕の場合は、布団の中で「今日あった良いこと」を毎晩カウントしています。
 
できれば、そのときに感じた感謝の気持ちを日記につけるとよいです。この日記は「感謝日記」と呼ばれており、幸福感を高める作用があります(4)。僕自身も週に1回、感謝日記をつけています。奥さんや仕事仲間に対する、日頃の感謝を綴っています。
 
脳トレや感謝日記をやってみると、「自分はめちゃ恵まれている!」と感じます。この気持ちが強まるほど、「1日1日を大切に生きよう」「ぐうたらするのはやめよう」と感じます。嘘だと思うでしょう? でも本当なんです。やってみたら分かると思います。
 

感謝の気持ちが人生を成功へ導く!

感謝の気持ちを持つことで、僕らの人生は驚くほど豊かになります。実際、今回ご紹介したデータ(2)(3)からも、「感謝の気持ちを持つことで金銭感覚が正しくなる!」「感謝の気持ちを持つことで幸せになる!」ことが確認されました。
 
理想は日頃から「ありがとう」と感謝を伝えることです。でも、普段から「ありがとう」と言いなれない人にとっては、いきなり面と向かって感謝を伝えるのは恥ずかしいかもしれません。
 
そんな場合は、「今日あった良いことをカウントする」脳トレが手軽でおすすめ。ガッツリやりたいなら「感謝日記」を始めるとよいでしょう。この2つだけでも自制心は劇的に高まりますし、始めたその日から効果が現れます。
 
試しにストップウォッチを起動し、5分だけでも十分なので騙されたと思って試してみてください。僕が強くおすすめする理由が実感できますよ。

参考文献】 
  1. 書籍:ポール・タフ, 2013, 『成功する子失敗する子』, 英治出版
  2. 論文:David Desteno, Ye Li, Leah Dick, and Jennifer S. Lerner, 2014, "Gratitude: A Tool for Reducing Economic Impatience", Psychological Science, 25(6), pp. 1262-1267
  3. 論文:Kennon M. Sheldon and Sonja Lyubomirsky, 2006, "How to increase and sustain positive emotion: The effects of expressing gratitude and visualizing best possible selbes", The Journal of Positive Psychology, 1(2), pp. 73-82
  4. 書籍:ソニア・リュボミアスキー, 2012, 『幸せがずっと続く12の行動習慣』, 日本実業出版社

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