そこで今回は、みるみる貯金できる手帳術を紹介します。この記事の内容を実践すれば、あなたも一瞬で貯金体質に化けられるでしょう。
やることはたった3つ
今回ご紹介するのは「モニタリング」というテクニックです。モニタリングとは、邦訳すると「進捗を管理すること」だとお考えください。研究(1)では、このモニタリングを使うことで、上手に目標を達成できることが分かりました。やることは、たったの3つです。
まずは、手帳を用意しましょう。話はそれからです。手帳がなければ、「手帳術」を使うことはできません(笑)。
次に、貯金したい目標金額を手帳に大きく書きましょう。できれば、繰り返し見るようなページに目標を書くのが望ましいです。その方が、ふとした瞬間に目標が目に入りやすく、忘れにくくなります。
最後に、定期的に貯金記録をつけます。そして、記録すると同時に「どれだけ目標に近づいているか」を確認しましょう。
具体的には「いくら貯金できたか?」を手帳に書き込みます。貯金の基準は人それぞれですが、「貯金箱にいくらお金を入れたか?」「貯蓄用口座にいくらお金を入れたか?」を記録するといいでしょう。
あるいは、「いくら無駄遣いを我慢できたか?」と手帳に書き込んでもいいでしょう。「お菓子を買わずに我慢できた(100円)」「自動販売機でジュースを買わずに我慢できた(120円)」といったものを、我慢できたら我慢できた分、記録するのです。(家計簿をつける!でもOK)
この「モニタリング」は、ダイエットや禁煙などでも有効です。「○kg痩せる!」「タバコを止める!」といった目標を立てて、日々の体重の変化や、禁煙の日々を記録していくのです。
なお、このテクニックでは、記録をつける頻度が高ければ高いほど成功しやすいです。だから、「月に1回より週に1回」「週に1回より日に1回」のように、頻度を高めて記録した方が、貯金も成功しやすいでしょう。
さいごに
「記録を取るだけで成功できる!」と聞いたら、試さずにはいられませんよね。たしかに、ダイエットに成功している人の中にも、「体重日記」をつけている人をよく見かけます。貯金の場合も、FPの方が「貯金記録をつけるといいよー」なんて話をしている人がいますもんね。
今回ご紹介した「モニタリング」は、以前にご紹介した「WOOP」(2)や、「if-thenルール」(3)などの計画術と組みあわせることで、効果を倍増できるでしょう。さらに、強力な貯金術を駆使すれば…。もう、貯金が貯まりすぎてニヤけちゃいますね(笑)
●参考文献
- 論文:Benjamin Harkin, Thomas L. Webb, Betty P. I. Chang, Andrew Prestwich, Mark Conner, Ian Kellar, Yael Benn, and Paschal Sheeran, 2016, "Doew monitoring goal progress promote goal attainment? A meta-analysis of the experimental evidence", Psychological Bulletin, 142(2), pp. 198-229
- 論文:Daniel Saddawi-Konefka, Keith Baker, Anthony Guarino, Sara M. Burns, Gabriele Oettingen, Peter M. Gollwitzer, and Jonathan E. Charnin, 2017, "Changing Resident Physician Studying Behaviors: A Randomized, Comparative Effectiveness Trial of Goal Setting Versus Use of WOOP", Journal of Graduate Medical Education, 9(4), pp. 451-457
- 書籍:ハイディ・グラント・ハルバーソン, 2013, 『やってのける』, 大和書房