MAZDA(マツダ)/CX-5

どう変わった?マツダ『CX-5』の改良点3つ

2012年の初代モデル発売以来、マツダの主要車種となっているCX-5。このたび3回目の改良を行い、凄い競争力を持つクルマに仕上がった。自動ブレーキやターボエンジン、MT車の投入など、今回の改良点の特徴3つをお伝えする。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

マツダ  CX-5 XD L Package

マツダ  CX-5 XD L Package


2016年12月に発売された現行CX-5ながら、通常なら1回目のマイナーチェンジをするかどうかというタイミングで、早くも3回目の改良を行った。新しい技術が使えるようになったらドンドン投入していく、ということなんだろう。気がついたら凄い競争力を持つクルマに仕上がっている。

今回は、強力な改良点を3つ揃えてきた。順に紹介したい。
 

1.自動ブレーキをバージョンアップ

マツダ CX-5(XD L Package)のインテリア

マツダ CX-5(XD L Package)のインテリア


まず自動ブレーキのバージョンアップ。これまでも高いレベルの自動ブレーキ性能だったが、歩行者事故の70%を占めるといわれる夜間の歩行者に対応していなかった。暗くなると歩行者の探知を止めてしまっていたワケだ。

他のメーカーなら「次のモデルチェンジか大きなマイナーチェンジでバージョンアップさせよう」となるのだけれど、マツダは直ちにその性能を投入。今回の改良を受け、世界TOPクラスの自動ブレーキ性能を持つに至った。

もちろん、257万円から始まる全てのグレードに標準装備される。素晴らしい!
 

2.ガソリン車に2500ccターボを投入

マツダ CX-5「SKYACTIV-G 2.5T」エンジン

マツダ CX-5「SKYACTIV-G 2.5T」エンジン


2つ目は、ガソリンエンジンに2500ccターボ(SKYACTIV-G 2.5T)を投入してきたこと。最近のマツダは、スポーツモデルが存在せず、実用車ばかりのメーカーというイメージだ。だから、少し雰囲気を変えたいということなんだろう。アメリカで販売されている新型CX-9用に開発したダウンサイジングターボを搭載してきた。

従来型CX-9は本来なら3700ccのV6エンジンだったが、新型で燃費改善のため小型軽量の2500ccターボに変更。そのエンジンをCX-5に転用しているのだ。2500ccも排気量があれば、本来なら300馬力以上軽く出せる(スバルの場合、2000ccで300馬力)。けれど、マツダの2500ccターボは230馬力と寂しい。

とはいえ、スバルが新型フォレスターにターボエンジンをラインナップしなかったため、競合車の中では最もパワフル。唯一の不満は、ディーゼルと価格が同じだという点だ。ディーゼルであればターボを2個使い、高価なコンレール式高圧インジェクターや、ススを貯めて燃やす装置まで付く。

どんな基準を以ってしても、普通の触媒+シングルターボのガソリンの方が圧倒的に低コストで済む。同じ価格で売るなら、大容量のブレーキやスポーティな雰囲気を持つエクステリア、サポート性の高いシートなどもセットにして欲しかった。それならば、手放しで推奨できる魅力的なクルマになる。
 

3.ディーゼル車にMT車を追加

マツダ CX-5 特別仕様車「XD Exclusive Mode」内装(MTシフトパネル)

マツダ CX-5 特別仕様車「XD Exclusive Mode」内装(MTシフトパネル)


3つ目がディーゼルエンジンに6速マニュアルを追加した点。御存知の通り、今やマニュアルミッションの需要は少ない。スバルなど新型フォレスターでマニュアル車をやめてしまったほど。ガソリンターボといい、マニュアルミッションといい、スバルとマツダ入れ替わった感じ?

AT車は渋滞が多い街中で乗るなら楽チンだろうけれど、交通量の少ない地域であればマニュアル車の方が燃費良く、何より楽しい。アクセルとブレーキの踏み間違いで暴走することだってない。面白いことにマニュアル派というのも存在する。皆さんはマツダを買うしかない?
 

ライバルを圧倒するパワーユニット

今回、ターボエンジンやマニュアルの追加でCX-5のパワーユニットはライバルを圧倒するほど賑やかになった。十分走る2000ccのガソリン車なら価格も前述の通りリーズナブル。安全性は世界TOP。SUV選びで迷ったら、CX-5をショッピングリスト1番上にしてOK。これで売れなければ、ブランド戦略の抜本的な見直しが必要です。
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