アベノミクス相場以降、久々の大相場が来たこともあり、これまでの株式市場では、大して勉強していない人でも利益を出せました。しかし、その副作用として、運を実力と勘違いしている残念な投資家(ギャンブラー)が次々に現れます。
 
一方、2018年の株式市場は、下落の目立つ1年でした。相場が下落すると、実力の無い投資家から順に、淘汰されていきます。今年に入ってから、「もう株式投資をやめます」という方の話を、何名の方からも頂きました。
 
とはいえ、相場環境が芳しくなくても、上手に資産を運用している方が居るのも事実です。そこで今回は、不況時にも着実に利益を稼いでいる、金持ち投資家が知っている、上がる株の3つの共通点をご紹介しましょう。
 
ちなみに、過去にも「上がりやすい株の見つけ方」に関する記事は、何度か取り上げたことがあります。
 
株価が上がりやすい株の見つけ方  
本記事と併せてお読みいただくことで、より上手に資産を運用できるようになるでしょう。ご利用くださいませ。
 

上がる株の意外な共通点その1:古き良き会社

金融専門誌「ジャーナル・オブ・ファイナンス」に掲載された論文(1)によると、「古き良き会社は、新規公開株と比べて株価が上がりやすい!」という傾向が確認されています。
 
この論文によれば、「新規公開株は割高になりやすく、初値をつけてから5年間は株価が上がりにくい」のだとか。これは、経済学用語で「オーバープライシング」と呼ばれています。
 
よって、あなたが株式投資で利益を出したいのであれば、新規公開株や、ここ最近上場したばかりの企業の株を避けた方がよいでしょう。その代わりに、上場してから10年、20年と経った、古き良き会社に注目した方が得策だと思います。
 

上がる株の意外な共通点その2:値動きが緩やか 

「ジャーナル・オブ・ファイナンス」に掲載された別の論文(2)によると、「株価の値動きがゆるやかな会社は、値動きが激しい会社と比べて株価が上がりやすい!」という傾向が確認されています。
 
いわゆる、「テーマ株」や「流行株」のように、一世を風靡するような株は、株価が乱高下していて、目立ちがちです。しかし、中長期で見ると株価が上がりにくく、割高である傾向があるのです。
 
よって、あなたが着実に利益を出したいのであれば、値動きの激しい銘柄に注目することは避けましょう。本当に賢い投資家は、値動きが緩やかで、一見すると地味に見える会社のほうが、旨味が大きいことを知っているのです。
 

上がる株の意外な共通点その3:知名度が低い 

これまで「ジャーナル・オブ・ファイナンス」に掲載された論文(3)が、面白い事実を明らかにしています。この論文によると、「知名度の低い会社は、知名度の高い会社と比べて、株価が上がりやすい!」という傾向が確認されました。
 
いわゆる、日本を代表するような大企業の株は、目立つがゆえに、すでに株価が高く、割安なものが少ないと考えられます。逆に、誰も知らないような中小企業の株は、たとえ素晴らしい価値をもっていたとしても、「まだ気づかれない」で放置されていることが多いのでしょう。
 
よって、着実に利益を出したい方は、雑誌やメディアで取り沙汰されている会社の株をできるだけ避け、むしろ、露出の少ない会社に的を絞った方がよさそうです。もし、露出の少ない会社が、なにかの拍子に目立ちはじめたら、それこそ株価がグイグイ上がってくれると期待できます。
 
株式投資においては、「すでに目立っているものは、これ以上、目立ちようがない分、旨味が少ない!」と覚えておくのがよいでしょう。
 
 

まとめ

「古き良き会社」「値動きが緩やか」「知名度が低い」
 
これらの三拍子が揃った会社の株は、これから先、株価が上がりやすいと期待できます。ぼく個人の投資としても、できるだけこれらの条件に当てはまる会社の株を買うようにしています。
 
多くの投資家が、これらの法則から逆行したモノに注目しています。賢いあなたであれば、そういった多数の負け組を出し抜く準備ができていることでしょう。本記事の内容を参考に、上手に株式投資に臨んでいただけたら幸いです。
 
 
●参考文献
  1. 論文:Loughran, Tim, and Jay Ritter, 1995, “The New Issues Puzzle,”Journal of Finance 50, pp. 23- 51
  2. 論文:Andrew Ang, Robert J. Hodrick, Yuhang Xing, and Zioayan Zhang, 2006, "The Cross-Section of Volatility and Expected Returns", The Journal of Finance, 61(1), pp. 259-299
  3. 論文:Craig G. Beard and Richard W. Sias, 1997, "Is There a Neglected-Firm Effect?", Financial Analysts Journal, 53(5), pp. 19-23
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。